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October 27, 2008

気功とは

 先週末は年に一度の我が門派の演武大会。
 台湾から来た老師たちの太極拳、形意拳、八卦掌、剣、刀、槍の動きをうっとりしながらも、食い入るように見つめる時間を過ごしました。

 いや、すごい。腕や肩はこの上なく柔らかく動き、足は地に吸い付くように落ち、体幹からエネルギーがほとばしるように出ている。
 ただきれいなだけではなく(そんな太極拳は巷にいくらでもある)、この拳で打たれたらただではすまない迫力があります。
 まさに眼福。

 どのくらい練習したら、ああなれるのだろう。

 そんな奥深い中国武術の基礎にある気功法は今や数ある健康法・養生法・鍛錬法の中でも、有力なものの一つとして、確固たる地位を占めましたが、実際気功法をどのようなものと表せばいいのでしょうか。

 前記の盛鶴延老師の言葉から引いてみます。「気功革命」コスモス・ライブラリー

 気功にはたくさんの流派があって、基本的な考え方もたくさんあります。でも、本当の基本的な原理はひとつです。それは「戻る原理」です。元のいい状態に戻す原理です。子供には元気が満ち溢れています。十六歳、二十歳くらいの人もまだ元気です。でも、歳を取るにしたがって徐々に活力が衰えてきます。持って生まれた元の気を使ってしまったのです。

 気功法は衰えてしまった体と心の活力を元のいい状態に戻す方法です。その具体的な方法は、体の内側の気の流れを活発にして、外からのエネルギーの元である気を取り入れます。そうして体の中の気の密度を高くしていくと、だんだんと元のいい状態に戻っていくのです。

 そのための具体的な方法が気功法の各功法です。

 気功法は自分の心と体をいい方向に導いていくための具体的な方法です。気功法は現実の効果、現実の変化を実感しながら進むので、いつのまにか違う方向に逸脱したり、忘れてしまうということもありません。気功法は最近考えられた方法ではありません。それは中国の歴史始まって以来、数千年の長きに渡って効果を確かめられながらずっと続いてきた方法なのです。

 

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October 23, 2008

「気功革命」

 読書の秋ということで、最近読んだ本を順次紹介していきます。

「気功革命」盛鶴延著,コスモス・ライブラリー

 気功の本はたくさん出ていますが、本書はわかりやすさと実践性ではピカイチだと思います。
 漢字がやたら多かったり、中国語を訳した変な日本語になっていたり、ただ効能書きを書いているだけの安易なものではけしてありません。

 気功の各ポーズ(功法)の解説と体験がわかりやすい文章とイラストで説明され、すんなりと気功の理解と実践を進めることができます。

 内容も気功の基礎原理から、スワイショウや站トウ、動功、自発動功、静功などの基本の功法から、男女双修(房中術)、樹林・自然環境気功、病気直し、人間関係や日常生活での応用まで多岐に渡っていて、とても興味深いものばかりです。

 私は15年くらい前、盛鶴延先生が来日して気功界で話題になり始めた頃、何度か上京して講習会に参加したことがあります。
 超能力ともいえる先生の素晴らしい実力と、人を自然に元気づける明るい人柄に魅了されました。
 先生は人の気・オーラの診断をする力をお持ちで、受講者には大人気でした。今は亡きウガンダさんが、病気の友人らしき人を連れてきていたのを見たこともありましたよ。

 私も先生に見ていただいて、私にはが良いと教えていただきました。
 以後、家の近くにある大きな楠の下で、気功や武術をするのが私の日課になっています。そのせいか、いつも快適。
 以前そのことも書いたことがあります。http://taichi-psycho.cocolog-nifty.com/adler/2007/05/post_7609.html#comments

 また大周天呼吸法を習ったときには、初めて人の気・オーラをはっきりと見るという体験もしました。元々武術志向で、物理的に強くなるために気功をやっていた私は、そういうことはあまり追求しない方だったのですが、このときは面白くて興奮しましたね。

 そして盛先生は、アドラー心理学とも深い縁を結ばれ、岩井俊憲先生とも意気投合し、義兄弟のちぎりを結ばれたそうです。
 岩井先生は、盛先生を「勇気づけ名人」と呼んでいます。
 まさにその通りで、ほんとに中国人の良い資質を体現しています。最近、中国ものは評判が悪いですから、なおさら貴重に思えます。

