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January 07, 2009

貧困ネグレクト・日本

 日本は豊かだ、そう思う人は今はさすがに減ったと思いますが、それでも貧困大国だと思っている人は多くはないのではないでしょうか。

 児童福祉の現場にいるとけしてそんなことはないと肌で感じるのですが、世の中に貧しさに苦しむ子どもがたくさんいることは確かにテレビやマスコミで取り上げられることはありません。

 だから一般の人が気づきようがない。
 お笑いばかりだもんね。

 「子どもの最貧国・日本」によると、OECDのデータでは、80年代中頃~90年代中頃、90年代中頃~2000年までの両時期において、貧困率を上昇させているのは先進国では、日本とニュージーランドだけなのです。

 昔だって貧困の子どもが少なかったわけではなく、80年代は10人に1人が貧困状況にありました。それが2000年になると日本は14.3%(7人に1人の子どもたち)が貧困状況に置かれる事態になっています。
 7人に1人は少ないとはいえないでしょう。
 今はもっと上がっているのは間違いがないと思われます。

 子どもを巡る社会階層や貧困の問題は、バブル崩壊以前にもなかったわけではないのです。あったにもかかわらず、私たちが関心を寄せていなかっただけなのかもしれないのです。・・・(中略)・・・
 日本では、子どもの貧困をめぐる問題は、長い間まったく語られなくなっています。厚生労働省も、65年以降、貧困に関わる公的な測定そのもの(子どもの貧困に関わるものを含めて)やめており、現代に至っても子どもたちの貧困問題を真剣に受け止めようとはしていません。

 国として、貧困を認めず、実態を知ろうともしない、これはとてつもない怠慢です。
 しかし、敢えて著者は言います。

 これは、厚生労働省だけの責任だけではないでしょう。私たち自身の「目」や「耳」の問題でもあると思います。

 と語り、「貧困の大きさは、社会それ自体の豊かさとは関係がない。むしろ貧困を『再発見』していく『目』や『声』の大きさとかかわっている」としています。

 日本人は貧困に関しては、アドラー心理学の「認知バイアス」、苫米地英人氏のいう「心理的盲点(スコトーマ)」を持っていると思います。

 本書はそれを外す絶好の資料になると思います。

 

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