日本心理学会でアドラー・シンポ
夏休みから秋にかけては学会や研修会のシーズンです。アドラー心理学についても以前お知らせした日本学校心理士会の自主シンポジウムとワークショップを皮切りに、企画が続きます。
日本の心理学の本流、日本心理学会でアドラー心理学のシンポジウムがあります。「嫌われる勇気」の岸見一郎先生がついに登場です。
これは行かなきゃ損だ。
そしてなんと私までシンポジストに呼ばれてしまいました。これは見に来てほしくない。
心理学者ならぬ、街角の辻占い師のような自称・心理芸者の私が入れるところではないと思うのだが…。
そんな矛盾した思いを抱えつつお知らせします。
よろしくお願いします。
(転載貼付始め)
日本心理学会第78回大会(同志社大学)公募シンポジウム52
2014年9月11日(木)13:10〜15:10
人間関係の問題を人生の課題としてアドラー心理学から考える
企画代表者 向後 千春 (早稲田大学)
話題提供者 深沢 孝之 (心理臨床オフィス・ルーエ)
話題提供者 鈴木 義也 (東洋学園大学)
話題提供者 岸見 一郎 (京都聖カタリナ高校)
司会者 服部 弘子 (早稲田大学)
■企画趣旨
現代の人間関係は複雑で多層的になってきている。学校、職場、家庭、サークル、地域、またオンラインコミュニティでの人間関係で悩み、苦しむ人は増え続けているように見える。本来、人と人とがつながりあい、協力しあうべき人間関係であるにもかかわらず、そこがトラブルや悩みの源泉となっている。そのため、人間関係で悩み、傷ついた人たちをサポートする仕事のニーズも大きくなりつつある。
そうした現状にあって、よりよい人間関係を作り、自分も相手も幸福になるためには、どのような考え方や方策がありうるだろうか。アルフレッド・アドラーは、仕事・交友・愛における人間関係の問題を、ライフタスク(人生の課題)として真正面からとらえてきた。このシンポジウムでは、人間関係の問題に対して、アドラー心理学からのアプローチをしている研究者を招き、その実践の紹介に基づいて、参加者を含めて議論を深めたい。(向後千春)
アドラー心理学を書籍で知った人には、精緻に研究された心理学の知見に比べると、単純で大雑把という印象を持つ人がいるようである。しかし臨床や教育等の実践場面ではそのシンプルさが使いやすさとなり、人間理解や支援のしっかりした枠組みになってくれる。心理臨床場面では、目的論を足場にアセスメントし、勇気づけを肝に銘じながら柔軟に技法を駆使する。対象者の問題の範囲や病理水準をあまり選ばないところも魅力である。(深沢孝之)
多くの心理学の教科書ではアドラー心理学は劣等感の記述程度でしか登場しない。しかし、実際にはアドラー心理学は驚くほど多様な適用範囲を持ちつつも一貫性のある思想である。それは人生や対人援助への指針を明確に打ち出しており、家族、学業、仕事、結婚、子育て、臨床などの様々な局面に活用されている。このような人生の諸問題への対処にアドラー心理学がどのように貢献してきたかを例示しつつ論じたい。(鈴木義也)
アドラーは、人は自分に価値があると思う時にだけ、人生の課題に立ち向かう勇気を持てると考えている。問題は、人間関係の中で傷つくことを怖れ、人生の課題を回避するべく自分に価値があると思いたくない人がいるということである。本研究では、どうすればそのような人が人生の課題に立ち向かう勇気を持てるように援助ができるかを(1)自己概念(2)貢献感(3)エネルゲイアとしての生という観点から考察する。(岸見一郎)
(参考)日本心理学会第78回大会(同志社大学)公式サイト
http://jpa2014.com/
なお、非会員の当日参加費は、14,000円です。ただし学部学生は、3,000円です。(転載貼付終わり)
Recent Comments