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July 07, 2008

目的論の理由

 アドラー心理学は行動の「原因」を因果関係に帰さず(原因論:幼児期の子育てが問題行動の原因だ、みたいな)、対人関係の中でどのような目的をもってその行動を選択したかを分析する目的論を取ります。

 目的論はアドラー心理学の大前提。

 アドラー自身はどのようにそれを説いたかを、「教育困難な子どもたち」から引きます。

 私たちは目標を置かずには、考えることも、感じることも、行為することもできません。この目標設定は、どんな運動においても避けることができないものです。一本の線を引く時、目標を目にしていなければ、最後まで線を引くことができません。欲求があるだけでは、どんな線も引くことができません。即ち、目標を設定する前は何をすることもできないのであり、先をあらかじめ見通して初めて、道を進んでいくことができるのです。このような目標設定は、人間が自ら動く生物であることと関連があります。もしも私たちが花や植物であれば、このような目標設定は何の意味もないでしょう。魂は運動であり、運動に関係し、自ら動く生物だけにあるものです。

 目標がコンテキストを作り、行動や欲求、欲望を意味づける。

 この視点からは、フロイトのエロスとタナトス、生の欲望とか死の欲望という概念は意味を持たないことになるのだと思います。

 原因論フロイトと目的論者アドラーの人間観の違いが浮き彫りになるところです。

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