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September 07, 2012

リラックスこそ最強

 前述の「動じない」王貞治、広岡達郎、藤平信一著(幻冬舎)でも、脱力、リラックスの重要性が何度も述べられています。
 心身統一合氣道の創始者・藤平光一師は植芝盛平翁は「天才気質でリラックスの達人だった」とおっしゃっていたそうです。写真では仙人みたいなお爺ちゃんの風貌で有名ですが、当然そうだろうなと思います。

 合氣道を修めてその極意を野球に応用した王さんと広岡さんの話は特に興味深いです。

王 私が藤平光一先生から教わったことも、突き詰めれば「力の抜き方」なんですよ。

藤平 特に優秀な選手は、教え始めて間もなく、自分が身につけなければいけないのはたぶん「力の抜き方」のようだぞ、ということを感じ取ります。しかし実際には、そう簡単に力を抜くことができません。投げるにしても、打つにしても、力を抜くと弱くなってしまうのではないか、という疑念があるようなんです。

王 力を抜くと、弱くなるというか、緩くなるというか、メリハリがなくなってダラーッとしたプレーになってしまうのではないか、という心配でしょうね。インパクトがなくなる、迫力がなくなる、といってもいいかもしれませんが。

広岡 それはね、「力を抜く」のではなくて「氣を抜く」からですよ。

藤平 「力を抜く」のと「力が抜ける」の違いでもありますね。

広岡 ・・・(中略)・・・たとえば王のバッティングで言えば、ものすごいスピードでバットが振られているんですが、身体のどこにもちっとも力が入っていませんね。先に王が、プロに求められているのはバッティングにしろ、ピッチングにしろ、スピードなんだという話をしていましたが、そのスピードを導いているのは力じゃない。「氣の使い方」に導かれた「力の使い方」なんです。そして、その「力の使い方」というのは、実は「力の抜き方」ということなんですよ。「力の使い方とは力の抜き方なのだ」ということですね。

王 力を入れているうちは、決して速く振れないんです。p103

 さすがというと失礼ですが、よくわかってらっしゃる。

 武道や格闘技でもなかなか力が抜けずに、力の抜けた上位者にやられてしまうことはよくあるわけで、それでも脱力の重要性を認識できない人もまだいます。

 武道でもスポーツでも、極意的意識はやはり共通しているということですね。

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