March 18, 2019

長岡市でアドラー心理学

 昨日3月18日(日)は駒澤大学深沢キャンパスに行き、ナラティヴ・コロキウムに参加してきました。

 ナラティヴ・コロキウムとは、いわゆるナラティヴ・セラピーに関心のある方たちのカンファレンスで、心理職だけでなく、医師や看護師、文化人類学者、社会学者、そして障害や疾病の当事者や家族など、幅広い立場の人が集まり、学び合う場です。昨今はナラティヴ・アプローチの進化系ともいえるオープンダイアローグが注目されていますね。

 昨年はそのオープンダイアローグがメインテーマでした。今年は「治療的会話を求めて」というテーマでした。

 私は午前、Wrapという当事者・支援者運動の自主シンポジウムに参加しました。山梨にもWrapをやっているグループがあって、知人が参加しているので興味がありました。「元気回復行動プラン」といって、立場を超えた平等なグループの中で、精神障害の当事者が回復していくための知恵をみんなで見出そうという運動のようでした。

 精神障害当事者たちがシンポジストで、とても説得力のあるお話をうかがいました。アドラー心理学とも通じる、まるで共同体感覚を志向した活動に見えましたね。アドレリアンの活動や自助グループにも参考になると思います。

 午後は全体のシンポジウム、家族療法家の平木典子先生はじめ著名な先生たちの話とフロアとのやり取りで進んでいきましたが、「そもそも治療的会話って何だろう」という答えではなく、問いの周辺でグルグルしている感じが面白かったです。

 司会はアドラー仲間で、日本個人心理学会を共に作った八巻秀先生(駒澤大学)でした。

 さて、週末に私は新潟県長岡市に行きます。新潟でアドラー心理学の活動をしている五十嵐淳至さんはじめアドレリアンの方々に呼んでいただいたのです。

「アドラー心理学から学ぶ思春期青年期の支援のあり方」

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1058494941016428&set=gm.2653445484725832&type=3&theater&ifg=1

 立派なチラシも作っていただき、ありがたいです。既に50人近くの申し込みがあるようです。発達心理学とアドラー心理学を結びつけた話になると思います。

 私はカリスマ講師ではないので、感動的な話にはならないと思いますが、役に立つ知識やものの見方を知っていただけるように頑張りたいと思います。

 事前申し込み日は過ぎましたが、まだ大丈夫だと思いますのでお問い合わせください。その地域の方、是非ご参加ください。

 3月23日(土)13:30~16:30

 長岡市立中央図書館2F講堂

 参加費 3,000円

 主催:長岡楽しく学ぶ会  後援:長岡市教育委員会

 電話兼FAX 0258-63-4266

 

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March 13, 2019

流山市に新カウンセリングオフィス、オープン!

 これまで長年ともに活動してきたアドラー仲間にして、先般スタートした日本個人心理学会の会長に就いてくださった鈴木義也先生(東洋学園大学教授)が、千葉県流山市で開業しました。

 プレオープン・サイトのご案内をいただきましたので、ここでもお知らせします。

 しまうまカウンセリング

 長年の経験に裏打ちされたアドラー心理学やブリーフセラピー、催眠療法等の多彩な技法とやさしく寛容な先生の持ち味が発揮される臨床の場ができることはうれしい限りです。

 その地域の方、あるいは多少遠方の方も、是非ご利用ください。

 しかし、なぜ「しまうま」なのかは不明です。聞いてみてください。

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March 09, 2019

カリスマは要らない

 アドラー心理学の専門学会を作ると宣言して一週間が経ちました。

 日本個人心理学会始動!

 今、設立準備委員会の皆さんと4月サイトオープンに向けて忙しくしているところです。もしかしたら、4月1日には間に合わず多少ずれ込むかもしれませんが、せっかくこの間、100人も設立総会に来てくださったのだから、その勢いを大切にしたいと思います。

 それにしても、研究者でも大学教員でもない私がなぜ、学会設立に向けた旗振り役の一人をやっているかというと、自分でも不思議に思ないわけではありません。別に何の業績にもならないし、持ち出しの方が大きいです。

 ただ、私は研究職プロパーではないけれど、研究的活動は好きだし、心理臨床の専門家として、一応プロとして活動しているものとして、そういう人たちの集団は社会に必要という信念はありました。

 その辺の感じは、3年前に、今回学会を一緒に立ち上げた仲間の先生との対談で共有したことがあります。

「なぜ今、アドラー“アドラー”臨床心理学なのか?

