July 26, 2017

新刊!『臨床アドラー心理学のすすめ』

 新刊が出ます!
 
 8月1日だそうです。
 
 書いたのはいつもの3人と言われそうですが、そうなんです。
(Amazonから)

心理臨床場面で使えるアドラー心理学

現代でも通じる援助思想と,実践に応用できる手法を公開

アドラー心理学が流行っています。

が,本書は,脚光を浴びる以前から地道にアドラー心理学を臨床に取り入れ,活動を続けていた3人の臨床家によって書かれた,対人支援実践の入門書です。

自己啓発のイメージが強いアドラー心理学。ですが,アドラーは今でいう児童相談所を世界で初めて開設し,教育と医療と地域社会との協働的なアプローチを行なった生粋の臨床家でした。アドラー心理学は実直に広がり,さまざまな流派の心理療法と交わりながら,心理療法のベースとなるアプローチとして今もなお実践・研究がされています。本書もその一翼を担うものとなっています。

また心理臨床における重鎮の一人,箕口雅博先生(立教大学名誉教授)との座談会も収録。アドラー心理学と他の心理療法を統合を描き明日の対人支援の仕事をよりよいものにする1冊になっています。

(引用終わり)

 今回は、様々な臨床心理学関連本を手掛ける遠見書房が尽力してくれました。
 表紙がビートルズのアビー・ロード風なのが面白い。
 3人のシルエットは本人なのだろうか?
 
 これで臨床心理士関連の学会、研修会などで見つけてくれる人が増えることが期待できます。
 さらに秋にはアルテから臨床実践本が出る予定です。
 
 カウンセラー、対人援助職のためのアドラー心理学をさらに展開していきます。
 よろしくお願いします。
 

| | TrackBack (0)

July 25, 2017

ミネアポリス観光記

 国際アドラー心理学会中の空いた時間や終了後のフリーの日に、ミネアポリス市内の観光をしました。
 ありがたいことに現地で暮らしている日本人の方が、車でガイドしてくれたのでとても助かりました。梶野さんのご友人です。
 
Photo
 
 ミネアポリス美術館の建物の前。中央の小さいのが私。
 
Photo_2
 
 ここが正式の入り口。
 東西の美術の歴史が一覧できる素晴らしい美術館でした。全米でも来館者の数がトップクラスらしいです。
 短時間ではとても見切れません。古代インドや中国の美術品も多かったです。
 写真撮影もOKです。
 
Photo_3
 
 インドの仏像や、
 
Photo_10
 
 古代中国の文物。
 
Photo_4
 
 チベット仏教の砂マンダラ。通常は作ったら壊してしまいますが、チベットとの友好の証にプレゼントされ、砂が固定されて展示されているようです。
 
Photo_5
 
 日本の仏像もいくつもありました。これは名前は忘れてしまった。日本コーナーには、秋葉権現とか愛染明王の像とか、狩野派の襖絵、茶室、着物、鎧や日本刀など数多くありました。
 
 現代美術を中心に扱っているウォーカー・アート・ミュージアムも面白かったです。
 モダンダンスのカミングハムの特集をやっていました。
 その隣にあるミネアポリス彫刻庭園は、箱根の彫刻の森みたいな公園になっています。
 
Iaip
 
 これは有名なモニュメントらしいです。実は噴水にもなっています。
 
Photo_6
 
 最近できた新しい目玉作品らしいです。青い鶏ですね。
 現代芸術といってもいかめしくなく、ポップで面白い作品ばかりでした。みんな、家族、友人同士で散策に来ている感じでした。
 
Photo_7
 
 ミネアポリスで最も代表的なスポット、セントポール教会の内部です。カソリックらしい荘厳な雰囲気です。
 12使徒の像がこの祭壇を囲むように並んでいました。
 
Photo_8
 
 ミネソタ議事堂正面です。州議会が行われるところですが、大変大きいです。 内部も見学しました。
 
Photo_9
 
 食事はアメリカ人がふつう食べるものはもちろん、ラーメンやインド料理など、いろいろ試しました。まあ大体大味で、日本の方がおいしいのは間違いないけど、十分楽しめました。
 
 中でもやはりUSAに来たのだからステーキは欠かせないと二度食べました。厚い赤身がよかったです。これでも2,000円くらいか。
 この写真の肉の横にどかっとあるのはマッシュポテト。多すぎだろ、どっちがメインかわからない。
 
