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February 25, 2007

「物語としてのケア」

「物語としてのケア-ナラティヴ・アプローチの世界へ」野口裕二著,医学書院

 良書です。

 私の県の児童相談所では児童心理司を中心に、家族療法の勉強会をしているのですが、ここのところいわゆるソリューション・フォーカスト・アプローチに取り組んでいました。
 マニュアル的で入りやすいですからね。

 何となく勉強会の中心になっている私としては、これからはやはり昨今注目のナラティヴ・セラピーをやりたいと思っていたので、たまに児相に家族療法の講師として来てくれているA先生にテキストを何にしたらよいか相談したら紹介されたのが本書です。

 本書の存在や、既に方々で推奨されているのは知っていましたが通読したのは初めてで、確かにもっと早く読んでおけば良かったと思いましたよ。

 基本の考え方や実際の姿、よくある疑問に対する回答など、わかりやすくよくまとまっていて、臨床現場にいる者のニーズに十分応える内容です。ほんとに基本図書ですね。

 著者はソーシャル・ワーカーだから、噛んで含めるように説明するのはお得意なのかな、とも思いましたよ。

 ポストモダニズム、現代思想バリバリだとおフランスの香り高すぎてやけに難解で、現場的には取っつきにくいのですが、本書ではあくまでケア、セラピーをする者の視点で書かれているので、現場感覚を踏み外すことがありません。

 これならナラティヴを知らない人たちにもわかってもらえるだろう。

 私自身はここのところ、仕事の半分以上を占めるアセスメント業務(児相では心理診断といいます。一般には臨床心理学的査定とかいうかな)に対する根本的な疑義があったので、改めてナラティヴ・アプローチの背景にある社会構成主義的視点からアセスメントという行為を見直してみようと思っております。

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