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July 28, 2009

植草事件の背景

「売国者たちの末路」には、植草一秀氏がなぜ痴漢事件にはめられたといえるのか、副島隆彦氏の分析が前書きに端的に記されています。

 それは、植草氏が経済政策についてあまりにも優秀であったためです。

 植草氏は日本国で「郵政民営化」という名の、日本国民の資産の強奪(アメリカに貢いだ)を行った者たちの所業を、最も正確に緻密に分析し指摘してきた一流の経済学者である。そのために植草一秀は、竹中平蔵を守り護衛する、アメリカで訓練された公務員忍者部隊に狙われ、残酷なスキャンダル攻撃で痛めつけられた。例の痴漢冤罪の謀略である。
    (中略)
 当時(2004年4月)から植草事件の勃発の経緯を遠くから凝視していた私にはわかっていたことがある。それはあの当時、金融担当大臣になったばかりの竹中平蔵を、自民党の最高実力者7人が力を合わせて引きずり降ろそうとした。そしてその後任(後釜)に植草氏を、日本国民の総意をもって、折り紙つきの有資格者として金融担当大臣に任命しようとしたのである。その時の自民党の最高実力者とは、青木幹雄、亀井静香、野中広務らであった。

 ところがこのときの日本側の策は、アメリカに見抜かれて一挙に潰された。上記の実力政治家たちは自分の生き残り(政治生命)のために尻尾を巻いた。このあと、ひとり植草氏だけが戦場に取り残され、宿敵・竹中平蔵を防衛する特殊部隊(special forces スペシャル・フォーシーシーズ)に狙われて、業火に焼かれ生身を削がれるような謀略攻撃をかけらた。しかも2回も。私は植草氏への2回目の痴漢冤罪謀略の「被害者」は婦人警官だと今も信じている。彼らは己の罪の深さを知るべきだ。

 あの時期、人事を巡って日米、小泉側、反対勢力と熾烈な戦いがあったのですね。

 副島氏は、「植草氏ほど真剣に国民のことを思い、金融・経済政策の立て直しで政策立案能力を備える人はない」と植草氏を国政に復帰させるべきだと主張しています。
 それが実現すると本当にいいなと思います。

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July 26, 2009

「売国者たちの末路」

 世間は政治の夏、いよいよ天下分け目の決戦という雰囲気ですね。

 一応、自民逆風ということになっていますが、小泉内閣以来謀略とマスコミによる洗脳に長けた連中がどんな手を使ってくるかわかりません。

 前回の郵政総選挙では、知能の低い「B層」として広告代理店にターゲットにされ、ものの見事に小泉純一郎に騙された人々もさすがに今は自らの生活境遇の「痛み」に耐えかね、眼が覚めたかもしれませんが、いつまでそれが維持できるか。

 今もフジテレビの26時間バカ騒ぎ番組やってるし。

 私は別に自民党が好きでも嫌いでもなく、あのギラギラしたおじさんたちの派閥抗争や権力争いを見るのは楽しみでさえありましたが、小泉内閣以降は完全に見放しました。

 物事には良い面と悪い面があり、自分は悪い面を良い面に変えるのが仕事柄うまいつもりですが、彼らがやってきたことだけは良いところを見つけることができない。「超難事例」です。

 それは、小泉・竹中路線というやつが、多くの識者や有力なブロガー・ネット情報がいうとおり、それまでの自民党政権のようなアメリカに対する二枚舌ではなく、徹頭徹尾売国、国民生活破壊の姿勢を貫いていたからでしょう。

 そんなとき、これからの日本、政治行動を考えるとき、この本は外せません。

「売国者たちの末路」植草一秀、副島隆彦著,祥伝社

 小泉・竹中への強力な論敵として立ちはだかろうとしていたところを、誰もが感じる痴漢えん罪事件で社会的に抹殺されかかった植草一秀氏と副島氏がタッグを組みました。
 これ以上強力なタッグはないかもしれない。

 地獄へひた走る世界経済の予測はもちろん二人のお手のものですが、読み応えがあるのは、「国策捜査」という言葉で改めて我々に気づかされた「国家の暴力」の有り様。小泉・竹中時代、彼らとその周辺・背後の不気味な動きの様子が、「ここまでひどいものだったのか」と驚きながら知ることができます。