 他に現地でアメリカ人と結婚した日本人の人たちのホームパーティーにも呼んでいただいたり、夜もとても楽しい時間を過ごすことができました。
 
 という感じで、学会を含めて全く観光気分の旅でしたね。
 
 来年は北米アドラー心理学会が6月にカナダのトロントであるようです。
 昨年に続き今回も気をよくしたので、また行くかもしれません。

| | TrackBack (0)

July 22, 2017

国際アドラー心理学会体験記2

 ミネアポリスでの第27回国際アドラー心理学学会、たくさんある発表のうち、私が見に行ったものをいくつかタイトルだけ挙げておきます。私の意訳です。
 
・社会的に統合されていることと社会的責任についてのケーススタディー:アルフレッド・アドラーとライサ・エプスタイン・アドラー(注:奥さんです)のマイナスからプラスへの動き
 
・臨床実践において、どのように劣等感を扱うか?(パネルディスカッション)
 
・依存症的行動を超えて:劣等感、優越性追求と創造力
 
・:難民の子どもに関わる経験不足の教師についての考察
 
・劣等感と共同体感覚(エバ・ドライカースの講義)
 
・心理療法における患者の劣等感に対するセラピストの反応
 
・劣等感の表現としてのうつ:新しいアセスメントと治療法は必要か?
 
・4つの基本的なライフタスク:それは何か、なぜ重要か?
 
・5番目のライフタスクについて
 
・マーゴット・アドラー(アドラーの孫)の劣等感を克服としてのスターへの道
 
・劣等感、私的論理とアメリカの犯罪者リハビリテーションシステム
 
・ウェッブにおける劣等感:ソーシャル・ネットワークへの依存とFOMO(fear of missing out:取り残される不安)
 
・ADHDの二つの面:劣等感と共同体感覚の表現と関係性
 
・アドラー心理学と統合理論パラダイム
 
・力、優越性、克服への意思:全体性の追求について
 
 今回の全体のテーマが、「Inferiority Feeling : New Manifestations and New Approaches」と劣等感だったので、アドラー心理学の原点回帰とその現代的意義を考える、というものが多かったように思います。
 
 以前はドイツ、ヨーロッパ系のアドレリアンとアメリカ系のアドレリアンの対立みたいなこともあったようですが、何度か来ている人によると今回はそれは目立たなかったようです。お互いに歩み寄る姿勢がここ数年の努力であったようです。
 
 ただ、ドイツ、イギリス系の人の発表では、随所にウィニッコトとかスターンという精神分析家の名前も出たり、事例の表現の仕方にアメリカ人との違いがうかがわれて興味深かったです。
 
 ドライカースの娘さんのエバさんの発表では、さすがにスーパースターなので、会場にたくさんの人が入っていましたね。
 
 またヨーロッパではやはり問題になっているのでしょう、難民の教育問題があったり、サイバーいじめ、ネット依存、ADHDや自閉症など、現代的な問題にも取り組んでいる人達の様子もわかりました。
 
 いつかは私も発表してみたいです。
 
 次回は3年後、2010年、場所はなんとウクライナです。
 
Iaip
 

| | TrackBack (0)

July 19, 2017

国際アドラー心理学会体験記

 第27回国際アドラー心理学会は7月10日(月)~13日(木)の4日間にわたって、ミネアポリスのセントトーマス大学で開かれました。
 
 会場のセントトーマス大学です。とてもきれいな校舎でした。
 
Photo
 
Photo_2
 
 この棟の中が会場です。
 
Iaip
 
 受付です。
 
 最初のセレモニーでは、ミネソタのアドレリアンたちによる見事なアカペラ合唱が披露され、私たちを歓迎してくれました。
 
 Iaip_2
 
 みんなスタンディングオベーションです。
 
 国際学会ですから参加者はアメリカだけでなく、カナダ、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、オーストリア、スペイン、スイス、リトアニアと欧米の人たちが多かったのですが、韓国、台湾、中国、日本とアジア勢も目立っていました。特に台湾と中国の方たちは多かったようです。
 
 私は、韓国のアドラー心理学会のリーダーとその仲間の方と親しく食事をする機会が2度もありました。あちらからお誘いを受けたのです。厳密にいうと誘われたのは梶野さんだと思うけど。でもこういうの、なんか、うれしいですね。
 また、台湾の人たちに、私が台湾に本部のある伝統武術を学んでいると言ったら驚き、喜んでいただき、名刺交換が早速始まりました。
 
