システムズ・アプローチの見方
前記事で紹介したシステムズ・アプローチのWSの内容を主催者の八巻秀先生(やまき心理臨床オフィス)が要約してくれていますので、ちょっとメモします。セラピーの極意が並んでいますよ。
伝統的な心理療法を学んだ人にはなかなかイメージしにくいと思いますが、面接が上手くなりたい人には是非身につけてほしいアプローチです。
私も頑張ります。
システムズアプローチそのものは考え方は簡単だが、方向性がない(=思想がない?)セラピーである。
●ポイントは「たてとよこ」:「たて(異なる階層)の相互作用」 例)心と身体はともに影響しあっている。
「よこ(同じ階層)の相互作用」 例)コミュニケーションが変われば家族も変わる。逆もまた然り。
●現象は4つに分類して考える。
①「認め」:人が何に注目しているか。注目したからその存在に気づく。
② 「意味づけ」:認めたものにどう意味づけするのか。
③「ことば」:言葉として出していくことでコミュニケーションが発生。
④「構造(=関係性)」 :ミニューチンが言った1つのマップ。コミュニケーションのパターンを観察してマップに置き換えた。
これらを観察し、イメージできれば良い。これ以外は気を使う必要がない?!。
●問題としてきたのが(問題維持)システム。これを変えればいい。どう変えるかは重視しない。ある状態が維持されているもの(問題維持システム)をぶち壊すこと!
●セラピストの価値観(思想)で技法選択が変わる。
ここまでが、システムズアプローチの基本的な考え方。以下からは「東流システムズアプローチ」の解説。
●セラピーで見ていくのは、訪れた方(クライエント家族)の「認知(考え方)」と(クライエント家族同士の)「関係」。そしてセラピストの(クライエント家族に対する)「認知」と「関係」。
●セラピーでのセラピストの「関係」とは、クライエント化族との「関係の作り方」であり、JoiningとRefraimingのこと。ちなみにスーパービジョンではバイジーの(クライエントに対する)「認知」を変えるのが目標。
●セラピストが問題を本気で考えてしまっていたら、セラピスト本人(の認知)が治療の対象。問題はどこにもないと考える。問題を作っているのはそう思っている人にすぎない。
●JoiningはPositive connotationがセラピストの頭にあるかどうかがすべて。:相手を全部受け入れる。すべての人に問題はない。問題を作っているのは本人やまわりの人あるいはセラピスト。
●社会的構成主義がベース。→世の中には真実はない。それはすべて作られたもの。ものはどうとでも言える。どんな形(ストーリー)でもあり得る。それを変化させる時に社会がどう受け入れてくれるかも大事。
●セラピストが自分の家族や自分自身にどのような意味づけしているか。その癖をチェックする。
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