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July 27, 2016

『人生の迷いが消えるアドラー心理学のススメ』

 ここのところの「真田丸」は最新の研究に基づいた秀次事件の新解釈やボケ始めた秀吉の晩年と、相変わらず引き込まれます。
 
 抑うつ状態(昇進うつ?)による視野狭窄に陥って自殺してしまう秀次や認知症的症状を呈した秀吉、そしてその後の動乱を予感させる描写が続いています。説明ゼリフが少なく、演技で伝えているところがうまいと思います。役者さんたちも頑張っています。
 
 下層階級からのし上がった豊臣家のケアには、劣等感や優越性追求に詳しいアドラー心理学が最適、是非学んでほしかった…。
 というわけでアドラー心理学入門書の最良のものの一つを紹介します。
 
 
 早稲田の向後先生が、慶應の福沢諭吉の向こうを張っているのでしょうか。
 実験、調査を極めた真正の心理学者の向後先生らしく(私は心理学者ではなく心理芸者)、本書はアドラー心理学の性格類型の一種、「最優先目標 Number one priority」を軸に進んでいます。それに基づいた「ライフスタイル診断シート」もついています。
 
 向後先生は、教え方を研究する教育工学がご専門だけあって、シンプルに、本質的なところがスッと入ってくるようにできているのが向後先生の著書の魅力です。
 
 しかも現代心理学(行動分析学やビッグファイブ)などとの関連もわかりやすく説明されていて、「アドラーは心理学じゃない!」と言いたい向きにも応える内容になっています。
 ここは非常に大事なところで、「アドラーがこう言った」と主張しても「だからどうだ?」「ほんとにそうなのか?」に応えることにはなりません。
 
 結局は思想レベルでの信仰論争にならざるをえず、それはある程度は仕方ないにしても、アドラー心理学と現代の心理学の到達点と照らし合わせることは、双方の理解を進めることになると思います。
 
 しかし、それも説得力を高めるためには私のような市井の妖しいカウンセラーではなく、向後先生みたいな人材が必要なわけです。先生のところは今後日本のアドラー心理学の中心のひとつになっていくでしょう。
 
 少しマニアックな感想になってしまいましたが、専門書ではありません。アドラー心理学を通して、性格や人間関係を見直したい人には強くお勧めします。
 

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