 ヒューマン・ギルドでも定期的に盛先生の気功教室を開いています。

 ここのところずっと自分の武術流儀ばかり修練してきましたが、また盛先生の教えも受けてみたくなりました。

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October 19, 2008

川越祭りを見た

 ある用事で、埼玉県川越市に10/18(土)に車でお出かけ。
 最近できた中央道八王子ジャンクションから圏央道に入ってみました。
 真っ青な空の下、広い高速道路を飛ばし、実に快適なドライブでした。
 山梨から埼玉が随分近くなったことを実感。

 川越市に入り、なかなか空いている駐車場が見つからないなと思ってたら、有名な川越祭りに出くわしました。

 全然知らなかったけど、これはいい機会と見物していきました。

 江戸時代から続く祭りで、100万人もの見物人が来るとか。
 実際まだお昼にもかかわらず、既にものすごい人出でした。これだけの規模は、田舎では先ず見られない。

 舟運で栄えた川越は、江戸の文化と表裏一体の引き写しのように栄え、川越祭りは今や見られなくなった江戸の祭りの華やかさを伝えてくれるものとのことです。

 確かに蔵造りの街並みに絢爛豪華な山車が進む姿はなかなかのものでした。

 いい祭りですね。

 あいにくデジカメもなく写メも撮れなかったので、祭りの様子はここで。

 川越市http://www.city.kawagoe.saitama.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1105080001602&SiteID=0

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October 15, 2008

ペルグリーノ博士WS開催!

 10月13日(月)、山梨県にアドラー心理学の伝道師、ジョゼフ・ペルグリーノ博士が来県し、石和温泉の地にて、「勇気づけワークショップ」を開催し、無事終了させることができました。

 今回のWSについては、以前本ブログでも告知しました。http://taichi-psycho.cocolog-nifty.com/adler/2008/08/post_f82a.html#comments

 参加者は23名、教員や会社員、カウンセラーなど例によって多彩な面々、去年山梨で開いた「アドラー心理学ベーシック・コース」でお会いした懐かしい方もいて、1年ぶりの嬉しい再会もありました。

 WSの内容は、博士を招聘して主催してくれたヒューマン・ギルド代表、岩井俊憲先生のブログに写真と共にありますので、ご覧になって下さい。http://blog.goo.ne.jp/iwai-humanguild

 当日資料より。

 勇気づけとは?

1.勇気づけは、人に対するポジティブで有益な何かを意味しています。

2.アドラー心理学では行っています。人は植物が水を必要としているように勇気づけを必要とします。勇気づけは、変化、実行、ポジティブな人間関係を促進する潤滑油のようなものです。勇気づけは、自身と他者の中の変化を刺激し、価値や自己受容の感情を増す大変効果的な方法です。勇気づけは、劣等の感情から能力、勇気、才能の感情に行くことを手助けします。
(中略)
 勇気づけは信頼を示し、
 信頼は勇気にエネルギーを与え、
 勇気は希望を生み出し、
 希望は信念を創り、
 信念は行為を生み出す

 私はペルグリーノ博士に会うたびに、博士の柔らかい存在感とエネルギーに深い感銘を覚えます。
 心理臨床界だけでも、多くの達人、才人がいますが、氏の「気の質」にはちょっと違うレベルのものを感じています。

 アルフレッド・アドラーのご子息クルト・アドラーが、
「あなたは父に似ている」
 と仰ったそうですが、本当にそうだろうなと思います。
 ただの学問的知識の集積とは違う、人には存在の次元といったものがあるんだということを認識します。

 博士を知ってから、他の全国のアドレリアン同様に、この人と話をしたい、つながりたいという思いが私にもわき上がって、昨年からにわかに英語の勉強をしたりして、山梨招聘チームのメンバーとしても一生懸命博士と会話したけど、気持ちがうわずっていることもあって、かなり変な英語になってしまった。

 ダメだな、もっと勉強しなきゃ。言いたいことが全然言えなかった・・・。

 それでも博士は私の手を取って、やさしい目でじっくりと語りかけてくれました。それがまたうれしい。

 はっきりいって、日本のアドラー心理学シーンはかなりやばい時期がありましたが、博士が10年ほど毎年のように来日してくれ、「本物」を伝えてくれ、ガラリと雰囲気が変わりました。

