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December 30, 2009

「心の雨の日の過ごし方」

 前回、来年の日本はまだまだ先行きが暗い旨のことを書きましたが、景気も悪く、自殺者数も減らないだろうという、個人も社会もdepression(うつ、または不景気のこと)な状況が続きそうです。

 まさに「雨の日」。

 そんなとき、外の雨を恨んでも雨は止むわけではないので心の憂さは晴れないし、反対にひたすら晴れの日をことばかり考えて何もしなければ、いざ晴れてもできることはない。
 雨の日には雨の日なりの過ごし方があるはずです。

 私のアドラー心理学のメンター、師である岩井俊憲先生が、そんな雨の日における心のあり方について、実に含蓄のある本を書きました。

「心の雨の日の過ごし方」PHP研究所

 副題は「失意の時こそ、人生味わい深くなる」

 帯には「無理しない。あせらない。そして、勇気を失わない。人生は順風(陽の時)ばかりではありません。逆風(陰の時)もまた人生。陰の時にも意味があります。大切なのは、その『陰のメッセージ』を読み取ることなのです」とあります。

 普通心理学者とかカウンセラーとか研修講師とかいう人は、華々しい学歴や留学歴、学問的業績などを引っさげて、あるいは誇示して、自己の優秀性をアピールするものです。
 しかし、本書で岩井先生は、お若い頃には成功していたビジネスマン生活だったのが一転して挫折、仕事と家族と財産を失い、人生をまさにやり直すという稀有な体験を語るところから始めます。私が岩井先生を尊敬するのは、普通の学者や臨床家にない、幅や深みがあるところです。

 そして、本書ではそこから古今東西の著名人のエピソードやカウンセラーとしての経験も交え、誰にでもある人生の浮き沈みの対処の仕方、考え方をわかりやすく、語りかけるように教えてくれます。

 本書の前半では人生の晴れを陽、雨を陰として、その移り変わりを中国の陰陽思想から説明していますが、私のやる太極拳もまさに陰陽の武術、陰陽の変転を自己の身体で体感するものですから、すごく納得できました。

 人生における陰陽のリズムをどう把握し、その流れに下手に逆らわず、しかし流されるだけではなく、最善を尽くすことが大切なのだと思いました。

 本書の特徴として、やはりアドラー心理学を背景にしているだけに、変に力が入っていず、難しくもなく簡単でもないところ、ある意味暗くなりがちなテーマでもどこか淡々と、明るい空気感があるところです。
 これがアドラー心理学特有のテイストなのかもしれません。

 今、このご時世だからこそ、必要とされる本だと思います。

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Comments

拙著に対して過分なご紹介ありがとうございました。
光栄です!

太極拳と関連づけてご紹介いただいただけに説得力があります。

来年は、アドラー心理学の飛躍の年にしましょうね。

よいお年をお迎えください。

Posted by: 岩井俊憲 | December 30, 2009 at 08:31 AM

 岩井先生

 コメントありがとうございます!

 そうですね、先生が不屈の意志で長年蒔き続けた種がさまざまなところで芽を出してきた昨今、来年は飛躍の年にしたいですね。
 微力ながら私も、貢献できるよう頑張りたいと思います。

 来年もよろしくお願いします。

Posted by: アド仙人(深沢) | December 30, 2009 at 10:35 AM

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