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January 14, 2019

『定年後の人生を変えるアドラー心理学』

 八巻秀先生(駒澤大学教授・やまき心理臨床オフィス)が、最近また面白いアドラー心理学本を出しました。

 八巻秀『定年後の人生を変えるアドラー心理学 Adler's Bar へようこそ』(講談社)

 アドラーズ・バーに集まる定年間近の中高年の男性とマスターとの対話からできています。

 私と臨床家向けの本を出し( 『臨床アドラー心理学のすすめ』など)、子ども向けの本を出した( 『おしえてアドラー先生!』 )後は、こう来たか!という感じです。この世代をターゲットにしたのは、今まであるようでなかったです。

 企業人、組織人向けにリーダーシップや人間関係に焦点を当てたアドラー本はいくつかありました。そういうのはどちらかというと自己啓発的で、登場人物が問題を解決して成長するというストーリーになっていました。昔の教養小説風ですね。

 それに対して本書は、なにせおっさんたちが通うバーですから、大体グチや本音が吐露される場面設定なので、内容的に共感しやすいですね、私ももう、そういう歳ですから。

 本邦初、おっさん向けのアドラー本です。

 お客たちが持ち込んでくる問題は、親子、夫婦関係、昔の職場仲間との関係、親の介護、老化、そして恋愛や盗撮までいろいろあって、身につまされます(盗撮はないですよ)。それらにマスターがアドラー心理学を使って答えていきます。

 つまりよりカウンセリング的な状況なわけです。

 もちろん私は著者の八巻先生を存じ上げていますから、マスターが八巻先生に思えて仕方なかったです。確かに先生はバーのマスターっぽいし。実際こんな雰囲気のカウンセリングなんだろうな、と思いました。

 対話形式は『嫌われる勇気』もそうだったけど、アドラー心理学にフィットするスタイルかもしれません。

 本書は当事者のおっさんたちばかりでなく、女性でも楽しめますし、何より私はカウンセラーや臨床家の人たちの読んでほしいです。

 それにしても、アドラーズ・バーのマスターみたいにアルコールが使えると。本当はカウンセリングは進むかもしれませんね。ただ、翌日覚えているかはわからないけど。

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