 アドラー心理学の学術団体的なところとしては、日本アドラー心理学会が既にありますが、私のイメージではあそこは、ムーブメントと自らを定義づけていて、一人のカリスマ的指導者の下に、それを好む、信じられる人たちが集まったグループという見方をしています。

 究極的には社会変革を目指している大衆運動といっていいでしょう。実際に、そこに入っている人たちから、「世の中をよくしたい」という言葉を聞いています。

 だから、ある路線に乗っ取って、「正しい」とか「正しくない」とかいう言葉が飛び交ったわけです。

 私も世の中を良くしたいと思いますが、アプローチが少々違うのでしょう。別にムーブメントとやらにはあまり関心はありませし、アドラー心理学の実践に唯一の方法とも思いません。別に無意味とも思いませんが、今の世の中、限界もあると思います。

 だから目的が少々違うので、実は本学会と日本アドラー心理学会はあまりバッティングしないかもしれません。あちらの学会にいる人も、当会に入っていただくことは全然かまいません。むしろ大歓迎です。

 実は既に先日の設立総会にも、日本アドラー心理学会員が何人も参加してくれ、「おめでとうございます。いよいよですね」とあいさつに来てくれました。「入るよ」と言ってくれた人もいました。うれしいし、いいことですよね。

 様々な立場、考えのアドレリアン同士で切磋琢磨すると同時に、閉鎖的に閉じこもるのではなく、やっていることを世に問うことが大切になるでしょう。

 私たちにはカリスマは要らない。ゆるい枠組みで仲間を集めて、でも専門職集団として、社会できっちりとアドラー心理学で仕事をしている仲間を支援できる体制を作っていきたいと思っています。

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March 04, 2019

日本個人心理学会始動!

 これまでお知らせしたとおり、3月3日(日)、駒澤大学深沢キャンパス・アカデミーホールで、「日本臨床・教育アドラー心理学研究会第9回大会&日本個人心理学会設立総会」が開かれました。

 ここの所暖かい陽気でしたが、この日は肌寒い雨天になったにもかかわらず、ちょうど100人の参加者、スタッフや学生さんたちなどを入れればさらに多くの方が集まってくれました。それだけ、インパクトのあるイベントだったのかもしれません。多くの方の関心を得られて、安心したとともに、うれしかったです。

 

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 アドラー心理学でなんで「個人」かというと、元々アドラー心理学は「Individual Psychology」だからです。いろいろと考えたのですが、「個人」と訳す以外に良い訳がなかったのです。まあ、率直に言って、「アドラー心理学会」は既に使われていますからね、これにしました。

 原点回帰という意味合いも込めています。

 私たちは、日本臨床・教育アドラー心理学研究会として8年間活動してきました。立場や枠組みにとらわれず、たくさんのアドレリアン講師をお呼びし、研究や実践発表を積み重ねてきました。そして、一昨年辺りから「そろそろ学会にしようか」と仲間内で話が出るようになって、この1年一気に動きが加速しました。

 先ずは昨年3月末に学会設立準備委員会を立ち上げ、山梨県北杜市に集まって合宿したり、何度も都内に集まり、話し合いを重ねました。
 しかし学会なんて、みんなどこかに所属はしてるけど、誰も最初から作ったことなんてないので、どうしていいかわからない。幸い日本コミュニティ心理学会を立ち上げた先生が委員にいらしたので、そのご経験をお聞きしながらの試行錯誤でした。

 そして万端とまでいかなくても、それなりの準備をして臨んだ昨日の総会でも、参加者の皆さんとの質疑の時間で、いろいろな質問や提案をいただき、足りないところにも気づかされました。

 こうやって参加者の皆さんにも主体的に参加していただき、話し合いながら、アドラー心理学の専門団体として成長していければと思います。

 まずは、船出しましたよ。

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March 01, 2019

新学会立ち上げ間近!

