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August 16, 2005

うれしい報告

 先日、太極拳の生徒さんの一人からメールをいただきました。稽古日を確認するのが目的だったみたいですが、それに続いて最近のご自身の武術の進歩について教えてくれました。

 彼は某フルコンタクト空手に長年打ち込んでいて、そこの道場の教授代理を任されるほどで、他にも総合格闘技の練習にも参加したりと、武道、格闘技に熱心に取り組んでいる好青年です。私が甲府でやっている太極拳教室に来てくれたのは、極真空手の数見肇さんなど、飛び抜けて強い選手たちが中国武術の気功法(正確には太気拳の立禅など)を稽古に取り入れているのを知ったからのようです。この世界には珍しく、とても柔軟な姿勢でいいですね。

 最近の彼は怪我などをして空手の方はあまり稽古していなかったようですが(そのリハビリも兼ねて学びに来てくれてました)、先日久しぶりに組み手を師範としたら、「稽古に来ていないのに強くなっているし、動きも変わった。何か特別なトレーニングでもしているのか?」と驚かれたとのことでした。総合格闘技でも、相手にひっくり返されにくくなったそうです。おそらく、脱力が少しずつできるようになって、重心の感覚と操作がうまくなり、相手はとても重く感じるようになったためと推測できます。精神状態も、以前よりも安心感が増してきたと感じているようです。「目に見えて効果が現れてうれしい」と彼は語ってくれました。

 彼は太極拳の長い型が終了していないので、太極拳独自の戦闘法をまだ十分に身につけているとはいえない段階と思われます。でも日々の自宅の稽古では、型と気功法を欠かさずしっかりと練習してくれているそうです。その段階でも、彼の格闘センスの良さもあるでしょうが、自他共に認める効果が現れたのは教える者としても、とてもうれしいことです。

 おそらく、これは個々の具体的な戦術ではなく、心身の深いところ、能力の本質的なレベルに太極拳の基本稽古が作用しているといってもいいでしょう。このように効果の検証が現実にできるので、黒田鉄山氏など何人かの武術家や研究家がおっしゃるように、武道の型は理論であり科学であると思います。多少読みがたいテキストではありますがね。最近はスポーツや教育界でこういったものを注目する動きがあるようですが、とりわけ歴史という時間的検証にも耐えている中国武術や日本の古武術には、汲んでも尽きない宝の山かもしれない、と改めて思わせてくれたエピソードでした(^_^)v。

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