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September 03, 2019

『マンガでわかる家族療法』

 私は家族療法家というほどではありませんが、元々児童相談所出身ということもあって、家族面接は数限りなくこなしてきました。いろんな子どもや家族にお会いしてきました。

 ただ、家族療法の専門的なトレーニングは受けたことはなく、1日の研修会に数回出た程度で、あとは数をこなして何となく会得というか、乗り切ってきた感じです。

 ただ、アドラー心理学には家族療法と通じるものがあるし、家族療法の思想的元祖であるグレゴリー・ベイトソンを発想の根源にしているので、何となく家族療法っぽい臨床になっている(している)と思っています。

 さらにもう10年以上、地元で児相の仲間と「山梨家族療法研究会」という勉強会を立ち上げ、今でも月1回のペースで続けています。

 その中で家族療法の達人として名高い東豊先生の著書は、よく参考にさせていただきました。学術書というより、エッセイのような親しみやすいスタイルがとてもわかりやすかったです。ただ、先生のやっていることがわかりやすいということはなく、実際どんな感じなのだろうと思うことしばしばでした。よく「あれは、天才・東先生だからできたことだ」なんて言う人もいます。

 そんな疑問に応えてくれるのが、

 東豊著『マンガでわかる家族療法 親子のカウンセリング編』(日本評論社)

 なにせ、マンガですからね、主人公のおじさんセラピスト(ルックスは先生とは大分違いますが)の振る舞いや発言は、きっと東先生のものなのだろうという感じです。

 不登校、夜尿、性的非行など、やっかいな問題を一見型破りな家族面接を通して家族が変わり、本人が変わっていく、そんなプロセスを眺めることができます。

 これまで、マンガでフロイトやユング、アドラーなどの人生や心理学を解説したものはあっても、セラピー自体をマンガにしたものはなかったように思います。

 本書は臨床家の間で好評なようで、既に続編も出ています。

 セラピーがうまくなりたい人、取り分け子どもや家族を支援する人は是非楽しみながら、勉強してください。

 

 

 

 

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