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June 12, 2006

ロジャーズとアドラーの出会い

 大著「アドラーの生涯」をやっと読み終わりました。いろいろな本との併読で、少しずつ読んでいたのでなかなか進まなかった。
 20世紀初頭から半ばまでのアドラーの活動と欧米の臨床心理学者との関わりがとても興味深く、歴史的価値のある本だと思いました。
 その中で、面白いと思った箇所をいくつか引用、紹介していきたいと思います。

 まずはカウンセリング心理学の巨人カール・ロジャーズ。

 この冬(1927年)、ニューヨークや他の場所でのこのようなプレゼンテーションを通じて、アドラーはアメリカの精神衛生の分野で長期に渡る影響を与え始めた。アドラーのアプローチに啓発された人の中に、後にカウンセリングと人間性心理学における先駆者となる若きカール・ロジャーズがいた。「私は・・・1927年から28年の冬に・・・アドラー博士に会って、話を聞き、観察するという特権を持った。ニューヨークで当時、新しい児童相談研究所でインターンをしていた時である」とロジャーズは後に人生を回顧している。「研究所は大恐慌の時につぶれてしまった。研究所のかなり厳格なフロイト派のアプローチに慣れていたので-病歴は74ページに及び、子どもを『治療する』ことを考えるよりも先に一群の包括的なテストをしなければならなかった-私はアドラー博士の、子どもとじかに関わる、非常に直接的でだまされたと思うほどシンプルなやり方にショックを受けた。私がアドラー博士からどれほど多くのことを学んだかを認識するまでにはしばらく時間がかかった」(p.264)

 ロジャーズに鮮烈な印象を与えた「シンプルなやり方」が後にあの非支持的療法へ発展していったのでしょうか。天才は天才を知る、人の良いところを素直に受け止めるロジャーズはやっぱりさすがです。

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