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April 08, 2015

覇権は変わるか

 中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)への世界各国の雪崩を打っての参加は、いよいよ世界の覇権の移行が本格化するのかという雰囲気を感じさせます。イギリスは関ヶ原の小早川秀秋になるのか。

 反中に凝り固まって、中国が今にも崩壊すると叫んでいた人たちはどうするのでしょうか。

 アメリカに服従していれば大丈夫と信じていた人はこれからも強がりを言い続けるのでしょうか(是非、そうしてもらいたい)。

 副島隆彦先生がもう何年も前から言っていた「中国がアメリカに代わって覇権を握る日が来る」という「予言」がいよいよ本当になってきたという気が、率直にいってしますね。

「日本は素晴らしい国だから、大丈夫。中国はとんでもない国だから、これからもダメ」と信じるのはけっこうだし、私も共産中国は嫌いだし、日本は好きだし、このままで平和路線でアニメや日本食で盛り上がって「おもてなし」の精神でいれば、きっと日本は世界の人たちから憧れと好感を得られ続けるだろうけど、この問題は違うでしょうね。

 別に世界の覇権を握ったアメリカ、その前のイギリスが素晴らしいことをしたからそうなったわけではないだろう。いかに残酷でひどいことを効率よく、うまく隠蔽してやりつくしたかということではないのか、と思います。そういうものだと思う。
 その点ではお人好しの日本人より、したたかな中国人の方が覇権を握ったらそれなりにやるかもしれません。

日本から中国に交代するアジアの盟主

 このきたるべき大変な事態を予測して、中国などBRICSは、ドル崩壊の大惨事が起きても自分たちが溺死せずにすむ「ノアの方舟」的な、ドルに頼らない決済体制を準備している。その一つがAIIBだ。こうした通貨の面でも、日本は負け組で、中国が勝ち組だ。最近の日本では、中国を嫌悪・敵視・批判する言論が歓迎される半面、中国を客観的・肯定的にとらえて分析する言論は、誹謗中傷を受ける。中国の台頭や日本の衰退を食い止めるには、まず中国を冷静に分析することが必要だが、今の日本ではそれができない。日本人は、中国を嫌うばかりで、中国に負けないようにする方策を冷静に考えることを自分たちに禁じている。このままだと日本はますます中国に負ける。負けを自覚することも抑制されているので、負けがどんどん進む。

 今の日本の嫌中的な風潮を煽っている勢力の背後に、米国のネオコンがいるかもしれない。ネオコンはこの10年以上、ずっと米政権中枢に近いところにいるが、彼らは好戦策を過激にやって失敗させ、米国の覇権を自滅させて多極化を推進する「隠れ多極主義者」の疑いがある。イスラエルはネオコンに取り付かれ、パレスチナ問題で世界から孤立している。ネオコンの雑誌の一つであるコメンタリーは最近、安倍の中国敵視策を「オバマの中国包囲策よりも良い」と賞賛し、安倍の軍事拡張やTPP加盟策を評価する記事を出した。米政権中枢に近い筋に評価されてうれしいと喜んでいると、いつの間にか自滅の道を進まされていることになるかもしれない。 (Whose Asia Pivot is Working Better: Obama's or Abe's?

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