 本書は既にベストセラーとなっているようですが、本書が出た途端、謀ったように植草氏に最高裁が上告棄却、有罪を出し、この最も大事な時期に収監され、言論を封じられようとしています。

 しかも書店によっては、本当かどうかわからないけど、何らかの圧力があったのか、売れているにもかかわらず、店頭に置いていないところもあるといいます。

 こんなおもしろい本はないのに。

 そこで、私が感じ入ったところを紹介してみたいと思います。

 書店になければ、ここで買ってね。

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July 19, 2009

「学ぶ意欲の心理学」

 博覧強記で知られる評論家・立花隆氏の趣味は「勉強」らしいですが、私も勉強が大好きです。立花氏には遠く及びませんが、できるだけ広範な分野に関心を持ち、たくさんの知識や技術を身につけたいと思っています。

 でも世の中には、勉強の嫌いな人も多いらしいです。というか、臨床的に出会う人たち、子どもやクライエントさんたちの多くが、勉強というものに滅茶苦茶ディスカレッジ(勇気くじき)されていて、「本を見るのもイヤ」と感じていたり、「なんの役に立つんだ!」と開き直って主張します。

「勉強しないなんて、なんともったいない」と思いつつ、彼らの境遇や生い立ちを聞くと仕方ない部分もあると納得はできます。

 しかし、やはり勉強はしなくてはならないし、本来とても楽しいものです。

 実際勉強が嫌いという子どもたちだって、ゲーム・コントローラーの複雑な操作やロールプレイゲームの世界観、車やバイクの構造の理解などの「学習」はお手のものです。

 誰だって「学ぶ意欲」はあるはずです。

 それを心理学的には動機づけといいますが、自分を、人を動機づけるにはどうすればいいか、そもそも動機づけとはどのようなことかを専門的に、わかりやすく解説してくれている本があります。

「学ぶ意欲の心理学」市川伸一著,PHP新書

 教育心理学、学習心理学では学ぶ意欲をどのように捉えているのか、どのような考え方、態度でそれを育てていけばよいのかを丁寧に教えてくれる良書です。

 前々記の「パーソナリティー障害」と同じく、ヒューマン・ギルドで薦めていたので買ったのでした。

 本書にはどちらかというと、「学ぶこと自体が楽しい」といったある行動を自己目的に求める内発的動機づけ重視の著者と、外から与えられる報酬のための手段として学ぶ外発的動機づけを重視する教育評論家で精神分析学者の和田秀樹氏や、教育社会学者の苅谷剛彦氏との対論が収められていて、教育心理学とはやや異なる立場との対話を通して立体的に動機づけについてわかるるようになっています。

 内容をかいつまんで紹介したいけれど、今自分に時間的にその余裕がないので、是非直接読んで下さいね。

 ちなみに著者は、何が何でも内発的動機づけでいくべきだなんていっているわけではなく、報酬志向や実用志向といった外発的動機づけも大事だし、そこから内発的動機づけへと向かうことを目指す、バランスの取れた見方を重視しています。
「動機づけの二要因モデル」と著者は名づけていますが、なかなか役に立ちそうです。

 教師はもちろん、スポーツや武道の指導者とか研修講師、組織の管理職とか、何らかの学習活動に携わっている人には大いに参考になると思います。

 

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July 13, 2009

学校教育相談学会でお話

 ここのところ帰りが遅くて、デイケアで日中は始終体を動かしているため、疲れ切ってほとんど更新できずにいます。
 軽く日記を。

 7月12日(日)、日本学校教育相談学会の山梨支部の勉強会に呼ばれて、3時間ほどお話しさせていただきました。
 アドラー仲間の先生が同学会員で僕を指名してくれたんですね。

 テーマは「子どものSOSにどう対応するか?」

 講義は、児童虐待についての基本的なところを導入に、児相や学校、関係機関との連携のコツ、家族療法やブリーフセラピーの考え方とアドラー心理学の紹介を駆け足で行い、後半は参加者の先生から事例を出していただき、検討会をしました。
 事例検討会では、児童虐待のアセスメント法で、私が好んで使うジェノグラム(家系図)とサインズ・オブ・セイフティー・アプローチによる事例の捉え方を披露しました。

