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April 14, 2008

崩れるハゲタカ

 ニュースの経済欄をどう読むか、素人にはなかなかわかりにくいのですが、今最もホットなのはサブプライム問題に端を発する世界恐慌があるや否や、ということでしょう。
 やはり、副島隆彦氏の解説が面白い。
 副島隆彦の学問道場「気軽にではなく、重たい気持ちで書く掲示板」より。

 アメリカにムリムリ導入させられた時価会計主義を、こともあろうにアメリカ自身が捨て去ろうとしているらしいのです(といっても時価会計が何か、そういう分野にいない自分にはよくわからんのですが)。

 恐慌とか、恐ろし気な話ですが、なんか、日本にたかっていたハゲタカたちが崩れ去ろうとしている話は、正直「ざまあみろ」という気持ちになりますね。
 副島氏が言う通り因果応報です。

副島隆彦です。以下の記事にあるように、バーナンキFRB議長は、時価会計(じかかいけい)を、極度に嫌いだした。

 アメリカの大銀行や証券会社が、担保証券(コラテラル・ビル)として大量に保有するサブプライム関連証券RMBS(アール・エム・ビー・エス)が、市場で値段が付かなくなっている。それらの仕組み債を、売ろうに売れない、引き取り手が消滅しつつある。

 なんと、それらのジャンク債(ゴミ、くず債券)を「もうそろそろ安値だ」と思って、昨年の11月に大量(3兆円分)も難平(ナンピン)買いで買って、さらにそれらをCDO(シー・ディー・オウ)に組み立てなおして、市場にばらまいた、愚か者の日本のさる政府系の大きな金融機関がいる。もうここは助からないのではないか。それは、フランスの、バンク・アグリコール、「フランス農業銀行」とでも訳すか、に似ている日本の大銀行のひとつである(預金量57兆円)。今、極度に警戒態勢にあるだろう。

 アメリカの銀行、証券のバランスシート(決算書)が、時価会計での資産評価のために大下落して、急激に毀損しつつある。だから、バーナンキが、慌てて、なりふり構わず、「時価会計を急いで捨てる」と言い出した。 あれほど、日本の金融機関を、痛めつけるつもりで、1980年から、がみがみと叱って導入させて、それを1990年ごろに、無理やり法律として成立させて、日本を極度のデフレ国家にしたくせに。 
 時価会計導入によって、どれほどの多くの日本人の金融マンや、公認会計士たちが泣いたことか。何人の人間たちが実際上、殺されていったことか。 

(中略)

副島隆彦です。このバーナンキの発言の直接のきっかけは、この3月6日に、オランダの金融市場で、ハゲタカ・ファンドの大手の一角であるカーライルの子会社が、自分で保有するサブプライム関連証券のRMBSの激しい評価割れで、それをヨーロッパ人の監査法人(公認会計士たち)に指摘され、「増し担保」を要求されたのに、わずか3億ドル(300億円)の資金の手当ても出来ずに、資金のショートを起こして、それで、危機が露呈した。

 カーライル(ブッシュ父と、ジムベイカーが代表)は、これで、倒産したに等しい。資金の出し手であったヨーロッパの銀行団は、カーライルの資産の差し押さえに動いた。その後の報道はない。「ハゲタカ・ファンド」(プライヴェット・エクイティ法人)の実態は、メガバンクからの安い資金で、乗っ取り・解体、死肉をあさる業を敢行して来た、醜い連中であることが分かってきた。

 日本の新生銀行(旧長銀。リップルウッドというハゲタカが保有)と、日本新興銀行(木村という竹中の片割れが経営。ここもボロボロ)と、シティバンク日本法人、なども、すべてやがて消えてなくなるだろう。

 遡(さかのぼ)れば、BIS(ビー・アイ・エス、国際決済銀行。バーゼル・グループ)による、1980年代末からの、「自己資本率8%」という基準で、日本の金融機関は、厳しい引き締めにあった。それで、どんどん信用収縮(クレジットクランチ)を起こしていった。

 このBIS基準の強制と期を同じくして、時価会計の導入があった。この会計制度によって、それまでの金融資産の取得原価主義(しゅとくげんかしゅぎ)の会計原則が、一気に変更されて、日本に押し付けられた。日本では1990年(?)だったか、さっさと法律になった。これがIAS(アイ・エイ・エス、国際会計基準)だ。

