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June 15, 2009

「宮本武蔵は、なぜ強かったのか?」

 また面白い本が出ました。
「宮本武蔵はなぜ強かったのか?-『五輪書』に隠された究極の奥義」高岡英夫著,講談社

 剣聖・宮本武蔵が著したとされる「五輪書」。武道関係者のみならず、ビジネスマンなど世界中に愛読者がいるという日本を代表する「名著」です。

 しかし、私たちは本当に「五輪書」を、武蔵を理解してきたのだろうか?

 本書はゆる体操で知られる運動科学者・高岡英夫氏が、「五輪書」を通して真の武蔵像を明らかにしようという意欲作です。

 武蔵は実際どのような人物で、どのように身体を使って技を繰り出したのか、これまで私たちがテレビや映画、マンガなどを通して作り上げていた武蔵像がいかにステレオタイプで表面的だったかが本書を通してわかります。

 髪はぼさぼさ、ギョロ目で野性的な風貌、ぼろ布のような着物を纏い、二刀を振りかざしてカッとこちらを見据える気迫に満ちた表情。
 大河ドラマや人気コミック「バガボンド」だけでなくこれまで表現された全ての武蔵が同じ感じでした。
 その全てのルーツはいうまでもなく吉川英治の作品です。

「五輪書」は世界中で読まれているというし、武道研究者には必須の教養って感じなので、私も岩波文庫版を持っていますが、目を通しただけで全く読み込んでいません。
 正直よくわからない。日本の剣術やったことないし。

 高岡氏は、これまで多くの武蔵研究者や読者はもっぱら、具体的な戦術について説いた「火の巻」にばかり注目しがちで、他の最も重要な巻には目を向けてこなかったといいます。

 それは火の巻の前にある「水の巻」です。
「水の巻」にこそ、武蔵の心身の本質が著されている、しかし吉川英治始め多くの読者はここをうまく読み解くことができなかった。そのため、「強かったのだからこんなだったに違いない」「普通は一刀を使うのに、二刀を振り回していたのだから、腕っ節の強い怪力無双だったに違いない」と勝手な想像を巡らせてしまったのです。

 なぜなら、誰一人武蔵ほどの身体の動かし方のレベルに達していなかったからです。彼の意識状態になって、武蔵の目で、武蔵の耳で、武蔵の体で考えることができなかったからです。

 本書は名著「五輪書」を高岡氏と読書会をしながら読んでいるような気分を味わえ、新たな武蔵像と自らの身体への関わり方を振り返る機会となりうると思います。

 だからあまりネタバレ的なことはしたくないのですが、若干内容を次回以降取り上げます。

 

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Comments

アド仙人さんへ

う~む、これは深そうですね・・・。

こういうのはワクワクします。

極めし者(?!)の境地は、
それに近づいたものしか
理解できないと聞きます。

まだ達していない場合は、
同じ言葉でも「誤読」して
しまうそうです(^_^;)。

「次回以降」を楽しみにしています。

Posted by: ぐうたら三昧 | June 15, 2009 11:51 PM

 ぐうたら三昧さま

 面白いですよ。貴方の好きな雀鬼氏にも通じるかも。

 ぐうたらを極めし貴方にもきっとご理解いただけると思います。

 ところで、アドラー心理学について何か研究してみない?
 いずれお会いしたら、お話しましょう。

Posted by: アド仙人 | June 16, 2009 12:54 AM

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Tracked on June 19, 2009 12:46 PM

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