最近、アドラー仲間の八巻先生やブリーフセラピーの白木先生に感化されて、オープンダイアローグの本を読んだりしています。
本書は日本にオープンダイアローグを紹介し普及に努めている先生たちと、フィンランドのオープンダイアローグの開発者とのシンポジウムを書籍化したもののようです。
オープンダイアローグの要点や、日本の精神医療に果たしてどのくらい導入できるのか、率直に話し合っています。薄い本なので、私のような初学者でも、オープンダイアローグを巡る今の状況がうかがい知ることができます。
よかったら読んでみてください。
印象的なところを二つだけ引きます。
(引用開始)
つまり我々人間は誰もが主観的にならざるを得ない生き物なのです。客観的にはなれないのが人間というものなのです。「私たち専門家は主観的であるべきだ。私たちは主観的に考え、さらに考え、そして結局のところ自分たちが主観的であることに気がつくのだから」。これはヤーコではなく、別の私の同僚が語ったことですが、この気づきがダイアローグの最初の扉なのだと思います。 p19
では、未来語りのダイアローグのよいところはどこかというと、これはトムが言っていることですが、「人間とは、未来を語ることで楽観的になりうる存在だ」ということです。「楽観的になりなさい」ではなく、未来を語ることで「楽観的になれる」構造を持っているということです。 p85
(引用終わり)
つまり、アドラー心理学でいう、認知論と目的論そのままの姿勢ですね。
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