 そんなんだから参加者はさぞかし多いと思いきや、私の見るところ2、300人ぐらいのようでした。アメリカの大物アドレリアンは意外に少なかった印象です。
 
 ただ、ドライカースというアメリカのアドラー心理学の基礎を作った有名な人の娘さん、エバさんはいました。彼女も大物アドレリアンです。エバさんの講演会では、やはりホールにたくさんの人が集まっていましたね。
 
Iaip_3
 
 メインホールの様子です。学会長があいさつしているところです。
 普通のプレゼンは、大学内の各教室に散って行われます。
 
 プログラムを見ると13ぐらいのパネルディスカッションやシンポジウム、33ぐらいの発表がありました。4日もありますから、全体にゆったりした印象でした。私が入っている日本の学会だと週末、土日に詰めることが多いので、けっこうタイトな印象があります。やはり平日にゆったりとやるのがいいですね。
 
 発表は事例研究や理論研究、歴史研究が多かったようです。
 私が入ったプレゼンは次回に記します。

| | TrackBack (0)

July 17, 2017

ミネアポリスから帰りました

 昨日、アメリカ、ミネソタ州の州都、ミネアポリスから帰国いたしました。
 まる一週間いたことになります。
 
 国際アドラー心理学会(International Association of Individual Psychology)に参加するためです。
 3年ごとに開かれていて、前回はパリ、その前はウィーンだったそうです。
 私はもちろん初参加、世界のアドレリアンを見てみたいという願いがかないました。
 
 参加にあたっては、今回ホスト役となったミネソタアドラー心理学大学院卒の梶野真さんに大変お世話になりました。梶野さんとはほぼ全日程ご一緒し、不慣れな私にいろいろ教えていただきました。本当にありがとうございました。
 
 梶野さんにとっては母校、第2の故郷に里帰りとなります。それだけ知り合いが多いみたいで、会場のどこに行っても「Makoto!」と、とても人気者でした。
 あんなふうに英語が自由自在にしゃべれるようになりたい。
 
 学会の内容は次回以降報告することにして、まずはミネアポリスの様子をお伝えします。
 
Photo
 
 ミネアポリス中心部の遠景。大都市というより、大きめの地方都市という雰囲気を感じました。日本だと仙台とか広島の感じという人もいます。穏やかでゆったりとした感じです。
 
 昨年亡くなったプリンスの出身地でも知られています。また、ミネアポリスではないけれど、ミネソタ州出身にはボブ・ディランもいますね。割とリベラルな地域らしいです。
 
Photo_2
Photo_3
 
Photo_4
 
 ホテル周辺を散策しました。
 
 先週、日本はメチャクチャ暑かったらしいですが、アメリカ北部、カナダに近いこちらは日中も30度そこそこで快適でした。避暑に来たみたいなものです。
 
Photo_14
 
 大変気持ちの良い公園もありました。
 
Photo_13
 
Photo_15
 
 公園内にはリスが普通にいっぱいいて、あちこちでちょろちょろしていました。
 
 ホテルは学会ご推奨のダブルツリー・ヒルトン・ミネアポリスという、会場の目の前にあるホテル。学会参加者割引と会場への便を考えて思い切って決めました。
 トイレ・バスルームを挟んで、ベッドとリビングのほぼ2部屋ある感じで、日本の狭いビジネスホテルに慣れた身にはとても広く、十分すぎる快適なお部屋でした。
 
Photo_8
 
Photo_9
 
 昨年も北米アドラー心理学会でここミネアポリスに来たので、今回2回目になります。
 
 穏やかな雰囲気のこの街を改めて好きになりました。
 

| | TrackBack (0)

July 07, 2017

保護者、校長先生に研修

 6月末から今まで、外に出る仕事が多くブログの更新もままならないです。紹介したい情報もありますが、取りあえず、個人的な日記としてメモします。
 
 6月28日(水)はかねてここでもお知らせした通り、吉田ソース社長、吉田潤樹氏の講演会が甲府でありました。
 
 吉田社長の話を山梨の人たちにも聞いてもらいたい!という普通の女性たちが、直接コンタクトを取って作り上げた手作りの講演会でした。偶然にもアドラー仲間や太極拳の生徒さんがその招聘チームの中に入っていたので、私も多少の宣伝の協力をさせていただきました。
 
