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January 18, 2020

『アドラー心理学を生きる』

 今年最初の本の紹介は、やはりアドラー心理学本。これはけっこう重要な本だと思います。

 アドラー心理学の最重要概念である「勇気」について、理論的に考察し、かつ実践に役立つように目指された本です。

 ジュリアン・ヤン他著『アドラー心理学を生きる 勇気のハンドブック』(今野康博・日野遼香訳、川島書店)

 昨年の4月に出た本です。私は本書の原書を持っていたので内容は知っていましたが、ぜひ多くの人にも知ってもらいたいと思っていたので翻訳を出していただけたのは本当にありがたいです。なかなかアドラー本人以外のアドラー派の人による文献は翻訳されないので貴重です。

 本書はとかく曖昧になりがちな勇気について、非常に丁寧に考察しています。アドラー心理学内部だけではなく、西洋哲学、東洋哲学も網羅し、参照した上で、勇気とは一体何か、人類の知の歴史、発展においていかに重要な概念であるかを説いています。これはアドラー心理学をきちんと考える上で、大変重要なことだと思います。

 著者のヤンさんは、中国系(台湾人)のようなので、特に中国哲学(儒教、道教)とアドラー心理学を絡めて論じているところところがいいですね。

 特に本書は、仕事、愛、友情、所属、存在、スピリチュアリティといったライフタスクと勇気との関係を考えているところが出色です。これを参照することで、私たちは勇気について考えたり、書いたり、話すときに厚みを出すことができるでしょう。臨床にも役立つと思います。

 アドラー心理学の基礎を学んだ方は、是非お読みください。

 

 

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