最近ふと考えることです。
アドラー心理学の達人、「正しいアドレリアン」がいたとしたら、その人はすなわち、「共同体感覚が高い」はずで、「共同体感覚は精神的健康のバロメーター」なので、それならその人ははうつ病にならないか、なりにくいということになります。
アドラー心理学はライフタスクからの逃げとして症状をとらえるので、その達人はアドレリアンにもかかわらず問題から逃げていることになります。つまり実践できていない人になってしまう。
さて、どうなんでしょう。
アドラー心理学を正しく実践している「達人」が精神的に不健康(例えばうつ病)になったとしたら、どのような状態や条件がある場合といえるのでしょうか。
いや、うつ病になっていはいけないというわけではないのですよ。
私だっていつそうなるかわからないし。
また、元々うつ病やメンタルに問題を抱えていた人が、アドラー心理学を知り、実践して回復したり、再発したり、そしてよくなったり、というのはいいのです。よく聞きますし、わかりやすいストーリーですから。
ただ、あるレベル以上になったら、それはちょっとまずいでしょう、と言われてしまうのは仕方ないでしょう。
これは禁断の問いですかね。
「いや、レベルの高いアドレリアンだって『不完全』なのだからうつ病にだってなる!」と主張することはできるでしょうけど、ちょっとこれは逃げている気がする。
それとも双極性障害のように身体的器質の要因が強く、ライフスタイルとは関連が薄いとでもいうのでしょうか。
「アドラーやる人は軽そう状態になっている」と評した人がいましたが、ここはアドラー心理学と精神病理、心理臨床を考える上で、さまざまな問いが立てられそうな気がします。
今度機会があれば、研修会なんかで仲間とディスカッションしてみようかな。
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