August 24, 2016

シンゴジラ、なかなか良かった

 シンゴジラの評判がよかったので観に行ってきました。
 
 私はゴジラファンでも庵野ファンでもないし、そもそも映画にあまり行くタイプではないので、細かなことは突っ込む気はありませんが、とても面白く、素晴らしい作品だと思いました。
 少なくとも名作の第1作以降の子どもだましのようなゴジラやハリウッド版のただの恐竜ゴジラよりはるかに上だと思います。
 
 ネタバレに近くなるかもしれないので、観る予定のある人は読まないでね。
 
 何より、この映画には政治思想が明確にあるのがいい。それを声高に言うのではなく、3.11以降の日本の現状、いや戦後の日本が凝縮されて描写されているのがいい。
 映画とは実はエンターテイメントの衣を着た政治的洗脳装置です。意識している人もいない人もいますが。これを私は思想家のグレゴリー・ベイトソンや評論家の副島隆彦氏などから学びました。
 
 庵野秀明総監督は明確に意識しているでしょう。
 
 鈍重な官僚機構、あの津波を思い出させる街の破壊風景、放射能に汚染される東京、そしてアメリカの属国で大事なことを決められない日本。タブーの連続ではないか。
加えて、「御用学者」「日本はアメリカの属国だ」といったセリフがはっきり出てきています。
 
 内閣府などの政府筋や自衛隊の協力をあそこまで得ていて、よくここまで描いたと思います。
 
 普通のクリエイターなら怪獣と戦う超人的な主人公や絆、家族愛なんかで甘く粉飾して終わりでしょう。
 本作の主人公も確かにかっこよく活躍しているけど、10年後首相の座を狙う政治家であり、別に超人ではありません。日本人らしく戦っています。
 
 私は庵野総監督のことは全然知りません。私より下の世代のカウンセラー、心理士にはエヴァンゲリオンでかなり影響を受けている人がいるようですけど。彼の強力な意思がないと、ここまで日本の問題を明確に描けなかったと思います。その庵野総監督、数年前まで抑うつ状態だったそうで、なんか彼にも興味がわいてきました。
 
 ある掲示板では、テキストにするとつぶされる内容を、「子供向きですから」とさらりと流して出してしまったと書いてありましたが、その通りです。官僚や電通さんは出来上がりを見て「やばい」と思ったかもしれない。
 
 庵野総監督が、副島隆彦先生か内田樹先生なんかの本を読んでいるのは確かでしょう。
 
 若い人や子どもたちが本作を観て、体制側が映画やテレビを通して流してくる洗脳イメージを解くイメージが脳内に入ればいいと思いました。
 
 

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August 22, 2016

ストレス・マネジメント講座

 昨日、21日(日)は、東京・神楽坂のヒューマン・ギルドに行き、「ストレス・マネジメント講座」を受講してきました。
 
 20世紀以降の心理学の膨大な概念の中で、最も一般の人々に浸透したのは、アドラー心理学の「劣等感」とこの「ストレス」だと私は常々思っています。それだけ現代人にフィットするのでしょう。
 
 私は地元で保健所などの依頼を受けて、企業や団体でメンタルヘルスの研修会講師をすることが時々あるので、そのネタの仕込みが目的でしたが、その目的は果たされました。
 
 講師の大森哲至先生(心理学者、博士、大学講師)は6時間にわたって、ストレス研究の歴史、アプローチ、現代社会とストレスなどについて詳細な講義をしてくださいました。
 私もストレス学との付き合いは長いのですが、ただの話のネタでしかなく、知っているようであいまいなところがあったりするので、最近の動向を知ることができてよかったです。
 
 講師の大森先生は巨体ですが「気はやさしくて力持ち」というか、災害心理学がご専門だそうで、日本や世界の被災地を巡り歩いているだけあって、人当たりが本当に柔らかい人で、こういう研究者がいるんだと感心しました。
 
 講義に出たストレスの定義は、 「自分にとって大切なものが脅かされたときに生じるもの」です。
 
 ストレスを単に嫌なもの、辛いものととらえるより、ずっと本質的です。確かに自分にとってどうでもいいものは、ストレスとは感じないでしょうからね。大事なもの、期待しているものがうまくいかないから、自律神経や心理的反応が生じてストレスと感じるのでしょう。
 
