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January 17, 2009

貧困の影響・虐待

 貧困が子どもにもたらす影響は、学力低下だけではありません。
 先ず何より確実に児童虐待のリスクが上がります。
 これは関係者ならみんな実感していることのはずです。

 もちろん、貧困ではない、普通以上の家庭でも虐待は起こり得ます。

 しかし貧困家庭で虐待が起こるリスクははるかに高まります。

「子どもの最貧国・日本」によると、貧困と虐待の問題、相関関係は日米の諸研究ではっきり出されています。
 アメリカの研究では、

 貧困ライン以下の所得しか得ていない家庭の子どもたちは、所得が平均的所得以上の豊かな家庭の子どもたちに比べ、なんと約25倍もの高さで児童虐待・ネグレクトの危険に晒されており、貧困ラインと平均的所得の間にある中間的な所得の家庭の子どもたちと比べても約3倍の危険性の中で暮らしているのです。

 さらに性的虐待は18倍、貧困に最も直結するネグレクトは45倍ものリスクがあるそうです。
 つまり虐待の内容とは関係なく、全てにおいて貧困は虐待のリスクを増すのですね。

 よくいわれる親が受けた虐待の影響(世代間連鎖)や親の病理的原因ばかりで虐待の語るのはまったく不十分なのです。

 著者は自らの体験から言います。

 私は、児童虐待があるとされた家族に会い、それまでの生活史を聞く機会に接するたびに、経済的なことを主とした生活上の苦労を経験してきた家族が、あまりにも多いことに気づかされてきました。彼らは、語りきれない過去を背負いながら、現在までも継続した苦労の中で生きています。その辛酸のようなものは、時に、私たち児童福祉司にも想像できないほどの重みを持っているのです。・・・・(中略)・・・・。

 児童虐待の加害者とされる親御さんたちは、人生のどこかで、また現在も、さまざまな苦しみや困難の中で生活しているのです。ある意味、彼らは、日本という社会制度の被害者であり、その結果生じているのが児童虐待という現象なのかもしれません。

 この事実を日本は直視しなければならないと思います。

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