アメリカでアドラー心理学に基づくプレイセラピーが、「エビデンスのある心理療法」の一つに認定されたという情報が入りました。
SAMHSA(Substance Abuse and Mental Health Administration)のNREPP(Natiornal Registry of Evidence-based Program and Practices)というところに、Adlerian Play Therapy が登録されています。
このプログラムは、子どもが非建設的な行動から建設的な行動に移れること、他者とつながる力を養ったり、自信や共同体感覚(Social Interest)を高めたり、自分や他者に対する破壊的な信念を調整したり、等々を目指しているとのことです。
プログラムを開発したのは、Terry Kottman さん。アドラー派のプレイセラピーの第一人者です。
本ブログでも以前、著書を紹介しました。一時期、山梨の仲間とその読書会をしていたこともあります。
思想的な側面が強いアドラー心理学の成果を科学的なエビデンスの形で出すのはなかなか難しいところですが、コットマンさんたちは臨床でも研究でも頑張っているようで素晴らしいです。
私も20代、30代の児童相談所時代にプレイセラピーはしこたまやりました。アドラー心理学を特に意識したわけではなかったですが、勇気づけやライフスタイル論の視点はやはり有効だと確信していました。プレイセラピーを巡るキーワードには、「愛着」とか「抱えること」みたいな言説が多いと思いますが、これはそれらをさらに先に進める力があると思います。
残念ながら私はプログラムという形は考えつかなかったですが、日本でも力のある人は是非トライしてほしいと思います。
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