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March 01, 2017

共同体感覚、ありました

 先週のドラマ『嫌われる勇気』、日本アドラー心理学会の抗議の焦点となった共同体感覚がテーマでしたね。
 
 同僚たちの生命の危機に対して、必死に駆けずり回る庵堂蘭子を描いて、最後に加藤シゲアキ演じる青山刑事に「庵堂蘭子さんに共同体感覚、ありました」と言わせました。
 これが制作サイドの、「答え」でしょう。
 
 まあ、あんな感じでいいんじゃないかな。
 
 ちょっとベタというかストレートすぎて、面白みに欠けるとは思いましたが、共同体感覚をストーリー化するには、あれくらいが普通の人には最も入りやすい内容かもしれないとは思います。
 
 あれ以上だと、壮大になりすぎたり、妖しくなったりするでしょうし、それ以下というか、アドラー心理学の実践報告によくある子育てや生活のエピソードはご本人たちには意味があるでしょうけど、関係ない人には全然面白くないでしょう。
 
 まさか、真面目なアドレリアンさんたちは、そんな話を求めてないよね。
 
 私としては、抗議をするような人たちに「あんなのアドラーじゃない!」「アドラーの思想とかけ離れている!」と怒り狂わせといて、最後にチラッと共同体感覚の片りんを見せる、ぐらいの内容が良かったですけどね。
 
 普通の人は、またアドレリアン諸氏も、ドラマを見て、ただ楽しいの、つまらないの、わけわかんないの言っていていいと思うのですよ。
 ただ、厳密にアドラー心理学的観点からどうかというのなら、十分に「あり」の内容だったと思います。
 
 庵堂蘭子に共同体感覚はあるか で私が見事に(?)「学術的に」示したように、これは見る側の課題です。
 
 まさに「認知論」「目的論」で、何を観ようとするかというこちらの決断次第で、評価はガラッと変わります。
 
 私は基本好意的なので、庵堂蘭子の共同体感覚がきちんと見えている。
 そうじゃない人は、別の認知があって、例えば所詮はお金儲けだの、協力のあるべき姿はこうでなければ、みたいな世界像や理想像があって批判的に見てしまう。
 
 楽しみながら、自らのアドラー心理学的理解が点検できるという稀有な教材ですね。
 
 今度、「庵堂蘭子ごっこ」を課題の分離のワークとしてやってみようかな。アドラー心理学的には「アズ・イフ・テクニック」ってやつです。

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