 もう3月か・・・

 確定申告もせにゃならんし、県臨床心理士会の仕事もあるし、やることいっぱいでおかしくなりそう・・・

 そんな個人的な混乱の中、トップクラスのプライオリティのイベントが今週末にあります。

 以前お知らせしたとおり、3月3日、アドラー心理学の新しい学会を立ち上げます!

 なぜ、このようなことに至ったのか、その目的は何かは、ここでも追々お話しするとして、先ずはご参加ください。

 仲間の先生方から、それぞれが考えるアドラー心理学の現状と課題、そして希望を語っていただきます。参加者の方々からも、ご意見を頂戴したいと思います。

 お出でになれない方は、いずれ公開するHPと申し込み方法をご覧になり、ご検討いただき、是非ご入会ください。

 大会、設立総会の内容、申し込みはこちらへ。

https://kokucheese.com/event/index/546833/

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February 25, 2019

『インテグラルシンキング』

 一昔前、トランスパーソナル心理学の論客として名をはせたケン・ウィルバーは、単に悟りを目指す個人の意識に留まらず、世界を真に統合的に見る視点を提供しようと思索し、現在それはインテグラル理論として発表されています。

 鈴木規夫著『インテグラルシンキング 統合的思考のためのフレームワーク』(コスモス・ライブラリー)は、それを丁寧に紹介した本です。

 著者の鈴木規夫さんは、昨年の日本トランスパーソナル学会で私と仲間が発表したときに座長を務めてくださりました。日本の斯界では代表的な先生です。なかなか謎の多いケン・ウィルバーの数少ない日本人の友人でもあります。昨年の発表の後、鈴木さんとお話しさせていただく時間があり、ウィルバーの近況や人物像などについて、大変興味深いお話をうかがうことができました。

 私は本書を学会の書籍コーナーで買い、早速鈴木さんにサインをいただきました。サインとともに書いてくださった言葉は、
「深沢さんへ
   あれもこれも」。
 まさに何ものも否定することなく、正当に位置づけて、使えるものは使い切ろうという統合的態度とお見受けしました。

 本書の原点は、アドラー心理学でいう「認知論」です。人は見たいものを見る、見たくないものを見ない、それらで自分の世界を構築する、単純で普遍的な真実ですが、私たちは自分の視点からの世界を正しいと思い込んで、他を否定してしまいがちです。

 結局のところ、「知る」という行為は、その人独自の「レンズ」を通して世界をとらえるということです。ひとつひとつのレンズは、その持ち主の感性にもとづいています。また、ひとつひとつのレンズは、その持ち主が生きている時代や社会の文化的・文明的な条件の影響の下に形成されています。世界のどこにも「これこそがいっさいの偏見を排して世界を完全にありのままにとらえている」といえるようなレンズはないのです。 p9

 まさに「認知論」ですね。

 ではどうしたら私たちは、統合的に思考することができるのか。そのための枠組みを提示しているのがインテグラル理論です。

 それは、「世界の四領域」という視点で示されています。

 四領域とは、「個の内面」「個の外面」「集団の内面」「集団の外面」です。

「私たちが経験することになる、ありとあらゆる状況や課題には、これら四つの領域が内包されている」といいます。

 本当にそうかな?と思うかもしれませんが、本書を読み進めていくと確かに世界の見方はこの四つに集約されそうなのです。ただ、私たちは自分の好みの世界観を採用しているため、他の世界観に明るくないのです。

 この枠組みに立つと、心理学者やサイコセラピスト、取り分け精神分析家やユング派は「個の内面」に住み、行動主義者は「個の外面」にいて、システムズ・アプローチやエコロジストなどは「集団の外面」、宗教団体や日本社会そのものは「集団の内面」を重視していることがわかってきます。

 読み応えがありますが、世界を俯瞰する視点を持ちたいときは、是非本書を熟読してください。

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February 21, 2019

ファーストコンタクト

 最近の岩井俊憲先生のブログに、私の名前が出ていました。

 【フッカー】との主導権争いを避けるには(1):吉福伸逸さんの教え

 懐かしいですね。そうです、吉福伸逸さんのトランスパーソナル心理学WSに参加したのが、私にとって岩井先生とアドラー心理学とのファーストコンタクトでした。確か私が山梨県庁に就職した年だから、1988年頃だと思います。23,4歳で、今でいう知的障害児施設の指導員をしていました。

