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August 08, 2006

「次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた」

ヴィクター・ソーン著「次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた」副島隆彦訳、徳間書店

 私がここ数年注目の国際政治学者、副島隆彦氏渾身の訳書。本邦にはたくさんの政治学者、経済学者がいますが、悪い意味でのアカデミズムや政治的しがらみに染まらず、正確な情勢分析をしている人は、副島氏が群を抜いていると思っていました。何年か通して見てみると、その分析の正確さを感じます。ただ、あまりにも苛烈な文章なので敬遠されがちな人でもあります。鋭く、きつ過ぎて、マスコミには出してもらえないとか。氏を知ってからは、田原総一郎他テレビに出ている評論家、学者諸子がいかに生ぬるいか、あるいは操作されているかがわかってきます。

 本書では上下2巻に渡って、現代世界の大きな枠組みの驚くべき姿が、仮借なく暴かれています。

 この本で書かれている真実の一番目は、「今の真の世界権力者たちは、目下最先端の技術を中国に密かにどんどん投げ与えており、中国を次の覇権国に育てようとしている」ことである。彼らは、今のアメリカ合衆国には見切りをつけて、もはやこれ以上の成長も発展もないと判定してアメリカ帝国の衰退と没落が始まっている。アメリカの累積赤字は、FRB(連邦準備銀行)の担保に入っていて、したがってFRBの大株主であるニューヨークの巨大銀行に利払い金が入るようになっている。・・・・

 FRB(連邦準備銀行)は、「民間が所有する中央銀行」である。本当は「私有である中央銀行」a private-own central bank なのである。・・・・・日本語では、「官から民の主導で」とか「民営化」といえばいいかと思って、それで、「郵政民営化」というのを、まんまとやられてしまったが、あれも本当は「日本の郵政・郵便貯金の私有化、即ち、ニューヨークの金融財界による日本国民の金融資産300兆円の奪い取り」であったのだ。昨年の9月11日の“小泉クーデター”総選挙には大謀略があった。「民営化」というから、それに国民はコロリと騙されたのだ。privatizationは、「私有化」なのである。これを「民営化」などと訳して、それで「官(官僚支配)から民へ」などとよくも日本国民を騙したものだ・・・・(訳者による解説文)。

 9.11同時テロ、ベトナム戦争、ケネディ暗殺、ロシア革命、真珠湾攻撃の「真実」が次々に暴かれていきます。そして、「日本はあと10年を待たず中国との戦争を仕掛けられるだろう」と。
 もちろん私には本書に書かれていることの真偽はわかりません。
 別に信じる必要もないと思います(私は今の世界の枠組みとしては概ね妥当だろうと受け入れています)。

 でも私たちは普通、面接室や研究室、職場、あるいは家庭に起こっていることにしか意識が渡らず、それ以上の大きな仕組みはほとんど無意識的になっているものです。生活人、職業人、臨床家、研究者としてそれは当然のことでしょうけど。
 でもそれ故に、それより遙かに大きな政治的、経済的現象がまるで天気や自然現象のように思ってしまうところがあります。それは本当は、人間的現象なのですよ。でもそれをあまり声高に言うと「陰謀史観」呼ばわりをされてしまうところがありますね。
 たまにはこんな本を読んで、自分がどんな世界観を持っているかを検討してみることは、良いことだと思います。

 私にとって本書で極めつきの真実だと思う言葉は、たびたび引用されているフランクリン・ルーズベルト大統領の言葉。
「政治では、偶然に起こることなど一つもない。何かが起これば、、それは間違いなくそうなるように予め計画されたからなのだ」“In politics,nothing happens by accident.If it happens,you can bet it was planned that way”