「アドラー心理学とはね、こういうものなんだよ」
 と理論や技法はもちろん、ハートからハートに伝えて下さるのです。
 特に今回の勇気づけは、単に言葉だけで字面で追っていっても伝わるものではありません。
 勇気づけとはこういう体験なんだと、身をもって感じ取れないと意味はないと思うのですが、博士はそれが講義やWSの中で可能な人なのだと思います。

 私にも臨床的足場の確立に迷っていた時がありましたが、ペルグリーノ博士を知ってから、「これでいこう」と「覚悟」を決めたといえます。

 岩井先生や準備を共にしたスタッフのみなさん、ありがとうございました。

 思い出深い1日となりました。

Img_0208_6   

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October 09, 2008

殺しの条件づけ

 本ブログでは、前記事をはじめ、けっこう行動分析学、行動療法関係を取り上げているので、割りと好きな方だと思っていただいてけっこうですが、それが本質的に価値観を持たない、中立的な科学技術であることを標榜している以上、それ自体は人類にとって必ずしも良いものではないと思うことがあります。

 9月の「NHKスペシャル 戦場 心の傷(1)兵士はどう戦わされてきたか」は、条件づけがいかに人を効率よく殺す教育道具になるかを生々しく描いていました。

戦場の兵士を襲う「殺される恐怖」と「人を殺す恐怖」。極限状況における人間心理を、国家はあらゆる角度から研究し、人間を戦闘マシンに近づける方法を模索してきた。初めて大量の市民が戦場に動員された第一次世界大戦では、精神に障害を負う兵士が続出。医師たちは電気ショックを与えるなどして戦場に送り返す「実験」を行った。また、第二次大戦で「敵に発砲できない兵士」が広範に存在することをつきとめた米軍は戦後、訓練法の改善を重ねることで、条件反射的に発砲できる兵士たちを作り出す。しかし、彼らが従軍したベトナム戦争では、日常生活に復帰できないPTSD患者が大量発生した。
兵士を戦場で戦わせるために、人類は何をしてきたのか。番組では、20世紀の戦争史をひもときながら、「兵士の心が壊れる」というもうひとつの悲劇を描く。

 第二次大戦後、米軍は兵士が弾を打っても実際に人にヒットする確率は意外に低いこと(確か30%くらいか)を憂い、いかに高率にするかを研究し、実践したそうです。

 兵士といえども人の子、目に見える人間を撃って死ぬ様を見るのは抵抗感があって、ただ空中に撃つだけということが多かったようです。なんかホッとしますが。

 そこで米軍は、行動科学、条件反射学のあらゆるテクニックを使って、兵士が「安心」して人に向けて撃てるように「学習」させたようです。
 その結果非常に高率になった(80%くらいだったかな)そうです。いいエビデンスだ。

 番組では、それまでの丸い的ではなく、人を見たら反射的に引き金を引けるように、人の形の的を撃つ訓練など映していましたが、きっとそんな素朴な「脱感作」「シェイピング」だけでなく、いろいろな洗練されたやり方が開発されたのでしょう。

 米軍関係者がインタビューで、これは「条件づけです」とはっきり答えていました。

 ベトナム戦争以降、「殺人機械化」した兵士の多くは、心に傷を負い、PTSDとなりました。
 心理学が殺人者を作り出し、心理学が癒す、まるでマッチポンプです。そのもっと大きな枠組みは政治・経済的状況なのでしょうが、何か不愉快で複雑な気分が残りました。

 関連して少し話は変わりますが、以前、日本や世界の支配層の真実を暴くという真偽不明の暴露系ブログ、オルタナティブ通信に超有名心理学者の大衆洗脳への「貢献」が出て気になっていました。

CIAのスパイ養成所として名高い米国のコロンビア大学、ジョンズ・ホプキンス大学では、人間のマインドコントロール技術が「軍事用」に研究されている。

 人間に無意識的に「一定の行動」を強制するために、ある行動には罰則を与え、ある行動には報酬を与える等し、選挙投票の際に「誰に投票すべきか」を国家がコントロールし、「選挙投票の自由という民主主義の根幹を破壊する事」が、この研究の目的となっている。

