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May 22, 2017

『スピリチュアル・カウンセリング入門』

 カウンセリング、心理療法の将来を考えたときに、いわゆるスピリチュアルに向かっていくものが主な領域の一つになると思っています。
 
 スピリチュアルとは何か、というのは置いておいて、人々の関心も、それに付随して専門家の関心もはこれまで以上にそこに向かうだろうという予感がするのです。
 
 実証的な心理学のポジティブ心理学的な流れ、臨床心理学のマインドフルネス、ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)、そしてアドラー心理学への注目の次はそれをさらに進めたものを探ることになるかもしれません。
 
 社会が豊かになってスピリチュアルに向かうというのは、「衣食足りて~」といえばそうだけど、その意味はAIやら自動運転やら何やらが進化し、人々が労働や知的作業から解放され(アホになるともいえる)、一方で共謀罪みたいなものが推し進められ極端に監視・管理社会になって、時には仕組まれて世界のどこかで戦争やテロも(支配層によっては適度に)起こされ、閉塞感はあっても人々は普通にしていれば取りあえず楽しく生きることはできるから、「何かつまらんな、あの世のことでも考えるか」という意識になるためかもしれません。
 
 
 この2月の日本臨床・教育アドラー心理学研究会の大会で諸富先生が講演してくださったときに知った本です。当日の書籍売り場で買いました。せっかくだから、サインしてもらえばよかった。
 
 なんでも本書は、3.11の後の日本に対して生じた諸富先生なりの危機的意識の中で、「魂を込めて」(と講演会でおっしゃっていた覚えがある)書き下ろしたものらしいです。けして妖しい内容ではなく、かなり地に足の着いたしっかりとしたものになっています。
 
 その内容についてはいずれ。
 
 最終章にはあの河合隼雄先生が対談に登場しています。
 諸富先生と河合先生が、本ブログでも言及した吉福伸逸さんと80年代のトランスパーソナル心理学の思い出を語っているのは当時の貴重な証言でもあります。
 
 実は私、これから老後に向かって、普通の臨床とは別に、アドラー心理学とスピリチュアリティーをテーマにした研究、著述をしようと目論んでいます。野田先生や岡野先生らがこれまでに著わした「仏教とアドラー心理学」ものとはまったく違った切り口になると思います。きっと大きな反発(あるいは無視)を招くことになるでしょう。
 
 そのためにも、この辺の文献を集めていこうと思っています。
 
 

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