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October 23, 2007

記憶は作られる

 先週土日は前々回ここで紹介したアドラー心理学ベーシック・コースの前半が開催されました。

 お手伝いと再受講の私は、師匠の先生と共に多くの時間を過ごせ、改めてアドラー心理学の復習をすることができました。
 シンプルな体系のアドラー心理学ですが、多くの人と語り合いながら学び直すとまた多くの確認と発見があります。

 その中で確認したのは「記憶は作られる」という言葉でした。

 早期回想解釈というアドラー心理学特有の技がありますが、そこではクライエントの思い出をできるだけ詳細に聞き出し、「今、ここでの」その人の自己と世界についての認知構造について理解しようとします。

「今、ここで」が肝心なところで、けして「昔の原因」として見るのではないのです。
なぜなら、その人なりに記憶は作られるとアドラー心理学では草創期から考えているからです。

アドラー心理学の種13・早期回想

 これはアドラー心理学の基本の「き」だから、当然私はわかっていましたが、先月行った日本心理臨床学会の特別講演会で、あの有名脳科学者茂木健一郎氏が全く同じことを脳科学の立場から主張していたことが思い出されて重なったのです。

 講演で取ったメモを見ると、茂木氏は、
「記憶とは動的に変化するダイナミックなシステムである」それは「正確に記憶することを意味するわけではない」「未来に対して生き残るためには、記憶は何でもする」のであり、「世界を再構成、再統合する」「時間も再統合、構成される」
 と述べていました。
 記憶がそのようであるのは、「今と未来に役立つことにおいて適応的である」からです。

 茂木氏はテレビで見るのと同様、とてもエネルギッシュでフランクな人物で、講演内容もおもしろくて好感を持ちました。
 ただの理系人間ではないようです。

 とにかく、100年近く続いたアドラー心理学の洞察というか、人間観が最新の脳科学とも通じているところがとても興味深く感じられたのです。

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Comments

アドラー心理学には、もしかすると○○療法とかの先にあるものの「種」がやどっているのかもしれないと思うときがあります(今までもそうであったように?!)。

残念ながら、現代の潮流に染まってしまっている頭の私では、それを取り出せそうにないところが痛いところではあります。

Posted by: ぐうたら三昧 | October 23, 2007 at 11:20 PM

>残念ながら、現代の潮流に染まってしまっている頭の私では、それを取り出せそうにないところが痛いところではあります。


 ぐうたら三昧さんのユニークな感性は、それを可能にするように思えます。

 まあ、僕も現代の潮流に染まっていつも核心の周りをうろちょろしている感じがしますけどね。

Posted by: アド仙人 | October 24, 2007 at 12:21 AM

ベーシック講座前半 お疲れ様でした
長い時間 ご一緒させていただいて嬉しいです
(講座中お湯をお願いしちゃったりして、すみません(*u*;)!!
後半も懇親会付きで楽しみです
(あんなにたくさんの方が参加してくださるとは!)
またよろしくお願いします(^^)

Posted by: れいか | October 24, 2007 at 11:59 PM

 れいかさん

 ご苦労様でした。
 いろいろと気を配っておられて大変でしたね。
 いろんな人の協力があって、できたことだと思います。

 後半もがんばりましょう。

 反響が良いようなので、この流れを進めましょう。
 アドママさんとスマイルをお願いします。

Posted by: アド仙人 | October 25, 2007 at 10:19 PM

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