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August 17, 2014

「本能寺の変 431年目の真実」

 いやー、面白かった。
 この夏一番!

 明智憲三郎「本能寺の変 431年目の真実」(文芸社文庫)は、書店で見て面白そうだなと思っても読むべき本や文献が多いのでしばらく控えていましたが、私の信頼する人たち(歴史の目利き)がとても高い評価を与えているのを見て、たまらず買ってしまいました。

 そしてやはり面白くて一気に読んで、おかげで仕事がはかどらなかった。

 著者はなんと明智光秀の子孫、当然光秀の「名誉回復」が目的とはいえるでしょうけど、これまでの本能寺の変の描き方が、ワンパターンで一方的だったのは間違いないし、みんな「日本史最大の謎」と言いながら、結局なんだかよくわからないね、で終わっていたのがそれに決着をつけるくらいの力はあります。

 私も長年の疑問が根こそぎ氷解する気がしたものです。
 実際、アマゾンのページには織田信長や森蘭丸らの「当事者」のご子孫の方々までが、「そうだったんだろう」と太鼓判を押しているくらいです。

 なぜそれほどの説得力を持つかというと、情報システム分野が専門の著者の論理的思考が、基礎的文献を丁寧にあたることで定説の矛盾や不足を排し、「事実」を推測しているからであって、それはとても興味深い読書体験になります。

 もちろん本書も仮説だから、間違いや反論も当然あるでしょうけど、、今後の本能寺の変論争は、著者の説を無視することはできないでしょう。

 また、多少でも歴史や学問を愛する人なら、著者の姿勢には好感を持つでしょう。

 ではどのような内容か、光秀はなぜ謀反を起こしたのか。
 本能寺の変はどのように起こって、それは歴史にどのようなインパクトを与えたのか。
 それは豊富な情報量のある本書を読んでいただきたいです(他サイト、ブログにあらすじはけっこう出ています)。
 キーパーソンは信長、光秀、秀吉はもちろんお互いに策謀を巡らし、家康もけして傍観者ではなく、最重要な働きをしたのが長曽我部元親、細川藤孝(こいつが食えない奴なんだ)、イエズス会とそこから信長の小姓になった黒人奴隷・彌助など。

 本能寺の変はけして光秀の妄想や病的錯乱によるものではなく、ち密に計算された権力闘争であり、それゆえに一つ一つのミスや読み違えが致命傷に至ったことがわかります。

 本書はそれまでの歴史物、ドラマの本能寺の変の描写に見直しを迫る説得力があります(でも、大方は従来の「定説」にしがみついていくでしょうけど)。

 それでも、一度は本書のストーリーに基づいた歴史ドラマを見てみたい。あまりにも違ってみんな仰天するでしょう。光秀はジャニーズでいいから(ボク的には山Pがいいのではないかと)。

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