« 達人から学ぶ | Main | 研修会間近 »

October 15, 2015

「空手!極意化への道」

 極真空手清武会を主宰する西田幸夫先生「空手!極意化の道‐どうすれば、いつまでも武術として使えるのか」(BABジャパン)は、自身の空手修行人生を綴った名著です。
 名著というのはフルコンタクト空手だけでなく、武道・武術の本質を極めようと様々な武術を学び、吸収した歴史が、その術理とともに豊富に解説されており、そのことを通して著者の実直な人柄がストレートに伝わってくるからです。

 体格差やパワーに負けない、年老いても強さを維持し、高めるための武術とは何か、著者は真摯に追い求めます。

 黎明期の極真空手で大山倍達先生の下の激しい稽古を完遂し、大会で勝利を重ねながら、ある時から自らに足りないもの、極真をはじめ近代空手道で失われてしまったものに気づき、学び続けます。

 西田先生が学んだのは沢井健一先生の太気拳、太極拳・形意拳・八卦掌といった中国内家拳、大東流合気柔術、沖縄剛柔流、空手の源流の一つと思われる中国の鶴拳と多岐にわたります。一人の武道人生としては考えられない質、量です。
「他流に学び、自流の不足を補う」ため、真摯に学ぶ姿は武道家の鏡と思います。

 そして太極拳などの柔拳、極真空手のような剛拳と一見相反するものの中に本質的共通性を見出していきます。

「それらが武術としての哲学、技法、原理に共通したものであることを理解することが出来た。それは大東流より見た空手の術理であり、中国武術より見た空手本来の技術への気づきでもあった」(終わりに)

 私としては何よりも、西田先生が学んだ(今も学び続けている)太極拳・形意拳・八卦掌こそ、私が学んでいる流派であることが大きい。つまり、私と西田先生は兄弟弟子になります。もちろん西田先生が兄弟子です。

 したがって本書には私の師匠・地曳秀峰老師とその師匠・王樹金老師の写真が載っています。太極拳などの技術解説もあるので、そのスジの方は是非ご覧になってください。

 遠方にいる私はたまにしか道場に行けませんが、時々同じ時間帯に稽古をしています。こんなすごい人と稽古できるということはありがたく、誇らしい気持ちです。

 そして「他流に学び、自流の不足を補う」という姿勢は、臨床心理学の学びにも通じますね。

 

 

|

« 達人から学ぶ | Main | 研修会間近 »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/81571/62481411

Listed below are links to weblogs that reference 「空手!極意化への道」:

« 達人から学ぶ | Main | 研修会間近 »