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September 03, 2012

「喜びはいじめを超える」

 前記事でブリーフセラピーのいじめ対策本を紹介しましたが、アドラー心理学からはいじめに焦点を当てている本がひとつだけあります。

「喜びはいじめを超える-ホリスティックとアドラーの合流」高尾利数、平出宣一、手塚郁恵、吉田敦彦編、春秋社

 1996年に出たのですでに絶版ですが、古本があるようです。

 本棚から久しぶりに引っ張り出してみたのですが、時代は変わっても問題は変わっていないことを感じました。
 いじめの形態は多少違うかもしれませんが、基本的な視点、対応は本書に書かれていることで十分通用すると思います。

 アドラー心理学とホリスティック教育の論者、実践者たちが集まってできた本で、日本にいち早くアドラー心理学を翻訳、紹介した高尾利数先生(法政大学教授:当時、山梨出身)らが中心になっています。同じく私がアドラー心理学に触れ始めた頃に都立精神保健福祉センターやいのちの電話で活躍されてた平出宣一先生という私にとって懐かしいお名前もあります。

 目次からいくつか拾うと、

人はなぜいじめるのか:アドラー心理学的視点から

現代のいじめと緊急の対応

いじめている子への臨床的対応

いじめ予防のトレーニング

共に創る喜びのある中学校-アドラー心理学の適用

アドラー心理学とホリスティック教育との合流

 他にも現在の認知行動療法で話題のマインドフルネスが既にここで紹介されていたり、なかなか先駆的で情報量は多いです。

 タイトルもいいですね。前回のブリーフ・セラピーと共通する発想だと思います。

 本書はアドラーとホリスティック教育の二つのアプローチを紹介しているのでどうしても総花的、理論的な内容が多いという印象はあります。最近はアドレリアンの教育者も増えているので、新たな研究・実践報告書が出てきてほしいところですね。

 

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