 当初はチケットのさばきが悪くてどうなるかと思われましたが、蓋を開けると400人近いお客さんがあって、大成功でした。
 
 吉田社長の話はユーモアと天性の明るさにあふれ、どんな障害にも屈しない勇気に満ちた話で大変面白かったです。誰もが接するとこの人を好きになる、そういうタイプの稀有な経営者ですね。
 
 6月29日(木)は甲府の青少年センターというところで、山梨県教育委員会主催の不登校やひきこもりの子どもを持つ保護者向けの講演会で、講師をしました。
 約20人の保護者が参加してくれました。
 
 タイトルは「思春期の子どもへの勇気づけ」
 
 アドラー心理学によりながらも、私流の言い方で、子どもが思春期になったらいかに子どもに「関わらないか」「向き合わないか」をお話ししました。要するに課題の分離の発想を逆説的に説いたわけです。
 深刻、真面目になりがちな話を、少しユーモアとリラックス感のある内容になるように努めました。
 
 講演会終了後は、会場に残った保護者達と質疑応答と話し合い。保護者の方たちの反応が良く、いろいろありながらも、既に私が話した内容の心境に達していたのが印象的でした。そうはいっても揺れやすい自分の思いを確認したかったようでした。
 
 7月6日(木)は、山梨県教職員互助組合主催の「管理職のためのメンタルヘルス研修会」の講演に立ちました。
 会場はなんと先の吉田潤樹社長の講演会と同じく、山梨県立文学館の講堂。まさに同じ舞台に立ってしまいました。
 
 会場には約180人の小中学校の校長、教頭先生が入っていました。私にしては多い方です。
 参加者には、スクールカウンセラーとして勤務先の先生や知人の校長先生、実はいとこに教頭をやっている人がいて、その彼も来ていました。こういうのは知り合いがいない方がこちらは気が楽で、あちらの方もありがたい気持ちを持ちやすいと思うのですが、地方だとよくあることです。気恥ずかしい思いがしますね。
 
 テーマは「職場のメンタルヘルス入門 ~教師支援の立場から~」
 
 臨床現場から見える教師のメンタルヘルスの状況から、支援のプロセス、ストレスマネジメント、そして勇気づけについてお話ししました。
 
 参加者のアンケートの感想には、

・教師支援の流れがわかりやすく、今後の経営に生かせそうだと感じました。

・自分自身のストレスを見つめたり、日常的なストレスコーピングを再確認できました。

・勇気づけのアドラー心理学に触れることができて参考になった。

・「ほめることの難しさ」「大切なのは勇気」など、うなずくことが多かったです。ありがたいお話をありがとうございました。

・話を聴く中で、心が晴れやかな気持ちになりました。

・考える「ワーク」的な作業を含み、参考になりました。

 などと好評を頂けて良かったです。

 

 さて、私は今週末から遠くへ旅に出ます。

 

 多分更新はしないでしょうから、2週間後くらいに報告させていただくと思います。

 皆様、日々暑くなりますが、お元気で。

 

| | TrackBack (0)

July 03, 2017

アドラー心理学体感合宿に参加

 早いものでもう7月、1、2日の土日は神奈川県藤野の山間にある藤野芸術の家に行っていました。
 
 日本支援助言士協会主催の「アドラー心理学体感合宿」に参加しました。
 
 昨年は山梨の清里でやりましたが幸い大変好評で、今年第2回目となりました。
 
 今年も、鈴木義也先生、八巻秀先生と私が組んだトリオ講師というユニークな陣容です。
 
 参加者は全員で約40人、しかも既に講師、著作家としても活躍中の旬のアドレリアンが何人もいたり、長年地域でアドラー心理学を実践、普及しているリーダー的な人達も多く、実に「濃い人たち」が集結した感があります。
 
 いや、ほんとに濃かった。講師も参加者も、ほぼ言いたい放題、しかも夜中まで。こんなアドラー心理学の集まりはそうはないでしょう。
 
 すごく盛り上がって、楽しかったです。
 といっても私も他の講師も、どちらかというとクールというか、気ままというか、基本学究肌で、熱情的にお客さんを盛り上げるタイプではないので、適度にぬるい感じがあったように思いいます。
 その様子は、日本支援助言士協会のFBページに垣間見ることができます。
 
 内容は、臨床や日常で使っているアドラー心理学の概念や技法の「総選挙」をしたり、最近話題のオープンダイアローグのリフレクティング・トークを使ったシンポジウムをしたりしました。
 
