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August 20, 2015

「太極拳パワー」

 太極拳とは何か、というのはけっこう深いテーマで、太極拳愛好家には永遠のテーマです。全世界に普及し、膨大な数の老若男女が取り組んでいるのに、その取り組み方は実に多様です。一般の武道やスポーツとは違う特質があるようにおもえます。

 体操、武道、護身術、格闘技、健康法、美容法、治療法、瞑想、能力開発法などなど、太極拳の目的や説明はたくさんあります。どれも間違ってはいない。

 スコット・メレディス著「太極拳パワー」(BABジャパン)は、太極拳を「究極のエネルギー・アート」と考えます。

 太極拳とは、「精神を鍛えることで足から手へとスピリットパワー(内部パワー)をバウンスさせる(跳ね上げる)訓練」である。 p18

 が著者の太極拳の定義です。それは人体の内部エネルギーの活性化であり、なじみの言葉でいうと「気の鍛錬」になるのですが、マサチューセッツ工科大学で博士号を取った著者は、中国語の呼び名から少し距離を取って、独自の用語を作りながら、説明していきます。

 その造語にいちいちついていくのは、少々おっくうですが、私は著者の視点は正しいと思い、多くの箇所が納得できました。

 以前著者が形意拳を解説した「形意拳に学ぶ!最速エネルギー発生法」(BABジャパン)を紹介しましたが、本書も太極拳や武術を少し違った角度から、しかし伝統の中にある本質をけして軽んじないで論じる姿勢には共感を持ちました。

 多分、けっこう正しいこと言っているのではないかと思いました。もちろん、私は達人ではないので、達人の境地に至る道の本書の説明は十分に検証できませんが。

 大事なのは、気が実在するかではなく、このアート(太極拳などの武術)を正確に(これが難しいけど)学ぶと、その体験は必ずといっていいほどある、ということ、再現性が高いということです。そして明らかに「強く」なる。再現性と予測性があります。太極拳は意識とエネルギーの科学です。

 本書は、稽古の手がかりになりかもしれません。

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