 そして「世界の四大産業は、高利貸し(金融)、エネルギー、麻薬、戦争である」。

 この二つの「命題」の中で、世界は動いていると思えば、まず間違いはないんじゃないかな。

 それにしても、その昔々、ニーチェやアドラーが喝破したように、人はやっぱり権力への意思で動いているんだなあ。

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Comments

う~ん、何だかスケールが大きそうで、
非常に面白そうな本だと思いました。
(9月以降に)購入決定です(^v^)。

Posted by: ぐうたら三昧 | August 09, 2006 at 09:58 PM

 ぐうたら三昧さん

 おもしろいよ。是非に。
 出てから少し日をおいて読んだ方が、書かれていることの真実性が判断できるかもしれませんね。
 また感想を聞かせて下さい。

Posted by: アド仙人 | August 09, 2006 at 10:12 PM

アド仙人さん

ほんとうは、すぐにでも読みたいのですが、
8月は、ちょっと色々ありまして(*_*)。

マルチタスクをこなせない悲しい能力でございます(T_T)。

壮大なスケールと「ぶちゃけ」を合わせた爽快感のある本
なのではと期待しております(^v^)。

感想は・・・、モゴモゴ・・・(→自信なし)。

Posted by: ぐうたら三昧 | August 09, 2006 at 11:09 PM

>副島隆彦

この人、アポロシリーズの月着陸は無かったとか書いて、と学会から嘲笑されたんだよね
典型的な陰謀論者ですわ
はまるにしても読むにしても、もう少しマシな人間を選ぶことをお勧めします>アド仙人

Posted by: タカタカ | August 17, 2006 at 09:57 PM

 タカタカサん

 コメント、ありがとうございます。

 いや、面白いじゃないですか。こういうところも含めてエキセントリックかつ才能のある人物を楽しまなきゃね、タカタカさん。
 その仮説の当否は、時間が経てばわかる部分もあるわけで。私は決着がつくのを楽しみにしていますよ。
 陰謀なら陰謀でもいいじゃないですか。厚生行政に関することは多少知っておりますが、そこから敷衍するに、世界は人の意思でしか動いていないと思っています。障害者自立支援法なんて、まさに支配層の謀略だな(笑)。

Posted by: アド仙人 | August 17, 2006 at 10:44 PM

 そう、官僚組織にいると、ほんとにうまく情報はコントロールされ、実現されていくものだと思います。人を操作するのはさして難しいことではありません。そして、その情報や権限にアクセスできなくて「被害」を被る立場から見ると事態は「陰謀」でしかないでしょうね。
 障害者のような少数者に対してさえそうなのだから、さらに何倍も大きな権力と金の世界で「謀略」がないなんてことは私には想像もできませんな。
 ただこれはいい悪いではなくて、人間社会が維持される仕組みなのだとは思いますけど。単純にユダヤ人が悪いとか言い切れないところです。

 その「受益者」はもちろん「陰謀」を否定します。倫理や伝統、自然性、人間の本質論まで実態のない「構成概念」を使って我々を欺きます。中下層の人は「分断して統治され」てるので、その「受益度」によって反応が違ってきます。

 私は、益がない立場の方々を援助する立場なので、「陰謀」を暴くことに関心、快感を感じるタチですな。私が関心を持ち、実践する心理学はみな、「暴き系」です。甘いものではありません。でも実践してみると本ブログのそこここで紹介しているとおり、明るく楽しいのですけど(そこがミソね)。

 さて、副島さんですが、あらゆる権威を疑い、独立独歩のその知的姿勢の一貫性には敬服するものがあります。学ぶべきところが多々あります。
 私は多量の読書の他に、長年それこそ何千もの人のIQなどの能力・人格査定に携わってきました。半端な数じゃありませんから、もうある程度読んだり少し話せば、その人の「程度」「内容」は大体わかります。
 副島さんは「マシ以上」の人物でしょうね。異能といってもいいかもしれない。でも困ったことに、異能の人は時に暴走、爆走する。
 私は、彼がアポロの月面着陸はなかったかもしれないという主旨の本を出した時、正直困ったもんだと思いましたよ。これでただでさえ多い敵対者から突っ込まれる隙を与えたようなものだと。

 でも考えたら、自分だって直接月に行ったわけではないし、何だかあのぼけた画像を信じていただけだったんだ、まあそういう説もありなんだな、と気づいたのです。これは科学論としてもおもしろい問題なんだと知りましたね。真偽なんて、誰にもわからないのですから。
 大半の人が信じ込んでいることにまで、リスクを省みずに疑問の首を突っ込む、これはと学会程度が扱えるレベルではないですな。

 異能の人とどう付き合うか、はっきりいって並の「マシ」な人には困難です。私はあらゆるレベル、内容の人とコミュニケーションをするのが生業の人間でその才能だけはあるようだから、著作にしろ直接にしろ、いくらかの行き過ぎや誤りがあっても、そういう人物を無条件に愛し、楽しめ、学べるのです。
 先ずは、直接間接いずれにせよ、一緒に遊ぶことですな。

 

Posted by: アド仙人 | August 19, 2006 at 01:30 AM

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