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February 11, 2011

スローリビング:ドーム・ハウスに住む仲間

 私が大学時代に入っていたサークルの先輩に「やまねこ氏」がいます。

 大変、大変個性的な方でした。

 そのサークルは「早稲田大学神秘学研究会」というそれはそれは個性的な人たちの集まりで、やまねこさんはその創設者でありました。
 私は4代目の幹事長だったかな。
 今時の甘っちょろいスピリチュアルとは一線を画する本格性がありましたね。

 やまねこさんは、ルドルフ・シュタイナーやG・I・グルジェフという20世紀初頭に活躍したヨーロッパの神秘思想に関心があった人ですが、さらにアメリカの思想家、バックミンスター・フラーに深く傾倒されていました。

 フラーは20世紀に数学や建築、美学などの広範囲の分野で活躍したアメリカの思想家で、「宇宙船地球号」という言葉を作ったのは実はフラーなのです。
 Wikipediaバックミンスター・フラー

 共同体感覚が地球規模で発達していた人といっていいでしょう。

 そのフラーが開発して提案していたのが「フラー・ドーム」と呼ばれる半球型の家で、三角形のパネルを組み合わせただけの構造物は、熱効率や居住性などで大変優れていて、エコロジカルな建築として知られています。
 提案されたのは大分前ですが、日本では普及しそうでなかなか普及しないでいました。

 やまねこさんは今、郷里の愛媛に帰っていますが、ブログ「スローリビング日記」でその暮らしぶりを報告してくれていました。
 それによると最近、ついに長年の夢であったフラードームによる自宅を新築したのです!

 最近の日記でそこに至るまでの心情を綴っていました。
「なぜ、ドームハウスを建てたのか?」
 お作りになった家の写真もあります。

 さて、自ら工事に関わってまでなぜ、ドーム・ハウスにこだわったのでしょうか?

 それは、私の自分史と深いかかわりがあります。

『今からおよそ、27年前学生時代の頃のことです。最近定番のお宅青年のハシリであったわたしは、今で云うスピリチュアル=精神世界にはまっておりました。
初期の精神世界は今のお手軽スピリチュアルとは違ってかなり緻密な思想性があります。アメリカのカウンター・カルチャーや哲学・科学思想、東洋思想、心理学や民族文化などを背景にオルターナティブなパラダイム・シフトを志向するものでした。
わたしが大学に入学した1980年は松岡正剛さんや横尾忠則さんがメディアに登場して、それまでの全共闘世代とは一線を画する個人主義、ポスト・モダン・アートや精神的なカルチャーの草創期でした。
予備校時代に仏教やシュタイナー、グルジェフなどの西洋オカルティズムと東洋思想に傾倒していたわたしは、松岡さんの出身校である早稲田大学哲学科をめざし入学しました。オタク青年よろしくナイーブかつ内向的なわたしは大学生活にも適応できず、ノイローゼに悩みつつも鬱々と神秘学の密やかな世界に浸っていたのです。

さてさて、そんな折、松岡正剛さんとならんで今も深く尊敬するおおえまさのりさんに出会いました。おおえさんは、70年代にニューヨークで映画作家として活動し、帰国後『チベットの死者の書』を翻訳し、当時「いちえんそう」というワークショップを手掛けるエコロジスト&アーティストさんでした。
おおえさんは、バックミンスター・フラー博士とその思想に深く共感していました。ある時、フラー博士が来日するということで講演会に連れて行ってくれました。
フラー博士は、高齢で1983年の来日の翌年に亡くなりましたが、来日時も精力的にご自身の思想をとつとつと語りかけていたように記憶します。
フラー・ドームとの出会いは、その頃のことでおおえさんの紹介でフラー研究家の芹沢さんからフラーの思想の魅力を伝えられ、初めてシナジェティックスを体現する数学モデル ジオデシック構造体とフラー・ドームに触れました。当時、別荘用の輸入住宅として日本で初めて導入した会社は、エレクターでした。輸入総合商社エレクターは、フラー博士を招へいしたスポンサーでもありました。
そんな縁もあって、わたしは新宿のエレクターに日参して周囲の仲間たちにフラー・ドームの魅力を伝えることにハマりました。わけもわからず、それが自分の使命のように思われたのです。