 私自身は、リフレクティング・トークとアドラー心理学の思想は実によくマッチするということを実感することができたのが収穫でした。さらに勉強を深めたいと思います。
 
 私の担当時間では、「全体論」について考えようというテーマにしました。アドラー心理学理論の基盤である全体論は、果たして正しいのか、どのように捉えたらいいのか、どう実践したらいいのかを、私自身が長年抱えていた疑問をまず吐露したりして、参加者に投げかけました。
 
 私が意図したのは、アドラー心理学についての原理主義的思考と原理的思考を区別すること。
 原理主義的思考は、アドラー心理学の世界観に基づいて、そのメガネをかけて人間を、世界を解釈し、実践することです。アドラー心理学に忠実であればあるほど、よし、とされます。
 アドラー心理学に関連する講師や著者にしても、生活の中での実践者にしても、普通はこの態度を目指します。私も外向けには、その姿勢でいつもいます。
 しかし、それはそれで大事な態度ですが、実はそれは宗教の構造と同じで、信じるだけの限界があると私は思います。
 
 もう一つ大事だと思うのは、アドラー心理学の概念や前提を疑い、あるいはその論理を徹底的に考えること、あるいはアドラーやアドレリアンたちが何を考え、言いたかったか、現代社会でどういう意味があるかを推測し、考えてみることです。これを原理的思考と呼べるかもしれません。
 
 そして遂には、その人独自のアドラー心理学を創り上げることです。
 
 という問題意識が通じたかわかりませんが、全体論についてグループディスカッションと発表をしていただきました。全体論に対して、皆さんがいろいろな意味付け方、アプローチをしていることがわかり、興味は尽きなかったです。
 
 とまあ大脳皮質、前頭前野ばかり使っては全体論的には偏ってしまうというもの。持ち時間の後半は、思いっきりモードを変えて「ゆる体操」をしました。
 これは大変受けた。
 笑っていただきながら、心と身体をけっこうゆるめることができたと思います。
 
 自分のところだけ書きましたが、おそらく受容的で寛容で緩やかな交流の場を提供してくれた日本支援助言士協会の鶴田理事長やスタッフの方たちの力が最も大きな影響力があったと思います。
 本当にありがとうございました。
 
 盛会に気をよくして、来年もなんかあるらしいです。
 
 是非、ご参加ください。

| | TrackBack (0)

June 30, 2017

『アドラー心理学を活かした学級づくり』

 アドラー心理学の真骨頂である学校教育の実践集です。
 山梨のアドラー仲間が2人も分担執筆をしています。
 
 
 文教大学教授の会沢信彦先生から献本いただきました。
 
 会沢先生、執筆者で山梨の仲間の佐藤丈先生、岩下和子先生、ありがとうございました。
 
 本書の面白さは、主に小学校において、ドライカースの有名な「不適切な行動の目標」の一つ一つを各章のテーマにして、そのようなケースに対して先生たちがどのように考え、対応したかが表現されていることです。
 
 教科書的な正しさを説くのではなく、先生たちの悩みや独白ようなところも書き込まれているので、学校現場のリアリティーが伝わってきます。
 
 中身の濃さの割に薄い本なので、先生たちに気軽に薦めたいと思います。
 
 

| | TrackBack (0)

June 26, 2017

ポモドーロテクニック

 私は基本不注意タイプのADHD傾向のためか、元々長時間の集中は苦手で、特に時間の融通のきく自営業になってからは、せっかく時間があってもついだらだらとネットを見たり、本をパラパラめくったり、音楽聞きながらだったり、なかなか効率よく仕事や勉強ができない悩みがありました。
 
 何かやっているうちに外が薄暗くなってきて、「あれ、もうこんな時間!」と気づいて、ギリギリになってやっと少し取りかかる、そして十分にできずに後悔するといった具合です。
 
 そんな人でも短時間の集中と休憩を繰り返すことで、高い生産性を上げることができる方法がありました!
 
