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August 29, 2006

横浜学会感想

 週末に横浜市立大学で行われた日本ブリーフサイコセラピー学会横浜大会に参加。
 自分にとっての覚え、印象記として書きますが、参加した方以外には何が何だかわからないでしょう。ま、こんな所に行ったということで。

 といっても私はここに入れていただいてまだ3年の新参者です。いわゆる解決志向、ブリーフセラピー自体はそれ以前から、独学的に実践していましたが。だから、新参者らしく、コソコソと目立たぬようにあっちこっちと歩き回っていましたよ。まだ友達があまりいないの(でも以前から知っている児相関係者が何人かいたのは何となく心強かった)。
 何にせよ、ブリーフセラピーはさらにそのもっと前から学んでいたアドラー心理学と基本的発想、技法はまったくよく似ているので、特に違和感なく使うことができます。

 初日はワークショップ。「トラウマとその周辺」という題で、臨床動作法など実習。単純に気持ちよかった。

 2日目は、発表。児童虐待をブリーフの観点からアセスメントしたサインズ・オブ・セイフティー・アプローチの実践報告を、関西の情緒障害児短期治療施設にお勤めの心理士さんがしたのを拝聴。
 リスクに偏りがちな従来の虐待のアセスメントを、ブリーフらしく安全性、リソースの視点も加味してバランスよくまとめようというのがサインズ・オブ・セイフティーです。オーストラリアのワーカー、A.ターネルさんという方が開発したものです。
 私も日頃の面接やアセスメントで大変重宝しています。施設に積極的に導入している様子はとても参考になりました。関西はいつも新しいものに対して取り組みが早いね。

 3日目は、言語心理学とNLPが専門の先生による、言語と身体の関係について、これはめちゃくちゃ面白かった。大量のスライドを使っての細かい話でついていくのが大変だったけど、ずいぶん知的刺激を受けました。
 NLPはセミナーやカウンセリングのツールぐらいに思っていなかったけど、とても精緻な理論体系だということがわかりました。以前少しかじったことがあるくらいだったけど、改めて関心がわきました。

 午後はかのミルトン・エリクソンの最晩年の弟子、エリクソン財団理事長のジェフリー・ザイク氏による講演。
 氏の半生とセラピストの成長過程がエピソードたっぷりに語られて、我々「後輩」たちは身を乗り出すように聞き入っていました。

 ブリーフセラピーというのは、技法中心、マニュアル化みたいな印象が持たれがちで、唱道する先生方も科学的というか中立的なイメージで語りがちだけど、本質はエリクソン心理学なんだなあ、というのが正直な感想。
 フロイト心理学(精神分析学)、ユング心理学、アドラー心理学など、その点では創始者、源流にある人の思想、哲学を色濃く引き継いでいる心理学と同じタイプかもしれません。
 それ自体は必ずしも悪いことではなくて、自身がどのような思想の基に理論、技法を用いているかを意識することは大事なことだと、私は思っています。

 その他にも、休憩時間にRDIの最新の状況を詳しい先生からお聞きすることができたり、いろいろと情報収集もできました。時間がなくてお話ししたいS先生とできないこともあったのは残念でしたが、自分なりに楽しめた三日間でした。
 もちろん中華街も美味しかった。

 来年は長野だそうな。近くていいな。

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Comments

>アド仙人
はじめまして。「家族心理.com」スタッフのgreenです。
この度はTBありがとうございます。
記事を読ませていただきました。
エリクソンのアプローチはMRI派家族療法等に脈々と受け継がれていますよね。僕は、エリクソンをまだあまり知らなかったせいか、ザイク先生のお話を聴いて、何か話が繋がった~、と思いました(笑)
まだまだ、勉強不足の僕ですが、今後ともよろしくお願いします。
ザイク先生の講演もアップしていきますので、是非、ご覧になってください。

Posted by: green | September 01, 2006 at 09:48 PM

greenさん

 ありがとうございます。それからお疲れさまでした。
 誰か学会に行った人いないかなと検索したらヒットしたのでTBさせていただきました。
 ザイク先生のお話で、確かにブリーフの歴史理解に芯が通ったような気がしますね。
 ブリーフは後輩になると思いますので、今後ともよろしくお願いします。新米ですが、他にない面白い雰囲気の学会だと思いました。
 家族療法は「家族心理.com」でもインタビューされている秋山先生と当県の児相と多少縁ができまして、去年、今年と学ばせていただいているところです。
 貴ブログも参考にさせていただきます。

Posted by: アド仙人 | September 01, 2006 at 11:54 PM

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