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April 10, 2011

いわゆる心のケアについて

 東北を襲った震災から1ヶ月。
 原発事故も加わって、事態は遅々としてよくなっていないかのようです。

 山梨からも「心のケアチーム」がリレー方式で被災地に向かっていて、今日から我が職場も順番が来て赴きます。
 私もしばらく経ったら行く予定です。

 今、精神病院を中心に組織された「心のケア」チームが全国からいくつも現地にいるはずで、崩壊した地域精神医療の支援に行っているはずです。

 では心のケアとは何でしょう?

 災害時の心のケアについては、以前、阪神・淡路大震災の時にトラウマ、PTSDという言葉が言われるようになって、急速に一般の人たちにも浸透していきました。

 そして、被災直後のケアとしては、体験した内容や感情を包み隠さず話した方がPTSDの予防になって良い(心理的デブリーフィングといいます)という考え方が強くて、実践されたこともあったようですが、今ではその効果は否定されています。
 むしろ直後の時期にそんなことをするとかえって悪くなることもあることがわかってきたのです。
 今は、「デブリーフィングはするな」と我々がもらうマニュアルに書いてあります。

 では、どうするとよいかというと、被災直後に感じる様々な感情やつらい思い、心身の症状(不眠やフラッシュバックなど)は、「人として当然のこと」であり、「治療の対象」ではなく、「支え合い」の対象とするべきなのです。

 トラウマ的体験をすれば誰もが後々PTSDになるわけではなく、ほとんどの人は時間の経過と共に元に戻っていく、自然回復力というか、そういう力があるので、それを信じて支え合うべきなのです。

 そして、具体的で現実的な問題をひとつずつ解決していくことで乗り越えていけます。

 要は人の心の健康さにいかに焦点を当て、育てるかということです。

 まさにアドラー心理学でいう共同体感覚を感じられるような関わりや環境にいること、そして目の前の膨大な課題に向かう勇気を育てることです。

 しかし、今の東北はそれがなかなか実践できない状況にあることは容易に想像がつきます。
 長く続く劣悪な環境の避難所生活で生活再建のめどが全く立たない人たち、原発事故に振り回され、故郷を追われ、差別さえされかねない福島の人たち、まさに共同体が分断されかねないわけで、なかなか「心の健康」を取り戻すには条件が悪すぎます。

 先ずはひたすら地道な支援と活動を続けていくしかないのですが、震災から一月経ってもう直後とはいえないのにこの状況は、復興までかなりの長期戦になりそうで、ちょっと心配が最近は大きくなっています。

 

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Comments

ご活躍を喜ばしく思うとともに、心配でもあります。お気をつけて。

Posted by: 渡辺 | April 10, 2011 at 09:35 PM

 渡辺さん、ありがとう。

 どんな状況か不安だけど、気をつけて行ってきます。

 本部道場は貴方が守ってくれ。

Posted by: 深沢 | April 10, 2011 at 11:43 PM

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