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October 07, 2013

形と意

 前回神田橋先生の著書を紹介したら、機を同じくして興味深いブログ記事が出ていました。

 意拳を修練している臨床心理士さんが主宰する意拳の研究(意拳練功会一得会)というブログで、神田橋先生が中国武術の形意拳を精神療法のたとえに使っているという話が出ていました。形意拳といえば、まさに私の本門とする武術で、一番好きで最も稽古してきた拳法です。神田橋先生が形意拳について語ってくれるなんてうれしいな。
 ちなみに意拳というのは形意拳から生まれた拳法で、イメージを使ったり非常に心理学的要素の強い武術で、なおかつ実戦派としても空手界などでもよく知られています。

 内的フィーリングを伝える

精神科医の神田橋條治先生が、精神療法を形意拳に例えて話しておられたことがある。

「(型自体が実戦に使われるわけではなく)その形をすることによって、内側に感じられるようになるわけ。」「本人の内的フィーリングが完成されることが目標なんだ。あとは実戦の練習をして強くなるの。」「ボクはあまりそう理屈を言わなくて、こんなときはこうしなさい、こういうときはこうしなさいっていうでしょ。それは型を伝えているわけ。伝えているから、これを帰ってまねしたらいいけど、だけど、所詮はその型がしっかり身につくためのものではないのよね。それをやっていくことによって、そういう対応の内側に流れている言葉では伝えることのできないフィーリングを伝えようとしているわけだから、形だけ伝わった人は、それをただずーっと伝承するだけで、しょうがない縮んだものになる。」
(「治療のこころ4」より)

正鵠を射た内容である。心理臨床においても武術においても、培ってきた技術の伝承という面では、参考になるというより其のものように感じる。

 まさに、まさに。
 形をとおして意(意識、イメージ、感覚など)を得させていく、こちらもそのような構えが必要と思います。そうすれば形にとらわれることなく、形と意識が一体となって動けるようになるでしょう。

 ちなみにそもそも形意拳をご存じない方がほとんどでしょうから、ご紹介。たくさんの種類や型があります。

http://www.taikyokuken.co.jp/goshin/martial_arts.html#hsingi

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Comments

深沢先生、当方のブログをご紹介いただきましてありがとうございました。
先生も、神田橋先生のことをお書きになられていたんですね。これまた奇遇でした。
またお会いできる時を楽しみにしております。

Posted by: 池山 | October 09, 2013 12:54 PM

 池山先生

 武術の感覚を言葉にするのは難しいのに、いつも素晴らしい内容で勉強になります。
 またいずれお会いしましょう。

Posted by: アド仙人 | October 09, 2013 04:51 PM

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