 アドラー心理学的にはストレスとは、ライフタスクとほとんど重なると思います。
 その昔、ストレスという言葉を提唱したハンス・セリエ(アドラーが亡くなるころ研究をしていた人)は物理学のメタファーを使って発想したのでした。それによって外力に対する反応という形式で理論化したので、生理学的研究がしやすくてストレス研究が発展していったのでしょう。
 アドラーの場合は、ライフスタイルとライフタスクの関係性というややこしいというか、個別的な動きの方を重視したといえます。
 
 また講座の最後の方で、最近ストレス学でよく出てくる「レジリエンス」は、アドラー心理学の勇気とほとんど同義であることが、ディスカッションで出ました。私もそう思います。
「レジリエンスが高いと勇気が出やすい」とか、「勇気のある人はレジリエンスが高い」という言い方はできそうですが、実際は同語反復かもしれません。
 アメリカのポジティブ心理学のテキストでは、勇気の要因にレジリエンスが入っていたのを見たことがありますので、これからの研究課題になるかもしれません。
 
 いずれにしてもストレス学は現代人の基礎教養ですから、一般の人もヒューマンギルドみたいな場所でしっかり学ぶといいと思います。
 
 講座の様子は岩井俊憲先生のブログで見ることができます。

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August 19, 2016

最近のこと

 暑い日が続いて、冷たいものを飲み食いしすぎたせいか、かえってばて気味です。
 
 このところ次のアドラー心理学臨床本の企画を考えていて、所蔵している本や論文をひっくり返していました。少し書き出してみたのですが、迷いながらやっているところです。
 
 日本ではあまり知られていないアドラー心理学の技法を紹介するだけでも意味があると思いますが、軸となるテーマをどこにするか思案中です。
 
 とりあえず、 『アドラー心理学によるスクールカウンセリング入門』(アルテ)の続編を考えています。専門家向きの割にはよく売れたそうなので、ニーズはあるのでしょう。
 今度は思春期・青年期の臨床をターゲットにするかもしれません。
 
 アドラー心理学の技法集の面白いのを、今年5月の北米アドラー心理学会の書籍売り場で見つけています。
「Funtasutic Adlerian Techniques for Change!!!」という本で、カラーでイラスト、マンガがいっぱいの楽しい本です。残念なことにAmazonにはないみたいです。さまざまな場面で使えるアドラー心理学のテクニックやコツのようなものが満載です。
 
Photo
 
 著者の Rob Guttenberg さんは、同学会で遠くからお見かけしたのですが、心理学者っぽくなくほとんどミュージシャンかアーティストという風体で、私はなんか面白そうな人だなという印象を持ったのですが、実際面白い本を出していたのでした(後で知りました。サインをもらえばよかった)。
 
 本書にはなんと、「Adlerian Form Tai Chi 」というのもあります。「アドラー式太極拳」ですかね。私みたいなアドレリアンがアメリカにいるようです。作った人がやっている写真を見ると太極拳というより気功法に近いみたいですけど、いつかお会いしてみたいです。
 
 こういう少し変わったアドラー本も紹介できたらいいなと最近思っています。
 

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August 15, 2016

『記憶心理学と臨床心理学のコラボレーション』

 カウンセリング、心理療法ではこれは必ず、と言っていいと思いますけど、記憶を扱います。クライエントが出してきたお話は、事実というより記憶による物語といった方が正確です。
 臨床心理学のさまざまな理論、学派は、人間の記憶をどのようにとらえて扱うかという違いといえるでしょう。アドラーとフロイト、ユングはそれぞれ独自の記憶理論を持っています。
 
 杉山崇他編著『記憶心理学と臨床心理学のコラボレーション』(北大路書房)は、心理学の最新の記憶研究の知見を、臨床心理学に生かそうという専門書です。
 
 私にはとても勉強になりました。
 
 以前、アドラー心理学の早期回想法について書くときに、自伝的記憶については調べたことはあったのですが、その時本書の存在を知って関心を持っていました。夏休みにようやく読むことができました。
 
 編著者の杉山先生は、先日の日本ブリーフサイコセラピー学会のワークショップで講師をされていました。私が今回先生の講座を選んだ理由も、本書で存じ上げていたからですね。せっかくだからと本書を持参して、お決まりのサインもいただきました(笑)。
 
 本書では、現在の記憶心理学から見ると、トラウマや抑うつを持つ人がどうしてあのような反応や考え方をするのか、その心理学的、脳科学的なメカニズムを学ぶことができます。いろいろな説を紹介していて、とてもここでは要約できないので、関心のある方は是非トライしてください。
 
 惜しむらしくは本書は、精神分析学、ユング心理学、人間性心理学、認知行動療法を取り上げていますが、もちろん、というかまたか、ですがアドラー心理学は入っていません。
 早期回想法は本書のテーマにドンピシャだと思うんだけどなあ。
 
