「マインドフルネス・ワークブック」
ジョン・P・フォーサイス、ゲオルグ・H・アイファート著、熊野宏昭、奈良元壽監訳「不安・恐れ・心配から自由になるマインドフルネス・ワークブック」(明石書店)
第3世代の認知行動療法の代表格、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)のワークブックです。
訳はわかりやすくて優しい文章で、たくさんワークがあって学びやすくなっています。
主に不安障害の人のためで、良い本だと思いますが、ずいぶん厚くて文字の量が多く、当事者の人が読み通すのは大変ではないかと思いました。
セルフヘルプ用というより、セラピーの場でセラピストと一緒に学び合う形がよいかもしれません。私もパニック障害の人にその中の一部をコピーして、一緒に読み合わせながら瞑想(アクセプタンス)のワークをしています。
翻訳はボリュームが多くなるので、日本人向けのもっとコンパクトなワークブックがあるといいですね。
それにしても、瞑想歴のそれなりに長い身としては、ACTなどマインドフルネス認知療法の登場のおかげで、堂々と瞑想をセッション中に入れることができるようになったのはよかったです。それまでは、「瞑想してます」なんというと、オカルトっぽく見られる危険がありましたからね。「最先端の心理療法でエビデンスがあるんです」なんてしたり顔でいうとみんな納得してくれて、いいですね。
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