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December 19, 2009

「テレビは見てはいけない」

 脳機能学者・苫米地英人氏は昨年から続き、今年もブレイク中で驚くべきペースで本を出し続けていますが、最近同じパターンが続いていて粗製乱造気味かと思えるほどです。

 今年苫米地氏が出した本はほとんどが自己啓発系である中で、社会的に最も意味のある本はこれ、「テレビは見てはいけない」(PHP新書)だと思います。

 洗脳、認知科学の専門家である氏が、現在も最強の「洗脳装置」であるテレビ・メディアについて語っています。

 脳に視覚野が占める領域は広いので、他の感覚に比べて圧倒的な情報量を扱い、それゆえにこそテレビは他のメディアに比べて絶大な影響力があるといいます。
 その情報を浴びた個人は脳内に臨場感を作り上げ、送った側の思うとおりに心の中を書き換えられていきます。

 テレビは私たちの心の中に、臨場感を感じる空間をつくりだします。そしてその空間に、映像と音声を介して絶え間なく情報を書き込んでいく。その情報が私たちの内部表現に変化をもたらし、自分が感じている空間に認識を変えさせて、結果的に自分自身を変化させてしまう。
 だからこそいまの世の中では、テレビが最高の洗脳装置なのです。

 小泉内閣当時、小泉純一郎自身は確かにテレビ利用の名人で、あの一見爽やか的な雰囲気とワンフレーズで、最後まで国民を欺き通しました。そして今でも慕う人は多いようです。まさに洗脳の威力。
 そして、最近は二枚目の息子を後継議員にさせ、政権交代の次の時代を見据えてか、ここは無理せず徐々にテレビを通してラポール感の浸透を図っているようです。また多くの人が騙されるんだろうな。
 その偽りの改革の提灯持ちをしたたけしや爆笑問題の政治バラエティの影響力も世論形成に大きかったですね。
 また、そのまんま東や森田健作始めテレビタレントたちがなぜ次々と選挙で勝ってしまうのか、別に彼らの政策や人間性ではなく、それはひとえに「テレビに出ていたから」に尽きます。

 テレビで姿を目にする人物に対して、視聴者は自然と好意を抱くようになっているのです。

 だからこそ苫米地氏は、「政治家はテレビに出るな」「『立候補したい人は向こう三年テレビに出てはいけない』と公職選挙法に書くべきだ」と主張します。

 本書はメディア、広告、インターネット、ブームの仕掛け、視聴率の嘘など興味深い話題が散りばめられています。さらに苫米地流の「脱・奴隷の生き方」を説き、メディアの洗脳に犯されない生き方、考え方を提案しています。

 中でも私に最も面白いメッセージは、昨今のKYな人を責める風潮を批判して、「空気を読めは差別のシステム」であり、「この世に読まなければならない空気などない」というところ。

 メディア批判は難しい専門書か業界内輪暴露ものが多いのですが、本書は私のような心理学的テーマに関心のあるものにはとてもとっつきやすく、説得力が高い本でした。

  

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Comments

電車の吊り宣伝(マクドナルド(^_^;))で
北島康介が「空気なんか読むな!」
って言ってましたネ。

僕もテレビを見なくなって
もう何年にもなりますが、たまについているのを見ると
やけにスローで、繰り返しで、わかりやすくて、テロップもあって、、、
確かに、何か隠れた意図を感じます・・・。

Posted by: 蕪(かぶら) | December 19, 2009 at 11:25 AM

 蕪さん

 テレビをホントに見ていないなんてすごいですね。

 実は私はテレビっ子で、以前は点けていないと落ち着きませんでした。
 でも最近はネットや稽古もあるし、小泉時代以降いろいろなものが見えてきて、どっちでもよくなってしまいましたよ。

 最近はおっしゃるとおり、あちらの意図が見えてきます。

「人を読む」練習になるかもしれませんね。

Posted by: アド仙人 | December 20, 2009 at 11:51 PM

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