増税を洗脳せよ!
経済評論家の三橋貴明氏のブログで知りましたが、最近増税論議が活発になってきて、テレビで論じられることが一層増えてきている中、その背景の状況がうかがえるちょっとしたニュースです。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20111213/plt1112131159002-n1.htm
11月半ば過ぎ、複数の大手広告代理店に、財務省の勝栄二郎事務次官からFAXが届いた。代理店社員がいう。
「税と社会保障の一体改革が大詰めを迎えている。PRしたくよろしく、という趣旨でした」
一見、何の変哲もない文章だが、強烈なプレッシャーだという。
「広告代理店にとって、政府広報は大きな収入源であり、政府は最重要クライアントの1つ。その元締めである財務省トップからのFAXは『何をしている。消費税増税キャンペーンで知恵を絞れ』という暗黙の圧力です」(代理店幹部)
財務省が、消費税増税のために打つ布石は徹底している。財務省や内閣府の官僚らが2人1組で、新聞やテレビに登場する有識者らにレクチャー行脚している。
あるシンクタンク研究員は「2人で『なぜ増税が必要か』を丁寧に説明していった。『私なんか露出は少ないですよ』と言うと、『いやいや、発信力がおありですから』と持ち上げる。あそこまで低姿勢でやられると、その気になる」と話す。
いまや「影の総理」の異名もとる勝次官の指揮のもと、官による裏工作が展開されているが、政治は何をしているのか。
野田首相はいま、増税路線を主導する勝次官と藤井裕久党税調会長に「完全に傾倒し、言いなり」(官邸スタッフ)だという。ただ、こうした依存姿勢が、野田首相と仙谷氏との間に、深い溝をつくっている。
「仙谷氏は、官邸が連絡をしてこないことに業を煮やしている。党内には小沢一郎元代表ら『増税反対』派は多い。12月政局もあり得るほど緊迫している。党の政策をまとめる立場だけに、官邸の鈍さが腹立たしい」(仙谷氏に近い議員)
仙谷氏は以前から「税と社会保障の一体改革」に並々ならぬ意欲を持っていた。政調会長代行ポストも「前原(誠司政調会長)にはできない。俺がやる」と直訴したほどだが、野田首相は増税のみに主眼を置き、仙谷氏とコミュニケーションを図ろうとはしない。
「仙谷氏は『野田首相の考えが分からん』とこぼしている。現状では、党内の意見集約は混乱する」(同議員)
野田首相の師匠と噂される財務官僚の言葉がただの「事務連絡」と受け止められるわけはないでしょう。
当たり前だけど、官と広告代理店とメディアの大衆洗脳工作というのは常にあるわけで、こんなのは氷山の一角でしょうね。私たちがテレビで見るのはその工作の結果披露、お遊戯会の発表みたいなものです。
だから、テレビで「増税は復興や社会保障に必要だ、財政健全化だ!」と論じたてる人の顔を見たら、すぐに「国の財政は大変だ、増税も我慢しなくちゃ」と信じるのではなく、
「ああ、この人も財務省の指示の末端で働かされているんだ、サラリーマンと同じで大変だな」という思いで見つめてあげましょう。
テレビの視覚情報は実に巧妙に作ってあるからか、自然現象か神の託宣のように信じてしまう人がいて、仕掛けている方は私たちほとんどの人間と同じく、所属する組織の利益の保護や他者の支配、操作が第一の目的で動いていることを忘れてしまうようです。
かといっていたずらに敵視するのもどうかと思うので、先ずその発言の背景に思いをはせたいものです。まさに「相手の目で見、相手の耳で聞く」共感能力です。
そうすれば、メディアの洗脳もある程度防げるかもしれません。
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