 ポモドーロ・テクニックといいます。
 
 既にご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
 
 アメリカの英語学習サイトVOAでその存在を知って、調べたら日本にもいくつか言及しているサイトがありました。
 
 

手順

  1. 25分を1ポモドーロとし、やるべきタスクを1ポモドーロ刻み(25分毎)に分ける。
  2. 25分間は、他の事は一切やらず、タスクに集中する
  3. 25分経てば、5分間の休憩を入れる
  4. 4ポモドーロ毎(2時間毎)に30分程の長い休憩をとる
  5. 後は上記を繰り返す
 標準は25分だそうですが、25分間仕事をして、5分休んで、また25分仕事をして5分休むことを繰り返します。
 
 単純すぎるほど単純で、最初は疑っていましたが、やってみたらすごくよかったです。
 スマホのタイマーを25分に設定して、7月の研修や講演のプレゼン資料を作り始めました。
 すっきりと集中状態に入れて、25分後、ストレッチやゆる体操などで5分間の休憩をすると(この切り替えが大事みたいです)、また集中を続けられます。仕事が進む、進む。
 
 ADHD的な人は自分が集中できる分だけ、時間を小刻み使うといいとはよく言われますが、それだけのアドバイスだと不十分です。ここまで具体的に構造化させた方が、取り組みやすいと思います。
 集中時間は25分に限らず、自分に合っている長さに設定すればいいでしょう。
 
 私にはこの方法が向いているなと思っていたら、実際の発達障害の当事者を名乗る方のいくつかのサイトで体験記が出ています。関心のある方は、調べてみてください。
 
 アメリカの関連サイトをリンクしておきます。動画や音声があってリスニングの勉強になりますよ。
 
 説明サイト : The  Pomodoro technique
 
 なお、この記事は2ポモドーロを使って作成しました。

| | TrackBack (0)

June 23, 2017

心理療法とヒーリングの共通構造

 臨床心理士などがする心理療法・カウンセリングと、巷のヒーラー、セラピストと呼ばれる人々(野の医者)の治療には何か違いがあるのでしょうか。
 
 もちろん中身やそこで使われる言葉に違いがあるのは当然です。特に臨床心理士には、「一緒にするな」と怒る人も多いかもしれません。
 
 しかし両方の世界を知る者としては、そうでもないぞ、意外に近いんじゃないか、という印象を私はずっと持っていました。特に精神分析学とユング心理学はそうです。私のやるアドラー心理学も例外ではありません。では、どんなところでしょうか。
 
 東畑開人著『野の医者は笑う』(誠信書房)に、医療人類学と著者の体を張ったフィールドワークから得た結論が参考になるので、メモします。関心のある方は本書をお読みください。
(引用開始)
 心の治療は時代の子である。現代の外科医が幕末日本で活躍するドラマがあったが、体の医学についてはそういうことが可能でも、心の治療では不可能だ。
 心の治療では時代の生んだ病に対処し、時代に合わせた癒しを提供するものなのである。その時代その時代の価値観に合わせて姿を変えていかざるを得ない。   p245
 
 ここまで再三書いてきたように、野の医者たちに会う中で私が得た結論は、心の治療には「イワシの頭も信心から」のメカニズムが根深く埋め込まれているということだ。
 つまり、ジェローム・フランクという精神科医が見抜いたように、心の治療はクライエントがいかに治療者を信頼し、希望を抱くかにかかっている。  p265
 
 信じさえすれば、皆同じように病が癒えるわけではない。治癒は一つではないのだ。心の治療は、それぞれの治癒へと病者を導くのだ。  p266
 
 治癒とはある生き方のことなのだ。心の治療は生き方を与える。そしてその生き方は一つではない。  p266
 
 精神分析なら悲しみを悲しめるようになること、ユング心理学ならその人が生きてこなかった自己を生きていくこと、人間性心理学なら本当の自分になっていくこと、認知行動療法なら非合理な信念を捨て去り生きていくこと、マインドブロックバスターならマーケティングにさとく経済的に独立して生きていくこと、X氏なら軽い躁状態になって素早く起き上がること。   p267
 
 心の治療はニュートラルではない。無色透明な健康をもたらすものではあり得ない。
 すべての心の治療が、独自の価値観をもっている。ここにあるべき生き方が含まれている。
 あるべき生き方を目指して、治療者たちは治療技法を考案する。その技法は、その治療法の独特の価値観を暗に明にクライエントに伝達する。クライエントはそれを自分なりに取り込んで、自分の新しい生き方を作り出す。ここに治癒が生まれる。  p268
 
 心の治療とは、クライエントをそれぞれの治療法の価値観へと巻き込んでいく営みである。  p268
 
(引用終わり)
 
 
 全く同意します。
 
 そして歴史的に、治療者側の価値観に最も自覚的だったのがアドラー心理学であることも記しておきたいと思います。
 

| | TrackBack (0)

«『野の医者は笑う』