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October 27, 2016

司法的対応より別の道を

 10月21日(金)はある中学校の全校生徒400人に「薬物乱用防止教室」で講義しました。時々公的機関から頼まれていろいろなところに出向いてやっているので、実はお手の物のテーマです。
 主に覚せい剤とアルコール、依存症全般についてできるだけわかりやすく話をしたつもりです。臨床家ですから、よくあるような、害だけ説いて怖がらせるような話はしません。先生方からも大変好評でした。
 
 26日(水)は視覚障害者の支援施設「青い鳥支援センター」で行われた「同行支援者従事者研修」で、視覚障害者の支援に携わる施設の職員約20人に「障害者の心理」という講義をしました。毎年呼んでいただいている講座です。
 
 このように薬物、依存症問題に多少なりともかかわっている者として、最近の大麻事件とそれをめぐる報道には問題を感じています。
 
「司法的対応より治療的対応を」と、その道の権威の精神科医はじめ多くの専門家がさかんに訴えていますが、まるで逆のつるし上げ、人格攻撃で見るに堪えない。「一罰百戒」というのは、そもそもドラッグに手を出す人にはあまり意味はないのではないか。
 
 特に大麻は実は歴史上も実際上も、国際的にも非常に微妙な問題があって、いろいろな議論があって、他の薬物のように単純には言えないところがあるのはわかる人にはわかることです。
 
 特に重要なのは医療用大麻、産業用大麻の可能性です。私は英語の読解やリスニングの勉強のためにアメリカのニュースサイトをよく見るのですが、時折、「どこどこの州は大麻を○○用に認めた」なんて普通に次々とやっていますよ。これはもはや止めようがなく、ドミノ倒しみたいに認められていくのではないか。ここは愛国右翼の親米の皆さんは、「アメリカを見習え」と言ったらどうでしょう。
 
 もちろん精神に作用する物質として問題もあるのは重々承知しており、実際私も説いているわけですが(だったらアルコールも同じこと)、大麻と言えばすべて悪とレッテル貼りされ、捕まった人は社会的生命を抹殺され、その議論も研究さえできないのは、よくないことだと思っています。
 ただ、その辺の話は今日はしないことにして、報道に関して言うと茂木健一郎さんはじめ多くの人のツイッターでの批判は実に全うだと思ったので、メモしておきます。
 
 なんか変な連帯責任を求める空気が日本を覆っているような気がします。
 
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