 もう31年が経ちました。

 ちなみに、その記事にある木村駿先生は早大でも授業を持っておられ、大学1年生の時、臨床心理学を教わったことがあります。優しい先生は「優」をくれました(笑)。その印象がよかったから、臨床心理学を一生の仕事に選んだのかな。「心理学測定法」は落とされたからな。

 だから私にとって、臨床心理学のファーストコンタクトは木村先生になります。

 吉福さんのWSは大学生時代から何度も参加していて、常連みたいなものだったので、将来はトランスパーソナル心理学の専門家になれたらいいな、公務員もつまらないからアメリカのトランスパーソナル心理学の大学院に行きたいなと漠然と思っていた時期でした。

 それがまさか20年以上も公務員心理士を続け、しかもアドラー心理学を専門だと標榜するようになるとは夢にも思いませんでした。

 でもあの時、「何かここにはあるな」と直感し、大学でもほとんど教えられず、トランスパーソナル心理学でもあまり出てこないアドラーに惹かれたのは事実です。私みたいなタイプは、普通はユングに行くと思うのですけどね。河合隼雄先生は全盛時代だったし。臨床家志望者は、みんな河合先生にあこがれていました。

 やはり、岩井先生のやさしい大人の雰囲気がよかったのかもしれません。また、当時はまだ岩井先生と共同でやっていた野田俊作先生の切れ味も魅力でありました。

 日本の臨床心理学は臨床心理士ができ始めた頃、まだ精神分析学やロジャーズが全盛、対抗勢力に行動療法があり、家族療法が導入され始め、ブリーフセラピーも認知行動療法も影も形もない頃でした。

 だから、アドラー心理学にも、そんなことをやっている私にも、一生日が当たらないだろうと思っていたら、昨今のまさかの状況。本を出したり、講師になったり、学会を作ったりするようになるとは。

 月並みですが、人生ってわからないものですね。

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February 18, 2019

『武田氏滅亡』

 武田信玄の後継者・勝頼はどのような人物だったのか、武田氏はどうして滅びたのか。これまで名門・武田氏が勝頼の代で滅びたことから、小説やドラマで暗愚の武将と描かれがちだったのですが、近年勝頼の再評価が進んでいます。

 同時代の文書を元に詳細に勝頼の生涯を辿っていく、平山優著『武田氏滅亡』(角川選書)を、時間をかけて少しずつ読み進めて、ようやく終わりました。751ページという大著で、それ自体「自立」することができるほどの厚さであり、私は仕事や心理学系の読書の合間に読んでいたので、読破するのになんと1年もかかりました。

 その分、速読ならぬ「味読」というか、じっくりと、まるで勝頼と同時代を生きているかのような気分になりました。本を閉じた時は静かな感動に襲われました。小説でも物語でもなく、歴史研究書なのに。

 信玄の四男・勝頼は心ならずも、と言っていいと思うけど、信州の伊奈の高遠城主だったのが、信玄の後を継ぐことになってからは、まさに家を保ち、盛り立てるための奮闘の人生でした。

 一般に勝頼は、長篠の戦で織田・徳川連合軍に大敗して一気に滅びたかのようなイメージですが、実際は長篠以後7年間持ちこたえ、むしろ「武田信玄時代より広大な領国を誇るに至った。とりわけ北条氏は、勝頼による北条包囲網に苦しみ、関東の領国を侵食され、悲鳴を上げていた。 p748」のです。北条は、北関東から攻める勝頼や真田昌幸らの活躍で、押しつぶされる危機にありました。

 家康も勝頼に撃破されかねない状況に置かれたこともあり(大雨で富士川が増水して武田軍が渡れず、家康は逃げきれた)、やはり信玄の子だけあって、かなりの戦上手であったことは間違いがないでしょう。

 それが最後は、まるでオセロでバタバタと白黒がひっくり返るかのように、一気に滅亡に追い込まれてしまいました。本書によれば、信長も北条氏政もまさかあんなにあっさりと武田氏が崩れていくとは予想していなかったみたいです。当の勝頼もそうだったでしょう。