 本書を読んで、早期回想は単なるエピソード記憶ではなく、自伝的記憶と意味記憶と展望記憶として見ることができそうです。一度アドラー心理学と記憶心理学をきちんと照らし合わせることが必要だと思いましたね。
 
 

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August 12, 2016

『心理療法のためのリラクセイション入門』

 心理療法・カウンセリングでは、リラクセイションが不可欠です。別にそれに焦点化しなくても、クライエントに安心感をもってリラックスして話をしていただくことが大切なのは異論がないでしょう。
 
 ただ、面接室ではリラックスできても、生活場面で、問題の対人関係の場でリラックスできていないと意味がありません。その意味で、心身のリラックス法を身につけていただくことが役に立つことがあります。
 
 私の場合は臨床動作法とゆる体操、気功法の基礎の三本柱、それに自律訓練法や催眠を使うことがあります。
 それでいつもリラクセイションには関心があるので、9月の心理臨床学会の自主シンポ「合気道と心理臨床」の参考図書に、と買ったのが、
 
 
 著者はあの成瀬悟策先生の片腕として、臨床動作法を研究、推進してこられた方のようです。
 
 本書は著者が動作法を基盤に開発したメソッドを伝えるものです。メソッド自体は動作法を学んだことのある人には難しいものではないと思います。臨床場面で無理なくできるように作り上げられていると思いました。
 
 前半の理念のところは、「主動」という概念を根幹に据えたリラクセイションの理論が述べられていて、アドラー心理学の主体論と全体論にも通じており、使えると思いました。
 主動とは、
 
「今・ここ」を生きる「当人」のあり方とそれに基づいたその人の生きる営みすべてを指すもの」であり、「当人が生きる営みで体験するすべてのことに、当人の主動性が働いているといえる。…(中略)…問題は当人がその実感と確信を持てるかである。 p45」
 
 これまでの心理療法では、リラクセイションは緊張をほぐすための補助的位置にとどまっていたと著者は指摘します。そうではなく、リラクセイションはよりよく生きることそのものであるという視点があると私は思いました。
 
 著者が目指すリラクセイションとは、単に受動的に力を抜いている弛緩状態ではなく、「適度緊張-適度弛緩」のバランスが取れたほどよい状態、またたは活動(動き)として捉え直すことが必要である。 p51」とあり、武術や身体文化に関心のあるものとしては、とても共感できるところです。

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August 09, 2016

「山梨新報」に掲載!

 8月5日発行の『山梨新報』というローカル新聞になんと私の記事が載っています。
「私の健康手帳」という連載で、県内の各界の人に独自の健康法について聞いて回るという内容のようです。
 どこで聞きつけたか、先日記者の方が取材に来られました。
 
 私はもちろん、太極拳などの中国武術とゆる体操をやっていることをお話ししました。
 しかしなかなか説明が難しいものなので、ちょっと記者さんの前で実演したり、一緒にやってもらったりしました。記者さんも「気持ちいいです」と言ってくれました。
 
 三段ぶち抜きで私の演武写真も載っています。ああ、恥ずかしい。
 私、基本顔出しNGにしたいのですが、モザイクも変ですから載せちゃいました。
 
 たまには、こんなこともあるのです。
 
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August 08, 2016

発達障害について伝え、学ぶ

 8月5日(金)は山梨県中央児童相談所に「養育里親更新研修」の講師として行きました。私は毎年呼んでいただいています。
 
 3時間半ほど、発達心理学と発達障害について、困った行動の理解の仕方についてアドラー心理学の目的論を基にした話をしました。
 
 里親さんは困難な状況にいた子どもを引き受けて育てることへの熱意や志は豊かにありますが、必ずしも発達について詳しいわけではありません。大半が一般の人ですから、定期的にこのような研修をしていくのは大切なことだと思います。
 
 7日(日)は東京・広尾の聖心女子大学に行き、公開講演会「自閉症スペクトラムにおける大人への移行-認知、感情、行動面において」を聴きました。
 日本発達心理学会と日本臨床発達心理士会の共催で、なんと無料なのと臨床発達心理士の更新ポイントをゲットできるので、つられて行ったのでした。
 
 講師はキャサリン・ラブランド博士(テキサス医科大学)、アメリカでは発達障害の臨床と研究で有名な方だそうです。高機能自閉症スペクトラムの青年・成人を対象としたクリニックの所長もしているというこで、思春期から青年、成人になる段階の彼らの直面する問題と支援の仕方、難しさについて実践と研究に基づいた話がありました。
 
