前作は1984年の初夏、大学1年生だった私が早稲田松竹という高田馬場の映画館で観たときの衝撃は忘れられません。
あのイメージに魅了されて、その後何度も何度も繰り返して観ました。ついには貧乏なのにレーザーディスク(懐かしい)まで買ってアパートでも観ましたよ。私が人生で最も多く観た映画です。
そこから原作者のP・K・ディックの小説も何冊も読み耽りましたね。
そして本作、楽しみにして映画館に向かいました。
30年後のアメリカ西海岸の世界、あの雨に煙るロサンゼルスの夜の街がさらに先鋭化されて現れていました。前作ファンにはうれしいでしょう。
ヴァンゲリスの印象的な音楽をモチーフにした曲がバックに流れ、既視感が襲います(今回はハンス・ジマー)。
評価はいろいろあると思いますが、もともと万人受けする作品でありません。
AIとアンドロイド(映画ではレプリカント)などの現代的、未来的な問題がさらに掘り下げられて、抑制的な表現と鮮烈な未来世界の描写が印象的でした。
私には今回もとてもよかったです。静かな感動でした。
前作から30年、そしてこちらも30年経ったわけで、作品世界と時間軸が並行しています。観ながらこちらの脳が勝手に反応して、30年前の作品だけでなく自分自身や過ごした景色、それからのプロセスが次々に浮かび上がる瞬間がいくつもありました。
「ブレードランナー」のテーマのひとつは「記憶とアイデンティティ」なので、私の記憶も揺らぐようです。
ただ、160分ほどの長い作品なので、見逃している部分が多そうです。観終わって少々疲れました。
また観に行こうと思います。DVDも買っちゃおうかな。
マニアックな映画ですが、強くお薦めします。
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