 勝頼が譜代家臣たちの裏切りに遭い、織田軍に天目山に追い詰められ自害した天正10年(1582年)冬、信州・甲斐の冬は大変厳しく、「織田軍は信州の豪雪と寒気による氷結に苦しみ、さらに兵粮の欠乏も加わって困難な状況にあったらしく、陣中から脱走するものが後を絶たなかった。 p699」、「この年の甲信は厳冬で寒気が厳しく、積雪も甚だしかったといい、信忠(信長の嫡男で武田討伐軍の総大将だった=ブログ主注)の中間(ちゅうげん)が28人も凍死するほどであった。 p699」というから、一見織田軍の圧勝のようなイメージですが、実態はひどいものだったようです。今でもこちらの冬は県外の人は(北海道の人でさえも)、つらいと言うからね。侍に仕える中間や足軽は、ほとんど野宿みたいなものだっただろうから、堪らなかったでしょう。

 だから、最後まで勝頼には勝機はあったといえます。ナポレオンやヒトラーを撃退したロシアのごとく、長期戦に持ち込めたら歴史は変わったかもしれません。 

 昨年、著者の平山氏は、勝頼を取り上げたNHKBSの歴史番組に出た時、「勝頼はつくづく運のない人だったとしか言いようがない」と総括していました。私もそう思わざるを得ません。本当にかわいそうな人だと思いました。

 本書には戦国武将や同時代の人たちの手紙や文書のやり取りが事細かく紹介されているのですが、それらを著者の解説付きで読むと、勝頼だけでなく、信長も家康も、北条も上杉もみんな、先が見えない中で必死に生きる道を模索していたことがうかがえます。一歩間違えば、誰もが滅びる可能性がありました。

 実際勝頼の死後、わずか3か月弱で信長と信忠は本能寺の変で殺されます。まさに一寸先は闇。勝頼さん、あともう少し頑張れたら…。

 本書で歴史のダイナミズムと繊細さを感じ取ることができました。

 また、私が甲州人だから感じるのかもしれないけれど、本書は学術書でありながら、苦しみの多かった勝頼の鎮魂の書でもあると感じました。

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February 13, 2019

年末年始の動き

 この冬今のところ山梨は、山沿い以外は雪がほとんど降っていません。乾燥していますね。インフルエンザにお気を付けください。

 もっぱら私事ですが、年末からいくつかのところで研修講師をさせていただきましたので、覚えにメモしておきます。今年もさらに増やしていきたいと思います。

 2018年12月6日(木)は、山梨県中央児童相談所で里親さんの更新研修会。発達心理学と勇気づけについて話しました。最近の千葉の痛ましい虐待事件で、また児童相談所がやり玉になっていますが、虐待を受けた子どもを最前線で受け止める児相や里親さんや施設の職員の実力を上げることが、現在最優先の課題のはずです。戦後一貫して、ここをしっかりさせてこなかった国が、つまり今の政権が、虐待を受けている子どもたちをネグレクトしてきたつけが今回ってきていることは、指摘しておきたいです。

 12月16(土)は、山梨いのちの電話で、相談員になる人たちに、やはり発達心理学をお話しさせていただきました。ここも自殺予防の最前線の老舗ですが、最近相談員不足に悩んでいるようです。

 12月19日(水)は、山梨県立甲府工業高校の定時制の生徒さんたちに、アルコール乱用防止教室。精神保健福祉センターのご依頼でした。

 明けて2019年1月22日(火)は笛吹市の食生活改善推進員の皆さんに、自殺予防ゲートキーパー養成研修。自殺問題は必ずしも私の専門ではないのですが、昨年来なぜかご依頼が増えています。なぜでしょう。なんか、面白いらしいです。

 1月24日(木)は山梨県甲府地方裁判所・家庭裁判所で、職員の方々に発達障害について講義をしました。裁判所も事件とか調停だけでなく、普通に一般の方たちと接することが多いので、調査官とかの専門家以外の人たちも、こういう知識が必要とのことです。熱心ですよね。

 1月28日(月)は甲府地方気象台で、職員の方にメンタルヘルス講座。いつもの話ですが、私的には天気予報をしている現場やデーターを集める機械を間近に見せてもらえて楽しかったです。気象学や地質学、災害学の専門家集団で、貴重なお話をうかがえました。