 学会の性質上、参加者はほとんどが教育畑、小中学校の先生やスクール・カウンセラー、スクール・ソーシャルワーカーで、臨床畑の私とは隣接領域、何かと連携し合う間柄でもあり、同じように現場で汗にまみれているので、共通理解に達しやすいと感じました。

 検討したい事例をいくつも出していただいたのですが、時間が足りなくなってしまい、学校の先生たちは本当に困っていることがたくさんあることを改めて実感。

 実は前月の同会の学習会には、児童虐待・トラウマ研究で日本の第一人者である西沢哲先生(山梨県立大学)をお呼びして最新の情報を学んだそうで、その後を受けての実践編みたいなことを期待されていたみたいです。
 だから正直、
「あのトラウマ学の権威・西沢先生の後は厳しいな。こっちは研究者じゃないし、知識も経験も及びもつかないし・・・」
 とちょっとつらい気分もあったのですが、持ち前の楽天性と、困ったら得意のアドラーでぶちかませばいいかと乗り込んでいったのでした。

 ちなみに同学会山梨支部長さんは、日本の心理療法、催眠療法の草分けの一人である甲斐志朗先生(甲斐教育心理研究所)で、もう80才を越えておられると思うのですが、話を聞きに来て下さいました。
 とても明るい人で、まだまだかくしゃくとされており、講義の後勇気づけについての質問もいただき、同じ地域に住んでいてもなかなかお会いする機会がなかった大先生にお目通りがかなって光栄でありました。

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July 05, 2009

「パーソナリティー障害」

 こんな歪んだ社会に生きていれば、誰でも多かれ少なかれ人格、性格、パーソナリティーと呼ばれるものが歪んでも仕方ないような気もします。
 私もあなたもね。

 だけど広い社会には、普通の人以上にその「歪み度」が極端になってしまった方がいます。
 物事を狭く、あるいは極度に大きすぎる幅で見てしまい、決めつけ、人を巻き込み、自分も混乱してしまう人たちです。

 臨床的にはパーソナリティー障害といいます。
 精神医学者や心理臨床家の中には、このパーソナリティ障害の「病理」に取り憑かれて、詳細精緻な理論を打ち立てて(得々として)いる人も多いですねえ。

 あるいは反対に、「あの人(クライエント)はパーソナリティー障害だ」と思うと変に緊張して、反射的に遠ざけようとする人もいます。
 きっと過去に振り回されたり、いやな思いをしたのかもしれません。

「パーソナリティー障害」岡田尊司著,PHP新書 は、専門家も学生も一般の人もこのような人たちを理解するのに格好の一書となってくれそうです。
 アドラー心理学の学舎、ヒューマン・ギルドの書籍売場にあったのを見つけて、ここで薦めているのだから面白いかもと思って買ったら、当たりでした。

 境界性、自己愛性、演技性、反社会性、妄想性、失調型、シゾイド、回避性、依存性、強迫性といった各パーソナリティー障害について「特徴と背景」でその具体的な行動、思考パターンや困ったところを説明し、「接し方のコツ」でどのように彼らと接すると良いか、「克服のポイント」で当事者の彼ら自身がどのように自分の問題と付き合うと良いかをポイントを絞って説明してくれています。

 けっこう親切な本で、私は知らなかったけど著者は作家でもあるらしく、描写力があって、とてもわかりやすい。
 例として、ウィノナ・ライダー、サルバドール・ダリ、ココ・シャネル、ロダンとカミーユ・クローデル、マーロン・ブランド、チャップリン、ユング、キルケゴールなど著名人が何人も挙げられていて、「なるほど」と納得します。

 逆にいうとこれは障害や病気というより、才能、リソースでもあり得ることがわかります。

 ちなみに本書によると、著者は医学に進む前、最初に哲学を学び、大学時代二年ほど引きこもっていたそうです。そういう経歴の異色さによる面白さは随所にうかがえます。

 パーソナリティーはアドラー心理学では「ライフスタイル」という独特な言葉や意味を込めて言い換えて使っていますが、結局彼らはいわゆる「病気」というより、「自己と世界の認知構造」「人生の運動の線」がブレ具合、外れ具合の振幅、固さの問題なのだと改めて思いました。

 本書では巻末に「パーソナリティー自己診断シート」がついて、自分で「パーソナリティー障害度」をチェックできます。
 ちなみに私は、「自分大好き人間」自己愛性パーソナリティー障害でした。わかっていたさ、フン。
 

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