いい加減ドラマから離れて、通常モード(?)に戻ります。
カウンセリングを学んでいる方、既にやっている方にとって非常に良いテキストです。
ここのところ私は大谷ファンでして、ワークショップに参加したり、著書を読んだりしてきました。
本書は2004年に出たもので、専門家からの高い評判は聞いていたのですが、私はこの流れでやっと手にして、やはり、「さすが」と感心しました。
主に認知行動理論にのっとってカウンセリングの過程、主要技術が事例を入れて丁寧に解説されていますが、ほとんどすべての主要学派、アプローチにも言及していて、目配せが効いています。
アドラー心理学にもきちんと言及していて、リフレーミングとライフスタイル・アセスメントをアドラー心理学の技法として紹介しています。アドラーの名も6か所で出しています。その辺はきちんとしておられる。アメリカでの臨床心理学で、アドラー心理学が一定の位置を占めていることを表しているのでしょうか。
本書の流れは、
クライエントの観察技法
傾聴技法
活動技法
傾聴・活動技法以外のカウンセリング技法
クライエントの問題を定義づける技法
目標を設定する技法
抵抗とその対応技法
などです。
本書には、先生がアメリカの大学院で教えていることをそのまま伝えようという意気込みがあり、実際後半の章には、アメリカの大学院のカウンセリング技法訓練の様子が詳しく説明されています。これだけでも関係者には参考になるんじゃないでしょうか。
私も原点回帰じゃないけど、大谷先生からなら改めて基礎を学びたいなと思いました。
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