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April 14, 2011

「原子炉時限爆弾」

 いきなり2階級特進でレベル7の福島原発事故、チェルノブイリと同レベルだけどチェルノブイリほどではないとはわかりにくい。

 放射能を巡る諸意見はさながらロールシャッハ・テストの反応のような様相を呈してきた感があります。
 つまりその人のものの見方の枠組み次第。

 それでも「安全」を当局は訴えながら、だらだらと放射性物質は漏れ続け、我々は放射能と共存し続け、気がつけば
「最近、ガンで死ぬ人が増えたような気がするなあ」
 と何となく思うけど、国は「明確な関係はございません」と言い続け、「安全」は続いていく、そんな世の中になるような気がします。

 いずれにしても今回の事態はけして「想定外」ではなく、明確に予想していた人も少数でもいたことはわかっています。
 中でも最もその栄に浴すべきなのは広瀬隆氏でしょう。

 昨年8月に出た広瀬隆著「原子炉時限爆弾」(ダイヤモンド社)は今日を予測、予言したかのようにドンピシャでとても感銘を受けました。

 広瀬氏を嫌いな人は右左問わずけっこう多いようですが、確かに原発にせよロスチャイルドにせよ、ひとつの結論に集約させ強調しすぎるきらいはどの著作にもありますが、それこそ先のロールシャッハ・テストの反応、アドラー心理学でいうライフスタイルによるもので、氏の認識とは別に氏が依拠している学問、科学的情報はかなり確かなようです。
 それは私の知るある評論家も言っていました。

 本書は、いかに日本の原発がもろい地盤の上に立っているか、そのためいかに耐震設計があろうがなかろうが、地震にもろいものか、そしていかに電力会社は問題を隠蔽し続け、地震のリスクを考えてこなかったかが、最近の地震学の明確な知見を元に厳しく糾弾されています。

 日本にはそもそも原発推進側がいうような固い岩盤などないなど、その内容はショッキングであると同時に、確かに地震学、地質学の知識があれば論理必然的に氏と同様の結論にたどりつくと思われます。

・・・すべての原発が、海水で原子炉を冷やさなければならないため、海岸に建設されてきたのだ。日本の原子力プラントを見れば、「電力会社が宣伝している強固な岩盤とは、言葉だけだ。原発は、湾内の弱い破砕帯を選んで建設されてきたので、原発くらい弱い地盤の上に建っているものはない」という地質学者・生越忠氏が鋭く批判してきた通り、これは科学的に完全に間違いである。p151

 どうしてそうなったかというと、私たちが理科、地学の授業で学んだ大陸移動説、プレートテクトニクス理論をつい最近まで日本の原発推進側は認めなかったことに端を発しているそうです。
 意外にこの「常識」が定着したのは最近(70年代以降)で、原発が積極的に推進されたのはそれ以前からだったのが影響しているようです。
 本書で地学の復習になりました。
 長い時間的スパンで見ると、日本列島はズルズルと動いているのですね。
 今日本は地震の「活動期」に入っており、戦後の4,50年はたまたま「静穏期」でラッキーだったのに過ぎないようです

 それでもここまで頑としてして、最新の科学的知識を無視して作り続けた推進側の執念は逆にすごい。

 きっとアメリカの軍産複合体と同じく、日本の官産複合体がそこにあるからなんでしょうね。

 それにしても私のところからは、浜岡原発が怖いなあ。

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