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April 03, 2016

『京都ぎらい』

 昨日2日は横浜の日本支援助言士協会で、「発達心理学」の講義をしました。12人の受講生で、自分の発達史を振り返るワークから始めて、楽しく話ができました。
 
 甲府も横浜も桜が満開で、きっと京都もこれから良い季節だと思うので行ってみたいのですが、そうもいかないので、井上章一先生の『京都ぎらい』(朝日選書)を読みました。
 京都人の内幕がばらされていて、とても面白かったです。
 
 京都では洛中と洛外、主に洛中の人からの差別意識を軽妙な文体で「告発」しています。
 帯にこうあります。
「ええか君、嵯峨は京都とちがうんやで…」 
さげすまれてきた「洛外人」が京都人の偉そうな腹の内を“暴露”
 井上先生は嵯峨出身らしいです。嵯峨なんてこちらの山猿からすれば、良いイメージしかないですけどね。長年の怨念をぶつけています。
 
 先生は京都市に生まれ育ったから、対外的には京都人と思われるのでそう振る舞わざるを得ないけど、対内的には京都人扱いではないという二重の意識に苦しんでこられたそうです(言い過ぎか)。著者ならではの屈折感が面白いです。
 
「なるほど、そういう意識の構造になっていたのか」とついわかった気になってしまいました。私も恨みはないけど、何となく京都の人に苦手な感覚はありました。こちらの劣等感かもしれないけど。
 
 どこにでもある地域差別感情と言えばそれまでですが、京都は素材として格段に面白い。歴史の厚みが違います。著者も嵯峨への差別意識は南北朝時代にさかのぼると自説を述べられています。
 本書は新書大賞にもなったり売れているそうです。京都旅行のお供にどうぞ。
 
 

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