« 脳の使い方 | Main | 林の中で鬼ごっこ »

May 24, 2007

「『改革』にダマされるな!」

「奪われる日本」の著者関岡英之さんと、精神科医でベストセラーを次々に出している売れっ子、和田秀樹さんがタッグを組みました。

「『改革』にだまされるな!」関岡英之、和田秀樹著、PHP研究所

 小泉・竹中内閣の改革の虚妄性を徹底的にあぶりだしています。

 関岡さんは、年次改革要望書の存在を世に明らかにしたことで知られていて、反小泉改革の急先鋒として活躍していたのでわかりますが、あの和田秀樹さんが同調しているので驚きました。

 といっても数多くの著作がありながら、これまで私は和田さんの本は1冊も読んだことがなかったので、どのような思想傾向のある人かは知りませんでした。
 和田さんは、アメリカに留学したとき、
「日本は、アメリカのような国になってはいけない」
 と確信したそうです。
 一般に米国留学して帰ってきた学者は、アメリカかぶれになりエージェント化してしまう人が多いのですが、和田さんは中西部の田舎に留学先があったせいか、アメリカの影をじかに見ることができたそうです。

 これを読んで、私は和田秀樹さんを大いに見直しました。
 ベストセラーを出すほどの作家は、自らの立場に保守的になって、本質的な体制批判をしないものだからです。
 官僚批判や政治家批判など、マスコミ受けするような表面的な体制批判の発言をする輩は山のようにいますがね。
 立場はいろいろあれど、筋の通った男を見るのは、気分が清々しいものです。

 和田さんは留学で精神分析学のコフートを学んだらしいですね。
 私は参加したことはないのですが、ヒューマン・ギルドでも、アドラーの他、コフート心理学の講座をしている時期がありました。
 本書を知って、私もコフートを学んでもいいかなと思いましたよ。

 それにしても本書を読むと、いかに今、日本が壊れつつあるか、アメリカに哀れなほど従い続け、富を奪われて安全が脅かされても、懲りずにというか気づかない振りをして、慕い続ける愚かな国かがよくわかります。
 しかも少数の支配層が、「内側から鍵を開ける人」になって、自らのために国民の生命と財産、安全を売り渡している姿には怒りと絶望感も湧いてきます。

 本書では特に医療と教育を中心に論じられているので、自分の生活や仕事に直接に影響するだけにとてもリアルに感じられました。

 日本の今を知るには、必読です。 

|

« 脳の使い方 | Main | 林の中で鬼ごっこ »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「『改革』にダマされるな!」:

« 脳の使い方 | Main | 林の中で鬼ごっこ »