 講義に出てきた事例は、自分が日ごろ接する内容にそっくりなものばかりで、当たり前だけどアメリカも日本も問題は同じだと感じました。
 
 アメリカにおいても自閉症スペクトラムの研究や実践は子どもが中心だったために、子どもから大人への移行をどう支援するかは、まだ十分な知見がないそうです。
 印象的な話がたくさんあったのですが、発達障害は固定した状態ではなく発達プロセスであり、年齢によってもだいぶ変わってくるというのがベースの見方のようでした。神田橋先生がいうように「発達障害は発達する」です。
 
 援助のポイントもいろいろと示してくれ、普段自分がやっている臨床とほとんど重なることが確認され、私としては勇気づけられました。
 
 その中で思春期の発達障害の子どもたちにはスポーツや武芸(マーシャル・アーツ)が、達成感や人間関係を学ぶのに良いという話がポンと出てきました。先生は母性的なすごく優しそうな女性でしたが、そういう働きかけをした実践があるのかもしれません。
 
 私はもちろん以前からそう思っていて、その様子を少しだけ『アドラー心理学によるスクールカウンセリング入門』(アルテ)に書いています。
 
 酷暑の中、学びの多い週末でした。
 

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August 05, 2016

ダメンズアドレリアンの会

 アドラー心理学は「目的論」「優越性追求」「勇気づけ」などの言葉があるので、非常に前向きにガンガン進む人向きと思われることがあるようです。
 
 できるビジネスマンや元気ママ、イクメンパパ、熱血教師がやるものというイメージかもしれません。
「トラウマは存在しない」というコピーの本が大爆発して売れた影響もあるかもしれませんね。でも『嫌われる勇気』の中身をちゃんと読むとそこまでは書いていないはずです。
 
 しかしアドラー心理学の概念や考え方は「健やかなる者にも病める者にも」平等に当てはまります。どんな人も、その人なりに追及している目的があり、劣等感があり、その人なりの共同体感覚があり、勇気づけが必要だからです。
 
 ただ、確かに世に出ているアドレリアンは元気な人が多く、仕事や家庭生活にフルに頑張っている人が目立つので、そうではない生き方を選択している人には居心地が悪いと感じるかもしれません。
 
 また、ムーブメントとして熱心にやっている人達の「実践」とか「自己点検」なんて言葉にも、宗教臭さや気色悪さを感じる人がいます。
 
 さらに、カウンセリングや治療に来るような心がダウンしてしまった人たちには、アドラー心理学はしんどく、冷たく見えることもあるようです。これらのようなことが要らぬ反発を招いているなら、お互い不幸なことですね。
 
 そこで、そんなアドラー心理学に関心があっても乗り切れない人、そんなに頑張った生き方をしたくない、みたいな人が心地よくいられるダメンズアドレリアンの会というのを作りましょう。
 
 合言葉は「めんどくさい、でもちょっとは○○するか」
 ○○には協力とか家事とか子育てとか仕事とか、その人が属する共同体のためにできる何かです。
 
 モットーは「思いっきり不完全でいる勇気」
 元気印アドレリアン、模範的実践家アドレリアンの10パーンセントほどに満たなくても、「私はアドレリアンじゃ」と宣言しちゃいましょう。
 
 そして、最小限の共同体感覚で最大限の貢献を目指します。
 
「どうせ俺なんかダメなんだ」とか「かわいそうな私、悪いあの人」といった劣等コンプレックスを使わず、今の不完全さは自分の選択であるという自覚さえあればいいのです。要するに開き直りですが…。
 
 実は何を隠そう私もダメンズの一人です。
 基本、生きるに必要な最低限のこと、好きなこと以外何もやりたくないし、若い頃、バブルの最中なのにどうしても就職したくなくて身近な女の子に、
「俺、お前のヒモになりたい」
 と愚痴って、メチャクチャバカにされた口です。
 
 でもやりたいことだけを優先してたら、今はすごく仕事熱心です。
 アドラーが言ったように、人は変われるのですね(説得力ないか)。
 
 ダメンズアドレリアンの会は、アドラー心理学の「最優先目標」的に言うと、「安楽」を人生目標にしている人がメインターゲットです。「己が楽をするためならどんな苦労もいとわない」というタイプですね(詳しくは向後千春著『人生の迷いが消えるアドラー心理学のススメ』)。
 私は本来これのようです。
 
 問題は、いざ会を設立して大会とかを開こうとなっても、みんな「めんどくさいからいいや」と誰も動こうとしないことですね…。
 

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August 03, 2016

ブリーフサイコセラピー学会参加!

