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April 19, 2008

ガイドとしてのカウンセリング

 我が師、岩井先生のブログに、アドラー心理学のカウンセリングのあり方がわかりやすくありましたので、紹介します。

 アドラーの高弟、ウルフによるものです。
 ウルフはアメリカでのアドラーの活動を支え、名著「どうすれば幸福になれるか」(一光社)が戦前、世界中でベストセラーになったことで知られている精神科医です。

 その才能はアドラーの後継者として将来を嘱望されていたにもかかわらず、残念ながら事故で36歳で亡くなってしまいました。

 内容はとてもわかりやすい例え話ですよ。

ウルフは、平均的な神経症者を1人の外国人(旅人)にたとえ、その人がニューヨークからサンフランシスコまで車で行こうと決心して道に迷っているとして、その人をどうガイド(道案内)するかを次のように表現しています。

1.われわれの善意を示して、その外国人との間に信頼関係を作る。

2.彼の現在の位置をはっきりと教える(地図上で彼がいる位置を示してあげる)。

3.彼のやり方の間違った点を分析する(ニューヨークからの彼のコースをたどって、旅の最初の頃の間違いを説明する)。

4.旅を続けられるという自信を取り戻させる(彼の間違いは致命的なものだはないということと、ほんの少し時間と努力を無駄にしただけだということを示す)。

5.旅人と、彼が迷い込んだ見知らぬ土地の住民とを和解させ、旅の途中でまた見知らぬ人たちに出会ったら、上手に適応するよう勇気づける(相手が敵意があるように見えたのは、その国の習慣を彼自身が知らなかったためだと説明する)。

6.目的地までの新しい道順の計画を立てる(目的地が彼の力、あるいは車の能力以上であるなら、目的地を変更することも必要である)。

7.もっと独立心を持ち、間違いを繰り返さないために、地図の読み方を教える。

8.それまでの失敗に気落ちせずに、旅を続けるように勇気づける。

9.同じような目的地に向かう他の旅行者と一緒に旅をするように勇気づける。

10.脇道に入れば、どのような美しいものをを見ることができるかを教え、彼がそこにあるとは気づかなかった美しい場所を訪れるように勇気づける(芸術的、創造的能力を伸ばし、視野を広める)。


現代アドラー心理学(一部臨床心理学)の言葉を使うと、1~10は、次のような用語に置き換えが可能です。

1・・・・(相互尊敬・相互信頼の)関係の樹立
2・・・・ライフ・タスクの分析
3・・・・ライフ・スタイルの分析
5・・・・環境調整
6・・・・目標の一致
7・・・・再教育
9・・・・協力
4、8、10・・・・勇気づけ

 どうです?
 なかなかいいと思いません?

 認知行動療法や解決志向アプローチにも通じると思います。

 それだけでなく、特に10の「脇道に入れば・・・」がいいですね。問題解決だけでなく、人生の達人になる秘訣がそこにあるような気がします。

 私もこのようなカウンセリングをできるようになりたいものです。 

 

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