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April 27, 2018

『食に添う 人に添う』

 非社会的な私にしては珍しく、消費者運動家の本です。
 
 
 著者の青木さんは、特に食、体に害がなく、本当によい食べ物を人々に提供することに人生をささげた人です。本書はその自伝になります。
 
「食といのちを守る会」の代表をされているそうです。
 
 本書に推薦文を寄せた七沢研究所の七沢賢治先生からいただいたので、読んでみたのです。普段ジャンクフードも好きで、あまり食に頓着しない私ですが、本書を読んで食と生命のつながりを大切にしなくてはならないことを教えられました。
 
 しかし別に何の食べ物が毒だとかを並べて立てて、いたずらに不安をあおっているわけではありません。
 
 青木さんが虚弱の息子さんに美味しくて体に良い牛乳を飲ませてあげたい一心で始めた、北海道の牛乳を共同購入により東京に持ってこさせようという小さな消費者運動が、どのような苦難を経て進んでいったか、広まったかを振り返っているだけです。
 その中で、青木さんがどのように悩んで、困難を突破したか、どのような素晴らしい出会いがあったかがつづられているのですが、「現代の菩薩のような」と評されているらしい青木さんの素直で屈託のない性格が伝わってきて、すごく好感が持てて、おもしろかったです。
 
 こういう人たちの運動なら、信用が置けると思いました。
 
 もちろん食に関する有益な情報もあり、私は牛乳業界の構造的問題を初めて知りましたし、黒酢や蕎麦、タラコ、ニンニクなど、食に関して関心の高い人は是非、手に取ってほしいと思いました。
 
 そして、青木さんは、よいものを食べて、ひたすら人々のために生きていたためか、自然とヒーリング的な能力が高まったらしく、彼女にさすってもらうとなぜか心身がよくなると評判が高まってしまいました。
 
 そして当のご本人も最初は半信半疑だったけど、実際に彼女がさすると驚くべき効果があると口伝えに広まり、いつしか彼女に癒してもらいたくてたくさんの人々、著名人が訪れるようになりました。すべて無料でやってあげてたそうです。なんとその中には、黒澤明監督やノーベル賞受賞者の小柴昌俊さんなど、何人も学者さんまで出てくるから驚きです。
 
 こんな人がこの世にいるとは。
 
 共同体感覚と勇気の塊のような青木さん、実は甲府のご出身です。本書の前半には戦中、戦後の甲府の生活の様子が描かれいて、それも興味深かったです。
 
 それにしても山梨からは個性的な人材が出るなあ、と改めて思いましたね。
 
  
 

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