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April 10, 2012

スクールカウンセラーの単価

 昨日スクールカウンセラーとして配置された中学校へ行ってきました。

 ここのところ精神病院で大人を相手にしていることが多かったので、久しぶりの子どもの臨床という感じで、懐かしい感覚がありましたね。楽しみではあります。

 そこで提出する書類を書いたのですが、臨床心理士の私は時給5,000円、フリーの身にはありがたいことです。しかしこれが臨床心理業界内の不満や反発を招いているのも事実です。

 なんで国家資格でもない臨床心理士が時給5,000円で、他の立派な心理資格の人は2,800円なのか、当然の疑問です。何の法的根拠があるのか?

 法的根拠はないのです。文部科学省がそう決めただけで、自治体はそれに従わなければならないだけです。

 ではなんで文科省、当時の文部省はそう決めたのか。
 80年代の教育界の状況が背景にあるようですが、最終的に文部省(なぜか体育局だったと聞いてますが詳細は知りません)と河合隼夫氏率いる臨床心理士側が作って、その「特権」として臨床心理士の時給を高くしたということなのでしょう。
 当時の相場から言ってもそんなに高いのは、制度設計をする際に、「アメリカ並みにしろ」という要求が通ってしまったから、とある先生から聞いたことがあります。

 これによって臨床心理士のブランド価値は確固たるものになったわけで、結果的に河合隼夫氏の政治力が勝っていたということなのでしょう。

 時給が高いのはそれだけの「価値」があると評価されていると考えればよいのですが(実際は必ずしもそうでもない)、やはり一民間団体のみが国家の教育制度と強い関係にあるのはいかがなものかと思わざるを得ないわけです。

 国家資格推進のパンフレット「心理職に国家資格を」によると、2012年2月現在で、臨床心理士23.005人に対して、学校心理士3,800人、臨床発達心理士3,126人、特別支援教育士3,008人、産業カウンセラー37,000人、心理リハビリテーション・トレーナー2,381人、認定カウンセラー989人などなど、たくさんの人がいろいろなところで学んで、それぞれの資格を取っています。

 心理職の国家資格がなかなか前進しないのも、こういう分裂した状況が背景にあると思われます。
 日本人の好きな坂本竜馬の薩長同盟にならえば、対立的なそれぞれの立場の利益になるような制度設計が必要です。

 少なとも主な学会が認定している資格保持者は、同じ時給にしてあげることが必要と思います。

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