 ヨーロッパ諸国は、アメリカの押し付けに抵抗して、なかなか法律にはならなかった。それでもようやく2000年ごろに導入されたようだ。

 このために企業の会計実務が、3ヶ月おきの目まぐるしい、四半期ごとの、下落した株価や不動産価格の評価替えをさせられて、それで、アメリカの手先をやらされている金融庁から、「おまえの会社は、資産勘定が劣化している。債務超過している」と、脅されまくって、そして外資に投げ売られていった。時価会計に従い「劣化した投げ捨て物件の金融商品や不動産を投売りした」だけでなく、自分自身、銀行そのものが、外資に叩き売られ、乗っ取りされていった。

 それに抵抗した創業者一族や、それから、若い生え抜きの銀行経営者たちは、たとえば、UFJ(旧三和、東海)銀行や、りそな銀行(旧大和銀行)では、金融庁というおかしな強権役人たちによる金融検査を妨害したとして逮捕、投獄までされていった。 

 そうしておいて、元凶のサンフォード・ワイル(ソロモン、メリル、リーマンなどの大証券会社の真のオーナー。これらは今、すべて潰れつつある)が、日本の手下の極悪人の竹中平蔵に命じて、それらの日本の銀行を自分に叩き売るように仕組んだ。 

 そのために「りそなの会計士はなぜ死んだか」の本となり、事情を調べていた新聞記者たちが殺され、そして、その事実を書いた植草一秀(うえぐさかずひで)教授が、謀略の痴漢事件で悲惨な目にあった。

 時価会計を、アメリカの命令で、日本国内に導入する旗振り人をやった、奥山章雄(おくやまあきお、公認会計士協会の会長をしていた男)は、そのあと朝日監査法人(アーサーアンダーセンの日本の受け皿)の会長を辞任した後、どこに消えたのか。

 私は、バーナンキが、今頃になって、こういう、「アメリカは時価会計をやめる。アメリカ国内には、IASを適応しないように、国内法を急激に変える。世界のことは知らない」と言い出したことの、ものすごい身勝手と、愚かさに激しい怒りを感じる。 

 自分たちの職業基準を、このように弄(もてあそ)ばれて、ぐちゃぐちゃにされた日本の公認会計士たちは、怒りを感じないのか。ひどい目にあって、今も泣いている、たとえば、りそな銀行の行員たちは、竹中平蔵に激しい怒りを感じているだろう。 年収一千万円あった銀行員たちの年収は、今、400万円に減らされているという。

 破綻(はたん)企業として国家管理下にあるという理由だ。あのとき、2003年の2月に、無理やり、2兆円の国のお金(税金)を突っ込んで、国家管理にした。

 それを払い下げてもらう計画だった。そのワイル自身が、「私に、UFJか、りそなをくれ」と、小泉純一郎首相(当時)の首相官邸にまで押しかけて、強引に直談判した。しかし、「いくらなんでもそこまでは出来ない」と小泉が拒否して、それで、首相官邸を、激怒しながら出て行ったサンフィード・ワイルの姿が目撃されている。小泉は、竹中に頼って、アメリカの中枢からの信認を得た。私、副島隆彦は、そういうことも自分の本の中に書いてきた。

 そして、ワイル(デイヴィッド・ロックフェラーの実働部隊のトップ。忠臣、腹心のひとり)が育てた、リーマン・ブラザースや、メリル・リンチや、ソロモン (日本ではシティグループに吸収されて、2008年1月28日に消滅した旧日興証券。ところが今も恐れ入ったことに、日興コーディアルを名乗って堂々と営業している。シティグループは、株価が18ドルにまで暴落している)などが、目下、破綻の危機に晒(さら)されている。

 自業自得である。人をあまりに虐(いじ)めると、その因果が自分に回ってくる。私は、仏教(ブッデズム、お釈迦様本人の思想)ではないと知っているが、因果応報という思想を認める。あまりに人にひどいことをした人間たちは、必ず自分も同じ目にあうのだ。

 竹中平蔵の別働隊として、日本国内で、暗躍して悪行の限りを尽くしている、特殊な公務員たちは、自分たちの罪悪の深さを、そろそろ厳しく恥じて、日本国民に懺悔(ざんげ)して、自分たちの罪を認めるべきだ。自分たちの大親分たち(指令本部)が、今、目の前で崩れ去りつつあるのだから。

帝国軍、金融占領軍が、今、私たちの目の前で戦力崩壊して、撤退して行きつつある。

 モスクワを火の海にして、自分たち自身が餓死寸前となって、ぼろきれのようになって撤退してゆくナポレオン軍を、静かに見守るロシアのクトゥーゾフ将軍のような気持ちになる。兵站線(へいたんせん)の伸びきった軍隊は、崩壊するのである。

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