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December 23, 2015

武術セラピー

 今月に出たばかりの拙編著『アドラー心理学によるスクールカウンセリング入門』(アルテ)は、私含め8人が執筆しています。私はそのうち編者として「はじめに」と「おわりに」、執筆者として第1章と中学校編を担当しています。

 その中学校編では私のスクールカウンセラーとしての拙い実践を書いているのですが、その中で中学生のクライエントに太極拳を教える「武術セラピー」を提唱、紹介しています。といっても大した内容ではなくほんの少々の分量なのですが、私にとっては本邦初公開です。

「アドラー心理学と関係ないだろ!」と突っ込まれそうですが、私には渾然一体となってしまっているので、「これもアドレリアン・カウンセリングの一つだ!」という気持ちではいます。

 武術・武道をやっている人は身体性と精神性を両方高めようとする人や理想主義者がけっこういるためか、教育や治療に関心のある人が多い気がします。
 私の知る限り、これまで武術・武道文化から発信する人は思想系が多く、心理臨床系でも何らかの理念の類似性や共通性を考察しているものがあったようです。
 むしろ、正統というか一般の医療や心理治療文化の外側、民間医療や武道団体で非行少年や不登校・引きこもりの子どもを引き受けて、更生、健康にさせたという実績を訴えるものがありました。一種のカウンターカルチャー的な運動ともいえます。それはそれで意味があります。

 しかし、普通の臨床の中での技法として武術を応用したものはなかなか見当たりませんでした。リラクゼーション的なボディーワークをやっている人はいるようですが、こういうのはなかなか学会等で表に出ることはありません。学術的にまとめるのが難しいところがあるからかもしれません。
 たまたま私が太極拳という柔拳を身につけていたので学校現場で無理なくできたわけですが、私にしても発表したことはありませんでした。今回本を上梓させていただく機会を得て、その実践の様子を若干報告させていただきました。

 絵や芸術に関心のある人が絵画療法や音楽療法やサイコドラマをするように、武術・武道のできる人が安全に楽しく心身が成長できるような武術セラピーができるようになればいいなと思っています。もし、同好の士がいれば是非、一緒にやりましょう。

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