 テーマは人間の心をどのように支配するかであり、初期には一定の「望ましい行動には食事、麻薬等を与え」、「拒否すべき行動を取った場合には電気ショック」を与える等の処罰行為による人体実験が繰り返されて来た。

もちろん実験台にされた人間は、その人体実験に同意など一切していない。軍による強制的人体実験である。

 初期にはコロンビア大学のエドワード・ソーンダイク、ジョンズ・ホプキンス大学のジョン・B・ワトソン教授が、こうした人体実験に従事したが、現在では、個々人の趣味、好きな食物、匂い、色等を「密かに調査」し、望ましい行動を取った場合には、その人物の好みの物体を身辺に出現させ、反対の行動には反対の物体を出現させるといったマインド・コントロール技術を発達させ、マサチューセッツ州ケンブリッジにあるリサーチメディア社によって「商品として、そのノウハウ」が販売されている。

 商品化されていると言う事は、マインド・コントロールが事実として可能であり「効果があるからこそ、資金を出して購入する者が居る」と言う事である。

 ソーンダイクとワトソンなんて、心理学の教科書に必ず出てくる行動科学者たちじゃないか。

 私には本当のことはわかりませんが、原爆実験に協力したアインシュタインなどの物理学者と同様のことが、当然体制側に認められた心理学者にもあったかもしれません。

 最近苫米地英人氏が、洗脳の実体と応用を公開していますが、犯罪者の「深層心理」を精神分析学的に解説する心理学者、精神科医だけでなく、権力や軍事、広告など、なかなか目に見えないけれど「現実」の出来事を心理学的に解説、批判する行動科学者・評論家が出てほしいと思います。

 私が知らないだけかもしれないので、もし既に、そういう方がいたり、適当な書籍等があったら、教えて下さい。

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October 05, 2008

スキナーの早期回想

 ここのところ朝夕の気温差が大きくて、風邪を引いてしまったようです。なんか調子悪い。

 応用行動分析学の祖、スキナーの思い出、いわば早期回想が「スキナーの心理学」に出ていたので紹介します。

 10歳のスキナーは、パジャマを片づけないので母親から繰り返し叱られていたそうです。それに対する回想です。

 ちょっとした仕掛けを作って私はその問題を解決した。パジャマをしまっておくクローゼットに紐とフックを取り付け、紐を中継点を介してドアに結び、「パジャマは片づけたか?」と書いた紙をぶら下げた。パジャマをフックにぶら下げると、紙は上へ上がる。夜、パジャマをフックからはずすと紙はドアの前にぶら下がる。朝、起きて、服を着て、そのまま出ようとすると、紙はドアの前ということになる。もどって、パジャマを片づけると、紙は上へ上がる。

 すごいなあ。
 後の環境主義者(人の心/行動は環境の強化によって左右される、だから「心」は存在しないとする立場)の片鱗というか本質が現れています。

 私だったら、
「うるせえ、くそばばあ」と母親に悪態をつくか、時々パジャマを片づけるくらいでやり過ごそうとしたでしょうね。

「頑張る」「自覚する」「忘れないようにする」という目に見えない「心がけ」に頼らず、自分から環境を操作し、環境が自分の行動を導くようにする、結果はうまくいくからそれが強化子となって、さらに片づけ行動が維持されていく。

「私は課題を工夫して解決するし、できる。それには環境を自分から作り替えればよい」といった認知がうかがえます。

 そういう決断をしたことも、スキナーなどの徹底的行動主義者なら「環境の強化によるものだ」というのでしょうけど。

 アドラー心理学だったら、そういう環境の影響を重視しつつも、ソフト・ディターミニズム(柔らかい決定論)の立場から、そういう環境/課題を解決しようとした主体的決断を重視するかもしれません。

 ちなみにスキナーは、子どもの頃から異様にメカ好きで、ローラースクーター、ハンドル付き台車、そり、メリーゴーランド、いかだ、連結式の台車、模型飛行機、手作り楽器などなど作って、本格的なグライダーを作って飛ぼうとさえしたそうです。

 後年、鳩やネズミの条件づけ実験で知られたスキナー・ボックスを開発したのもうなづけます。

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