 7月29~31日まで、六本木の東洋英和女学院大学大学院で開かれた日本ブリーフサイコセラピー学会第26回大会に参加していました。
 
 カウンセリング、セラピーが上手になりたければ、最新のセラピー動向を知りたければ、絶対に来た方がいいところと私はいつも思っていて、人にも勧めているところです。今年もとても刺激を受けました。
 
 29日(金)はワークショップの日。今年はブリーフセラピーだけでなく、フロイト、ユング、アドラーの入門講座、認知行動療法、人間性心理学、臨床動作法、オープンダイアローグなどがありました。まさに新旧そろい踏みです。
 
 アドラー心理学は鈴木先生が担当してくれたので、私は「トラウマ関連障害とパーソナリティ障害への人間性心理学ー彼らの「自己」をどう信じるか?向き合うか?」というタイトルに惹かれて受講しました。
 
 講師は杉山崇先生(神奈川大学)。先生は山梨英和大学にいたこともあり、お名前は存じ上げていました。なかなかイケメンで柔らかい雰囲気の先生で、山梨でも学生の人気があったそうです。
 私は先生のご著書が基礎系や認知行動療法系が多いのでそちらの方かとばかり思っていたら、実は人間性心理学ベースの人だったことを初めて知りました。ロジャーズの村瀬孝雄先生の弟子だそうです。
 人間性心理学から基礎系と非常に幅の広い先生でした。先生のHPもとても面白くて勉強になります。
 
 私は先生のご著書を持っていたので持参して、サインしていただきました。
 
 人間性心理学といえば、ロジャーズ、マズロー、エリス、ロロ・メイ、フランクルなどですが、実はみんなアドラーの影響を強く受けています。杉山先生もアドラーに言及していました。
 
 人間性心理学は、セラピストとしてのとても重要な人間観、姿勢を教えてくれています。エビデンス系が強い昨今の流れの中で、セラピーの原点を考えるときに、人間性心理学が改めて注目されるかもしれないと思いました。
 
 30、31日は気になった発表やシンポジウムを渡り歩きました。エリクソン催眠や集団認知行動療法などの発表を拝見しました。
 その中でアドラー心理学に関する発表が2つありました。
 
「家族の死を経験した女性の復職までのプロセス-ナラティブとアドラー心理学」
 発表者:伊勢智子(やまき心理臨床オフィス)
 
「アドラー心理学による『課題の分離』の臨床適用について」
 発表者:久保田将大(東京都社会福祉事業団石神井学園)
 
  若手臨床家、研究者によって、心理臨床界でも少しずつアドラー心理学が浸透していくことになりそうで、ロートルとしてはうれしくなりました。
 
 

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August 01, 2016

ペルグリーノ博士に会う

 久々の更新です。
 
 先週半ばからずっと東京にいました。
 覚えに記録しておきます。
 
 28日(木)はヒューマン・ギルドに行き、ペルグリーノ博士に会いに「リーダーのためのワークショップ」に参加しました。ペルグリーノ博士にお会いするのは3年ぶりです。
 
 私は日米数多くのアドレリアンを見てきましたが、最も好きな方ですね。アドレリアンとして理想型だと思っています。本物の中の本物と感じています。
 
 内容は「ソクラテスの質問法」を1日かけてやりました。認知行動療法でもソクラテス的質問とかいいますが何となく漠としたイメージがあったので、今回具体的に理解して実習できてよかったです。
 その様子は岩井先生のブログでうかがえます。
 
 ペルグリーノ博士も80歳を超えてお元気で、あいさつにうかがったら、私を覚えていてくれました。たまたまというかわざと、 5月の北米アドラー心理学会で買った「adler」という字の入ったTシャツを着ていたのでそれを見て、笑いながら「行ったのかい?」と受けてくれました。
 
 そして昨年に出した拙著を先生に献呈させていただいたらとても喜んでくれ、なんと博士からサインを求められ大慌てで書きましたが、英語でサインなんて初めてでスペル間違ったかも。
 
 ペルグリーノ博士はいるだけで周りの人を幸せな気分にできる稀有な人です。私はイラつかせるのは得意なので、少しはあやかりたいです。
 
 そして29~31日は、六本木の東洋英和女学院大学で開かれた「日本ブリーフサイコセラピー学会第26回大会」に参加しました。
 
 そのレポートは次回にします。

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«『人生の迷いが消えるアドラー心理学のススメ』