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November 13, 2018

アドラー心理学の未来2

 前回に続いて『Adlerian Psyhotherapy』より、アドレリアン諸氏が語るアドラー心理学の課題を抜粋します。正確な訳ではないので、関心のある方は原著に当たってください。

・Jill Duba Sauerheber(ウエスタン・ケネディ大学教授、北米アドラー心理学会長)は、これからは標準化された教育を受けた資格を持った専門家がどんどん卒業してくる、彼らは「理論的にピュアではない」。既にたくさんのものを学んでいるから。しかしそれが、さらにアドラー心理学をより深める方向に働くだろう。そうすれば、他のカウンセリング理論をどのようにアドラー心理学に加えるか、アドラー心理学の知識や応用を高める方向に進めるかもしれない。

(日本では逆に考える人がいるかもしれませんね。ピュアで「正しい」アドラー心理学が良いと信じる人たちには)

・また、脳がいかに情動や思考、生理を調整するかの知識をもっと学ぶ必要がある。神経科学における記憶の流動性の知見は、早期回想に対するアドラー心理学の仕事を支持してくれたりしている。

・Len Sperry(フロリダ・アトランティック大学教授)は、柔軟さが売りだったアドラー心理学の強みが、今は悩みの種になってしまっている、と言います。アドラー心理学はアセスメントに強い(ライフスタイル診断など)が、介入に弱い。特に独自の、定義されたアプローチを持っていない。エビデンスがあるとされているのは、STEPとActive Parenting Program だけで、それ以外にはない。独自の介入方法を開発するべきだ。そのためにSperry はセラピストをトレーニングしており、直接的にクライエントのライフスタイルを変化させる介入法を pattern - focused psychothepy と呼んでいる。

 他にもアドラー心理学は、女性の人権や社会的文脈を重視するところが現代にマッチしているという人や、LGBTのクライエントの援助のための理論と技術を研究すべきだという人もいます。

 また、特にこれからは組織化された宗教の力がさらに弱くなっていくだろう、その時アドラー心理学はさらに必要になるだろう、100年先を行っていたアドラー心理学の未来は明るい、と言うアドレリアンもいます。

 いろんな意見があります。

 日本でも思い思いにアドラー心理学の未来像を描けるといいですね。

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