エレクターさんに案内されて訪れた富士山麓のモデル・ハウスは直径18メートルもあるものでした。
アメリカン仕様なのですべてが大きめの開放的な空間を体験できます。オプションはバブル前夜時代を反映する高級キッチンやジャグジーなどが設置されていました。当時、晴海見本市の出品価格は3000万円近くでした。

わたしのファナティックとも言えるフラー・ドーム・ハウスへの思い入れはそんな青春時代の出来事に端を発しているのでしょう。今でもこの二十年間に
愛媛で出会った人と久しぶりに会い、ドーム・ハウスのモデル・ハウスを建てたことを伝えると『青春の記念碑の実現だね!』との返事が誰からも等しく帰ってきます。おそらく100人は下らないでしょう。明けても暮れても出会う人すべてにドーム・ハウスのことを語りかけていたせいです。

そうなのです。わたしは、フラー・ドーム・ハウスの地球型の住まいとその
コンセプトに取りつかれた「地球型人間」とも言えるものなのです。

丸い球体の住まいでスロー・ライフを試みる・・・・四角い家という既成概念
を破壊して、大地に足をつけた暮らし方は、ナチュラルでありながらも何処か
未来的なもの、宇宙的な世界を志向しています。フラー・ドーム・ハウスは、わたしにとってカルチャー・クリエイティブなコンセプトのシンボリックなモデルとも言えます。

人間が道具を手にした瞬間から文明は生まれます。
それは、ひょっとして『2001年宇宙の旅』における類人猿が投げた獣の骨の進化した形態・・・・ジオデシック構造なのかもしれません。
このドーム・ハウスのメッセージは人間は、未来に向かう動物なのだということなのかな?と考えています。』

というわけなのです。

やまねこの出会う様々な生活上のリアルな体験のはじまりは、ジオデシック構造との出会いが

深く関わっています。

ロハスな暮らし方を志向し、全地球的な感性を共振させ、心に描いた夢を実現するということは

とりもなおさず『地球型生活』というコンセプトにたどりつきます。

丸い地球を四角く暮らすのではなく、丸い地球で丸くゆるやかに暮らす・・・

フラー・ドーム・ハウスは、そんなライフ・デザインを楽しむ光と風の器なのでしょう。

                          やまねこ回想録

 やまねこさんの実に波瀾万丈な人生の一端を知る者としては、彼がついに夢をこの世に実現させたことに驚きと感動を感じざるを得ませんでした。

 そして、青春時代に彼の歩んだ後を私も少し遅れて参入して、自分なりの道を切り開いてきたのだと思いいたりました。

 現在やまねこさんは、フラー・ドームから地域に、日本に新しいスローライフ、真にエコロジカルでスピリチュアルなライフスタイルの発信基地にしようと活動を始めているところです。

 これからもやまねこさんを遠く山梨から応援したいと思います。

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Comments

やまねこでおます。おひさしぶりです。(=^o^=)
あいかわらず、長い長いロング・アンド・ワイディング・ロード
をたどっておりますよ。
おおえさんや神秘研の方々はみなさんお元気な様子です。
四国方面においでの節は、ぜひドーム・ハウスにとまってくださいましまし。

Posted by: やまねこ | February 11, 2011 at 11:46 AM

 やまねこさん

 勝手に紹介させていただきました。

 いや、でもホントにすごいです、良かったですね。
 住み心地はどうですか?

 月日がやまねこさんの夢を熟成させてくれたのでしょうね。

 いつか、是非愛媛に寄りたいと思います。

 おおえさんは同じ山梨にいるのに、ここ10年以上ご無沙汰しています。お元気のようです。
 またうかがってみたいと思いました。

 やまねこさんのブログも楽しみにしていますね。

 

Posted by: アド仙人 | February 11, 2011 at 11:38 PM

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