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 気象台の庭には、懐かしの百葉箱がありました。もう使われていませんが、残っている気象台は全国でも珍しいそうです。

 1月30日(水)は、神奈川県藤沢市へ行き、朝日カルチャーセンター湘南教室でアドラー心理学の講座。今回は「勇気づけ リフレイミング」と題して、いくつかのワークで楽しく過ごすことができました。朝カルは、勉強熱心な中高年の方の集う場として、多彩な講座を企画していて面白いところだといつも思います。

 2月5日(火)は山梨県精神保健福祉センターで、アセスメントの勉強会で講師。気質からクライエントを見立てる方法について紹介しました。

 2月12日(火)は、山梨県こころの発達総合支援センターで、発達障害者サポーターになる大学生の方々に、思春期・青年期の支援とアドラー心理学などについてお話。この中から将来の臨床仲間が育ってくれたらいいと思いながら、話をしました。

 いろいろやっているというか、いつも同じというか、私も心理系の講師として、少しずつブラッシュアップしていきたいと思います。

 

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February 09, 2019

ブッシュ家のネットワーク

 再び『ジェノグラム』(金剛出版)に戻ります。

 前々記事で、フロイトとその一族の極めてユニークな特徴を引きましたが(巨人たちの家族布置)、同書にはケネディ家やブッシュ家という、世界に知られた政治家を輩出した支配層の一族の家系図も紹介され、家族心理学的視点から解説されています。

 家族は単に経済関係や愛情関係だけではなく、スピリチュアリティ―や宗教・友愛組織の影響も極めて大きいことが例示されています。

 その一例が、秘密結社です。

「秘密結社」というと日本ではトンデモやオカルト視されたり、陰謀論というレッテルで嘲笑されかねないイメージがありますが、同書にはしっかりとその重要性が明記されています。家族研究の金字塔のような同書にこれがあるのは、とても重要なことだと思います。

 本書には、アメリカ初代大統領、ワシントンがフリーメーソンに入っていたことも記していますが、すごいのはブッシュ家。大統領になったあのジョージ・ブッシュから5代くらいの詳細な家系図が出ているところです。

 それを見ると、ブッシュ一族はほとんどもれなく、イエール大学に入り、中にはそこのスカル・アンド・ボーンズという秘密結社に入っていたことが一目瞭然です。数えてみると、イエール大学卒は35人、内6人がスカル・アンド・ボーンズに入っていたことがわかっています。そしてジョージ・ブッシュは大統領になると、11人のスカル・アンド・ボーンズ出身者を政府の役職に起用していました。

(引用開始)

 2004年の大統領選挙の結果の候補者がどちらも、宗教的な基盤を持つエリートの秘密結社のメンバーであったことは間違いなく重要である。この組織はイエール大学のスカル・アンド・ボーンズ結社と呼ばれ、メンバーは死ぬまで互いの友愛的(そして宗教的つながりの)秘密を守ることを誓っていた。ジョージ・ケリーはこの組織の設立者の一人の血筋である。そしてジョージ・ブッシュはイエール大学に少なくとも12人通った家族の一人で、その多くがこの秘密結社に所属していた。そこには彼の父親の世代の4人の男性が含まれていた。そして、一人娘の夫も、父方祖父、曾曾祖父、そして二人の娘のうち一人も所属していた。いくつもの世代で、ブッシュ家の近しい友人はスカル・アンド・ボーンズのメンバーであった。そして、その多くが政治や経済、産業、国家情報(CIA)の輪で関わりを持っていた。

・・・(中略)・・・

 こうした家族の臨床的アセスメントは、この秘密結社のメンバーのつながりによる影響力や特権について理解しなければ不可能であろう。  p42

(引用終わり)

 秘密結社や宗教を通じて、支配層は支配層でお互いの結束を高め、力を維持し続けてきたことがうかがえます。これは日本でもそうでしょう。

 ジェノグラムという視点から安倍晋三の一族や、麻生太郎の一族を分析するのも面白いかもしれませんね。

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«マリーナ先生から本物のアドラー心理学を学ぶ